香港Ｈ株とＡ株の株価格差

馬明（まぁーみん）のブログへ、ようこそ！

香港株と中国本土株式市場Ａ株との株価格差。

当ブログでもＨ株とＡ株の株価格差については、チャイナマネーで香港株は暴騰？！で取り上げてきました。

１ 中国の株式市場
はじめに中国株式市場（2009.4.20現在）の状況を図でご覧ください。

この図のとおり、中国株式市場には外国人が主に取引をする香港証券取引所と、中国人が主に取引をする上海証券取引所と深セン証券取引所にわかれ、取引通貨も下記のとおり異なります。

① 取引通貨
・ 香港証券取引所：全銘柄・・・香港ドル
・ 上海証券取引所・深セン証券取引所：上海Ａ株、深センＡ株・・・人民元
・ 上海証券取引所：上海Ｂ株（外国人が主取引）・・・・米ドル
・ 深セン証券取引所：深センＢ株（外国人が主取引）・・・香港ドル　
　　　なお、Ｂ株は中国人も取引ができます。

２ Ｈ株とＡ株の株価格差
① ＡＨ株の株価格差
今回のテーマは香港証券取引所のＨ株とＡ株の株価格差です。
つぎの図をご覧ください。これは昨日20日の主なＨ株15銘柄と、そのＡ株との株価格差です。

このようにＨ株のＡ株市場へ同時上場銘柄の一部についての比較ですが、一般的にＨ株の株価はＡ株に比べて安価であることがわかります。　
このなかでも、政府からの資本注入、銀行からは多大な融資を受けるなど経営が思わしくない中国南方航空のＡＨ株の株価格差が3.53倍もあるのには驚きました。

② ＡＨ株の株価格差の推移
中国南方航空など15銘柄のＡＨ株の株価格差推移をご覧ください。

この図からＡＨ株の株価格差推移から、格差は広がっているようです。

そこで、15銘柄のＡＨ株株価格差平均で比較してみますと、
20.6.23は1.584 ⇒ 21.3.23は2.228 ⇒ 21.4.20は2.126に示されたとおり、広がっているように見受けられます。

このように大きな株価格差を生むのは、株式取引所のプレーヤーの違いで、
中国本土株式市場では、比率の高い個人投資家が株の投機性や相場に流れやすいためです。

Ａ株とＨ株の統合の噂は、Ａ株とＢ株が統合する噂で相場に火が付くこともありましたが、仔細は不明です。

ただし、中国政府は証券市場の活性化を促すため、
・ Ｈ株を中国個人投資家へ開放実施：香港株直通列車解禁
・ Ａ株の海外個人投資家への開放　

などが、2009年に開放されることも考えられます。

みなさん、Ｈ株投資の際にＡＨ株株価格差が参考になりますが、検討材料にされていますか？

※ 株式投資は自己責任です。