CH クレール・ミロン詳解 その1
シャトー・クレール・ミロン その1
Chateau Clerc Milon
5 級 PP4級
AOC Pauillac
~「ミロン」は旧村名。エチケットはフイリップ・ロートシルト男爵と最初の妻リリーとのダンスシーンとの説
と、ジプシー説、ピエロ説があります。
セカンド パストゥレイユ・ド・クレール・ミロン
Pastourelle Clerc Milon
ファースト・リリース 2009年ヴィンテージ
畑 面 積 45ha 247区画(再植に伴い統合中)
年間生産量 19万2千本
隣 接 畑 ラフィット、ムートン
オーナー フイリッピーヌ・ド・ロートシルト社(1970年取得)
作付割合 カベソー50% メルロー37% カベフラ10% プティ・ヴェ 2% カルメネール 1%
平均樹齢 53年
植栽密度 10,000本/ha
収 量 55hl/ha
収 穫 手 摘
土 質 等 砂混じりの深い砂利。
タ ン ク ステンレスタンク、40基
新樽比率 30%
発 酵 15日から22日間、32℃
酵 母 天然酵母
仕 立 て グイヨー・ドゥーブル
樽 熟 成 14ケ月から18ケ月
コラージュ 卵 白。
濾 過 しない。
バイオダイナミック農法
アッサンブラージュ
1992年 カベソー46% メルロー35% カベフラ15% プティ・ヴ 3%
1994年 カベソー70% メルロー20% カベフラ10%
1999年 カベソー55% メルロー27% カベフラ18%
2000年 カベソー67% メルロー33%
2001年 カベソー54% メルロー36% カベフラ10%
2003年 カベソー55% メルロー39% カベフラ 3% プティ・ヴ 2%
カルメネール 1%
2005年 カベソー46% メルロー39% カベフラ12% プティ・ヴ 2%
カルメネール 1%
2006年 カベソー50% メルロー44% カベフラ 6%
2008年 カベソー75% メルロー22% カベフラ&プティ・ヴ 3%
2009年 カベソー50% メルロー44% カベフラ 4% プティ・ヴ 1%
カルメネール 1%
2010年 カベソー50% メルロー36% カベフラ11% プティ・ヴ 2%
カルメネール 1%
2011年 カベソー54% メルロー37% カベフラ 7% プティ・ヴ 1% カルムネール 1%
2012年 カベソー60% メルロー29% カベフラ 9% プティ・ヴ 1% カルムネール 1%
2013年 カベソー58% メルロー27% カベフラ12% プティ・ヴ 2% カルムネール 1%
2014年 カベソー58% メルロー29% カベフラ11% プティ・ヴ 1% カルメネール 1%
2015年 カベソー51% メルロー34% カベフラ13% プティ・ヴ 1% カルメネール 1%
2016年 カベソー55% メルロー29% カベフラ13% プティ・ヴ 2% カルメネール 1%
2017年 カベソー60% メルロー23% カベフラ14% プティ・ヴ 2% カルメネール 1%
2018年 カベソー60% メルロー27% カベフラ 9% プティ・ヴ 3% カルメネール 1%
2019年 カベソー72% メルロー22% カベフラ 4% プティ・ヴ 2%
2020年 カベソー53% メルロー37% カベフラ 8% プティ・ヴ 2%
2021年 カベソー59% メルロー28% カベフラ10% プティ・ヴ1.5% カルメネール1.5%
2022年 カベソー59% メルロー32% カベフラ 8% カルメネール 1%
特 徴 フルーティで香ばしい樽香、風味の広がりがある。コクがあって、しっかりしているが、ハードで
はない。
香 り ブラックカラント、ミネラル、ハーブ、燻煙、ローストしたコーヒー、チョコレート、チェリー、西洋
杉、乾燥したハーブ、なめし革、
