12月9日 記念日 その2 | スズメの北摂三島情報局

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2011/08/02 リニューアル
2019/07/14 アメブロ移動
柴犬ハルがお伝えします

地球感謝の日。 
あらゆる命の源である地球に感謝し、その思いを多くの人に伝える日をと、2002(平成14)年9月に制定された日。日付は、12月が1年最後の月であることと、9日は地球の「球(きゅう[9])」の語呂合わせから。太陽系第三惑星である地球は、表面に水、空気中に酸素を大量に蓄え、多様な生物が生存することを特徴とする。「地」という字・概念と「球」という字・概念で、それを表現している。英語やラテン語等、他の言語でも多くは「大地」を表わす語が当てられている。地球の形はほぼ回転楕円体で、赤道の半径は約6,378km、地球の中心と極点を結んだ長さである極半径は約6,357kmとなっている。365日強で太陽の周囲を一周し、24時間で1回自転しており、太陽からの平均距離は1億4,960万kmである。放射線を放出して放射性崩壊を起こす能力(放射能)を持つ元素、放射性元素による隕石の年代測定と、アメリカ航空宇宙局(NASA)による人類初の月への有人宇宙飛行計画、アポロ計画によって持帰られた月の岩石分析から、地球は、誕生してから約46億年経過していると推定される。太陽系の年齢もまた、隕石の年代測定に依拠するので、地球は太陽系の誕生とほぼ同時に形成されたとしてよい。10個程度の火星(太陽系第四惑星)サイズの原始惑星の衝突合体によって形成されたと考えられている。太陽系内の惑星としては、2天文単位(地球と太陽との平均距離に由来する長さの単位)内に存在し、岩石質外層と鉄を主成分とする中心核を持つ「地球型惑星」に分類され、太陽系の地球型惑星の中で大きさ、質量共に最大のものである。地球内部の構造は地表面での観測で得るしかない。その中で最も優れた方法は、地震波の分析である。地震波解析によると、地球は外側から、岩石質の地殻、岩石質の粘弾性体であるマントル、金属質流体の外核、金属質固体の内核という大構造に分けられる。岩石質とはいっても、地殻とマントルでは化学組成が違う。外核と内核も金属質とはいうが、若干化学組成が異なると推定されている。上部マントルには、地表面からの深さ100km付近に、地震波が低速になる層(低速度層、アセノスフェア)がある。この層は部分的に溶融していると考えられ、上部の相対的に冷たく硬い層とは物理的に区別される。アセノスフェアの上にあり、上部マントルの一部と地殻とから成るこの層を岩石圏(リソスフェア)という。岩石圏は、10数枚のプレートと呼ばれる板に分かれている。プレートには2種類ある。大陸を含む大陸プレートと、海洋地域のみを含む海洋プレートである。海洋プレートは中央海嶺(大洋の底にある海底山脈で、マントルが地下深部から上がってくる場所)で生産され、マントル対流に運ばれて中央海嶺から離れる。その間にも中央海嶺では次々にプレートが生産されるので、海洋底が拡大する。大陸プレートは海洋プレートより相対的に軽いため、海洋プレートが大陸プレートとぶつかると、その境界でマントル中に沈み込み、日本海溝のような沈み込み帯を造る。海洋プレートには、海溝を伴なうものと伴なわないものとがあるが、これは海洋底拡大の期間の違いによると考えられる。海溝があるものは、海洋底拡大が始まってから年月が経っている。プレートはマントル対流によって運ばれるが、海溝を伴なう海洋プレートは、そうでないものより拡大速度が速い。これは、マントル対流の他に、沈み込んだプレートに引っ張られる効果が加わるためとされている。地球は21世紀初頭において、知られている中で唯一生物(生命体)の確認されている天体である。生命は地表だけではなく、地下10km程度から上空約100kmに至る広い範囲に存在する。