期間の定めのある労働契約(有期労働契約)の場合、その期間中に解雇は原則としてできません。ただし、例外として「やむを得ない事由」があるときに限り、労働契約の解約を申し入れできます(労働契約法17条)。


また、その「やむを得ない事由」が当事者の一方の過失によって生じた場合は、損害賠償責任が発生します(民法628条)。

「解雇」と「退職勧奨」の違いをご説明します。


「解雇」とは、使用者が労働者に対し、一方的に労働契約の解除を通告するものであり、労働者の意思は関係ありません。


「退職勧奨」は、使用者が労働者に対して労働契約の解除を勧めるもので、「辞めて欲しい」とか「辞めてくれないか」などが代表的な文言です。


労働者からすると、「退職勧奨」に応ずるかどうかは労働者の自由であり、辞める意思がない場合は、応じない旨を明確に意思表示することが重要です。

以下の理由による解雇は法律で禁じられています。


①業務上の負傷・疾病での休業期間と、その後30日間の解雇


②産前産後の休業期間と、その後30日間の解雇


③国籍・信条・社会的身分を理由とする解雇


④労働基準監督署等に申告したことを理由とする解雇


⑤都道府県労働局長に個別的労使紛争の解決につき援助を求めたことを理由とする解雇


⑥労働者の性別を理由とする解雇


⑦結婚・妊娠・出産したこと、産前産後休業の取得、母性健康管理措置を受けたこと等を理由とする解雇


⑧育児休業、介護休業等の申出や取得を理由とする解雇


⑨通常の労働者と同視すべきパートタイム労働者について、パートタイム労働者であることを理由とする解雇


⑩労働組合を結成したり、組合活動を行ったことを理由とする解雇


⑪公益通報をしたことを理由とする解雇

これまでの判例により、整理解雇について、その正当性を判断する基準として以下の4つの要件を満たすことが必要であるとされています。


1、整理解雇をしなければならないほどの経営上の必要性があること


2、配転、出向、希望退職者の募集等、解雇を回避する努力が十分つくされたこと


3、解雇の対象者を選ぶ基準が合理的なものであり、またその運用も合理的であること


4、整理解雇について、労働者側に十分な説明がなされたこと

解雇には大きく分けて3種類あります。


普通解雇…業務上の不適格や労働者側の落ち度など、労働者側に原因があるとする使用者の判断に基づく解雇


懲戒解雇…労働者側の重大な企業秩序違反を理由とする解雇


整理解雇…不況による業務の縮小、事業所の廃止、経営の合理化等による人員整理を目的とする解雇


いずれの場合も、客観的に合理的な理由がなく、社会通念上相当と認められない解雇は無効とされています(労働契約法16条)。