飲み頃の続く期間/ 収穫後5年から14年~ボルドー第4版
飲む時期、予想される成熟度、デカンティング時間
シャトー・クレール・ミロンは早めに楽しめます。しかし、多くの場合、少なくとも数年のセラーリングをお勧めします。もちろん、それはヴィンテージによって多少異なります。 シャトー・クレール・ミロンは、10年から25年間美味しくいただけます。若いヴィンテージは2時間~3時間程のデカンティングがお勧めです。これにより、ワインは香料を柔らかく開きます。古いヴィンテージは、堆積物を取り除くのに十分なデカンティングをほとんど必要としないでしょう。 出典 The Wine Cellar Insider
マリアージュ
シャトー・クレール・ミロンは、子牛肉、豚肉、牛肉、子羊肉、鴨肉、狩猟肉、ローストチキン、ロースト、蒸し煮、グリル料理など、あらゆる種類の古典的な肉料理に最適です。 シャトー・クレール・ミロンは、アジア料理、マグロ、マッシュルーム、パスタなどのボリュームたっぷりの魚のコースにも適しています。
出典 The Wine Cellar Insider
評 価 ボルドー第4版より 重要なヴィンテージ+補記
古いヴィンテージ
1985年以前は品質にばらつきがあり、高品質なヴィンテージはほとんどない。
○ 1985年 PP89
プラム/ガーネット色。複雑なブーケはブラックンラント、ミネラル、ハーブ、燻煙を思わせる。味わいは豊かで、ミディアムボディの、やわらかい、まろやかなワインで、タンニンの殻はすっかり脱ぎ捨ててしまった。
予想される飲み頃 2000年まで。
○ 1986年 PP90
暗いルビー/紫色をしており、縁にはいくらかのピンク色も見られる。香ばしい新樽、プラム、ブラックベリーカラント、甘草、西洋杉の超絶的なブーケを持つ。味わいは凝縮感のあるワインで、豊かで力強いのに、1986年としては異例なほどやわらかく肉付きが良い。 予想される飲み頃 2010年まで
○ 1988年 PP89
深みのある色をしており、ほどほどに強烈なブーケはハープ、燻煙、ブラックカラントを思わせる。若い時にみられた硬さは溶け去り、リッチでクリーミーな舌触りが相当なローストした果実の風味と、それを引きたてる惜しげもない量のオークを感じさせる。 予想される飲み頃 1995年まで
○ 1989年 PP90
享楽的なワイン。深みのあるルビー色をしており、プラム、なめし皮、ハーブ、カラントの強烈な、ローストした、スモーキーなブーケを伴う、フルボディのワインは、果実味が詰め込まれており、噛みごたえがあり、豪勢でやわらかく、アルコール度も高い。外向的な印象はあるが、タンニンのレベルは高い。偉大なお値打ち品である。 予想される飲み頃 2010年まで
○ 1990年 PP86
1989年ほど凝縮感のある、豪勢な、ビロードの様なワインではないが、それでもセクシーでなめらかなワイン。香しいノーズはカシス、燻煙、バニラ、ローストしたナッツ、エキゾチックな香りを思わせる。このか甘味なワインは、クリーミーな舌触りをしており、色は秀逸だが、味わってみると落ちてしまうところは兄弟分のダルマイヤックやムートン・ロートシルトと良く似ている。
予想される飲み頃 2003年まで
○ 1995年 PP89
この魅力的な暗いルビー/紫色をしたワインの、実質は印象的。ゴージャスなノーズはローストしたハーブ、肉、西洋杉、カ強く、さらに傑出したレベルのエキス分や、大量のグリセリン。フラシ天のようななめらかな、層を成す、享楽的なフィニッシュを持つ、甘美で複雑な作品で、十分なタンニンを有する掘り出し物。
予想される飲み頃 2015年まで
○ 1996年 PP90
