女優:かんこ12『Famiglia!』 | やりすぎ限界映画入門

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ダイナマイト・ボンバー・ギャル @ パスタ功次郎

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■「自称 “本物” のエド・ウッド」


■かんこ


[『Famiglia!』]


■『Famiglia!』

もうすぐ「8ヶ月前」4月13日(土)、かんこさんが自らプロデュースした舞台『Famiglia!』を見に行った。舞台でも映画でも、自分が製作を仕切る大変さは、体験した人間にしか解からない。成し遂げたかんこさんを尊敬した。




『スクール オブ ロック』『ブラック・スワン』か、かんこさんの「主役」で「殆ど満席」の三越劇場を見ておしっこを漏らした。「僕には真似できない」。プロデュース公演を「殆ど満席」で成功させたかんこさんに、「震撼」「驚愕」「圧倒」「尊敬」「絶句」した。

[「スクリューボール・コメディ」]




映画少年になったばかりの1987年、大ファンだった恐るべき “極限ダイナマイト・ボンバー・ギャル” 「マドンナ」の『フーズ・ザット・ガール』を見て、「スクリューボール・コメディ」という言葉を知った。




だが今『フーズ・ザット・ガール』のことを調べると、「ロマンティック・コメディ」のジャンルに表記され、「スクリューボール・コメディ」とは書かれてない。ではなぜ僕が、「スクリューボール・コメディ」という言葉を知ってるのか? 「記憶が定かではない」のだが、プログラムか、当時何かの映画雑誌に『フーズ・ザット・ガール』について書かれてた言葉だったと「うっすら」記憶がある。




『Famiglia!』を見て思い出したのは『フーズ・ザット・ガール』と「スクリューボール・コメディ」という言葉だった。

[「ロマンティック・コメディ」]



「スクリューボール」は変化球の一種。「スクリューボール・コメディ」とは、どこに飛んでくかわからない突飛な登場人物の「身分違いの恋」を描くコメディ映画「らしい」。



となると『フーズ・ザット・ガール』や『ローマの休日』はやはり「スクリューボール・コメディ」だと思ったが、調べると、50年代の『ローマの休日』からは「スクリューボール・コメディ」ではなく、「ロマンティック・コメディ」の言葉に変わることを思い知る。




40年代になるとアメリカ映画は、経済格差の深刻化で「身分違いの恋」があまり描けなくなったらしく、50年代から「スクリューボール・コメディ」をあまり製作しなくなっていった「らしい」。方向性が「身分違いの恋」から、「ロマンティック・コメディ」の路線に変化していったのだと調べた。




“本物” の「スクリューボール・コメディ」を、僕は見たことがないことを思い知り「今」「大反省」。タイトルだけ聞いたことがある『或る夜の出来事』『赤ちゃん教育』『素晴らしき休日』が “本物” の「スクリューボール・コメディ」。『ローマの休日』からの『フーズ・ザット・ガール』や『Famiglia!』は、「ロマンティック・コメディ」だった。




『Famiglia!』は、1950年代アメリカの、マフィアの争いを描いた「ミュージカルコメディ」。ニューヨークを支配するルチアーノ・ファミリーから、シカゴを支配するバンビーノ・ファミリーに届いた休戦協定の条件は、「和平の証に互いのボスの息子と娘を結婚させる」こと。だがバンビーノの娘・ルーシーは、ルチアーノ・ファミリーのボディーガード、トニーと「駈け落ち」。




『Famiglia!』を見て、『フーズ・ザット・ガール』の恐るべき “極限ダイナマイト・ボンバー・ギャル” 「マドンナ」の「極限の美」と、「かんこ」の姿が重なって見えた。「スクリューボール・コメディ」という言葉を思い出す、映画少年だった頃の思い出が甦った。




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画像 2019年 12月