大気の組成(酸素の濃度)は植物によって維持されている。 (例えば、水が液体として存在できるような)生命に必須と思われる環境が成立している天文学的領域をハビタブルゾーンと呼ぶ。地球は、このハビタブルゾーンの中に存在している星である。動物や植物、微生物といった生物が住む領域全体を生物圏と呼ぶ。生物圏全体を1つの巨大な生命体と見なすガイア理論もある。人類の活動が惑星地球、特に生物圏へ与える影響は大きく、悲観的な意見も少なくない。地球を地殻、海洋や大気等のシステムの集合体として捉え、これらシステム相互の物質循環、エネルギー循環によって、地球という惑星を捉える考え方もある。このような捉え方では、人類が狩猟採集の生活様式を取り、自然界の一要素として存在している間は、人類を生物圏というシステム内部の要素として考えておけばよいとする。しかし、人類が農耕等、自らのために環境を改変するようになった時点で、人間圏という新しいシステムが地球に誕生したと見做し、新システムと既存のシステムとの相互作用によって地球表層環境が定まるという見方をする。このような見方に立つと、現在の地球は新しいシステムが誕生し、システム相互の新たな均衡に向かって変化しつつある時代に入ったということもできる。太陽系惑星の殆どは衛星を伴なっている。しかし、地球の月は、惑星に対する直径の比率が4分の1強、質量比では約81分の1と、後者を見れば小さいように思えるが、惑星に限ればこれに次ぐものは、太陽系第八惑星海王星と海王星の第1衛星トリトンとの体系の約800分の1であり、これを超えるものは、準惑星である冥王星と、冥王星の第1衛星カロンとの体系の約7分の1だけである。月の起源については、さまざまな説が提案されているが、多くの支持を集めているものはジャイアント・インパクト説である。この説では、月は、地球が46億年前に形成されてから間もなく、原始地球と火星程度の大きさの天体が激突した結果形成されたとされ、この衝突はジャイアント・インパクト(大衝突)と呼ばれる。原始地球に激突したとされる仮想の天体は、「テイア(Theia)」と呼ばれることもある。原始惑星は破壊され、その天体の破片の大部分は、無色鉱物に富んだ地球のマントルの大量の破片と共に宇宙空間へ飛散った、破片の一部は再び地球へと落下したが、正面衝突ではなく、斜めに衝突したために、かなりの量の破片が地球の周囲を回る軌道上に残った。軌道上の破片は、一時的に土星の環のような円盤を形成したが、やがて破片同士が合体し、月が形成されたと考えられている。月の公転軌道は地球半径の約60倍であり、毎年約3cmずつ遠ざかっている。地球と月は、互いに重力の影響を与え合う潮汐作用が働いて変形し、長軸方向を向ける。このため、誕生から長い期間をかけ、月は常に長軸方向の面を地球に向けるようになった。しかし、地球は相対的に大きいため変形に時間が掛かり、自転によって長軸方向が月の公転方向よりも先を向くようになる。すると、地球自転の角運動量(回転運動の勢いを示す量)が月の公転へ輸送され、加速された月は遠心力で遠ざかり、対して地球の自転は遅くなる。この輸送は、地球自転と月の公転が一致するまで続き、約100億年後には、月軌道が地球半径の約85倍になったところで止まると考えられ、地球と月は、常に同じ面を向け合うようになる。惑星に対して大きな衛星が存在することは、惑星の自転軸を安定させる。潮汐力で結び付いた地球と月は、1つの角運動系である。すると、地球は月軌道までを含めた大きな独楽と扱え、回転軸は非常に安定したものになる。自転軸の変動は、地球では3度程のゆれに収まるが、太陽系第二惑星金星や太陽系第四惑星火星では、数十度の変動が起こると考えられる。自転軸変動の大きさにつれて惑星気候への影響も大きくなるため、地球のように大きな衛星を持つことが、惑星環境を穏やかにする働きを持ち、生命進化を可能とする必要条件の1つとする意見もある。