ふんだんにオークが使われており、大量のトーストやコクのある果実味が感じられる。濃いルビー/紫色で、ブーケはローストしたコーヒー、タバコ、ジャムにした様なカシスの趣を感じる。驚くほどやわらかい、豪勢なアタックだが、中間部やフィニッシュにはこのワインのフルボディや、風味の高い抽出度、ほどほどのタンニンが見られる。この完全な、スケールの大きいクレール・ミロンは2005年から2018年に最上の時を迎えるはずだ。 予想される飲み頃 2018年まで
○ 1996年 PP90 Neal Martin, Wine Advocate Oct 2016
驚くほどノーズが閉じていて、最初はしっかりと巻かれていましたが、溶けたタール、乾燥したオレンジの皮、革の香りが黒い果実に織り込まれています。私は時間とともにより顕著なタバコの香りが発達していることに気づきました。味わいはミディアムボディで、1996年のダルマイヤックよりも少し肉があり、ひびの入った黒胡椒、ホイシン、月桂樹の葉、アジアのスパイスノートがフィニッシュにたっぷりと振りかけられたスパイシーです。人々を注ぐ前にこれを1時間デカントします。
○ 1997年 PP87
この弱い酸と成長したスタイルなら1997年のクレール・ミロンは、消費者の注目を集めて当然だ。みずみずしく、凝縮した、カシス/ブラックベリーの趣と絡み合ったコーヒー、燻煙、スパイス、チョコレートを楽しめるはずである。享楽的ワインだ。 予想される飲み頃 2008年まで
○ 1998年 PP91
卓越した作品。このシャトーとしては超対策で、サイズは超特大級。フルボディで超絶的なエキス分があり、燃えるような力強さもある。豊かで凝縮感のあるワイン。けた外れの構成の、草原ながらも内向的なムートン・ロートシルトに似ていなくもない。 予想される飲み頃 現在から2025年
○ 1999年 PP90
縁いっぱいまでに濃い紫色。濃厚で華々しいブーケはローストしたハーブ、西洋杉、カシス、新品の鞍革、エスプレッソを思わせる。やわらかく、魅力的で、ビロードの様な舌触りをした、人好きのするワインで、凝縮感のある、みずみずしいスタイルをしている。 予想される飲み頃 2017年まで
〇 1999年 VP90 Neal Martin, Vinous.com, Sep 2019
1999年のダルマイラックよりも優雅に熟成しており、ブラックベリー、ジュニパーベリー、ほんの少しの咳止めキャンディーが特徴です。口当たりはバランスが良く、密度が高いです。これは肩幅の広いクラークミロンで、口の中で重く、濃厚なタンニンと赤い果実の層に胡椒、スパイス、杉がフィニッシュに向かってひもで締められています。最近のヴィンテージと同じレベルではありませんが、これはボトルで熟成し続けていることがわかります。敷地内の元シャトーボトルから味わった。
予想される飲み頃 2019年から2030年
○ 2000年 PP91
フルボディで、凝縮した、濃厚な2000年は、燃焼させたい贅肉や脂肪が付いている。光を通さないほど濃いルビー/紫色をしており、とろりとした舌触りや、ブラックチェリーリキュール、カシス、燻煙、なめし革、甘草の趣も感じられる。フィニッシュには気になるタンニンも見られるので、当初は1999年ほどチャーミングなものとはならない筈。 予想される飲み頃 2020年まで
○ 2000年 PP92 Wine Advocate ♯189 June 2010
美しいワインとこの不動産から私のお気に入りの一つ、ほぼ3分の2カベルネソーヴィニヨンと3分の1メルローのこのブレンドは印象的に老化しています。濃密なルビー/パープルカラー、クレーム・ド・カシス、チャコール、甘い革とチョコレートのノートと古典的なパウイラック杉とスパイスボックスが混ざり合い、ワインはミディアムでフルボディ、肉質、甘いタンニンと長い仕上げです。それは完全な飲酒成熟の窓にインチインしたようです。 予想される飲み頃 現在から2025年
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