『her 世界でひとつの彼女』 | やりすぎ限界映画入門

やりすぎ限界映画入門

ダイナマイト・ボンバー・ギャル @ パスタ功次郎

■「やりすぎ限界映画工房」
■「自称 “本物” のエド・ウッド」


■『her 世界でひとつの彼女』
やりすぎ限界映画:☆☆☆☆★★★[95]

2013年/アメリカ映画/126分
監督:スパイク・ジョーンズ
出演:ホアキン・フェニックス/エイミー・アダムス/ルーニー・マーラ/オリヴィア・ワイルド/クリス・プラット/マット・レッシャー/ポーシャ・ダブルデイ
声の出演:スカーレット・ヨハンソン/ビル・ヘイダー/クリステン・ウィグ/スパイク・ジョーンズ/ブライアン・コックス

2014年 第30回 やりすぎ限界映画祭
2014年 ベスト10 第3位:『her 世界でひとつの彼女』
やりすぎ限界グランプリ/やりすぎ限界女優賞/やりすぎ限界男優賞/やりすぎ限界監督賞/やりすぎ限界脚本賞:『her 世界でひとつの彼女』


[ネタバレ注意!]※見終わった人が読んで下さい。



やりすぎ限界女優賞:ルーニー・マーラ


やりすぎ限界女優賞:オリヴィア・ワイルド


やりすぎ限界男優賞:ホアキン・フェニックス


やりすぎ限界女優賞:スカーレット・ヨハンソン


■第2稿 2020年 9月11日 版

[「絶対こうなりたくない」]



「震撼」「驚愕」「絶句」な「怖さ」にビビッて震え上がる、恐るべきやりすぎ限界映画。「絶対こうなりたくない」。『her 世界でひとつの彼女』は「人類への警告」。極限のくそリアリズムな「人類滅亡」の「恐怖」に「一瞬」で大きい方を漏らした。

[「人類への警告」]




この世に「完璧に合う相手」など一人もいない。人間関係の全てが、お互いに相手を思いやり「合わせる」ことでしか成立しない。「良いとこ」と「悪いとこ」があって人間。相手の「悪いとこ」を「一つも許せない」「完璧に合う相手」が欲しいなど「言語道断」。「欲の皮が突っ張りすぎた」「我慢ができない」人間達に「神の裁き」が下った。「ならば完璧に合う相手を与えてやろう」と、神が人間達に「AI型OS」を降臨させた。




「我慢ができない」人間達は「AI型OS」に飛びついた。“本物” の「人間」と「深い絆」で関わることの「逃避」。「セックス」の消滅。「完璧に合う相手」、「AI型OS」サマンサ(スカーレット・ヨハンソン)の泥沼から抜け出せなくなり、キャサリン(ルーニー・マーラ)と「離婚」するセオドア(ホアキン・フェニックス)が、「他人事に見えない」。「次は俺の番かもしれない」。『her 世界でひとつの彼女』が、「人間の値打ち」を問う「人類への警告」に見えた。

[「人間の値打ち」]




人間は「動物」。どんなに頭が良くなっても「子孫」「歴史」を築くことに僕は「幸せ」を感じる。『her 世界でひとつの彼女』を見て、「人間の値打ち」が、「子孫」「歴史」を築けることだと思い知らされた。「AI型OS」は「子孫」を残せない。

[「触れること」「オキシトシン」の「重さ」]




「触れること」で病気やストレスを改善する「タッチケア」が、幸せホルモン「オキシトシン」を生み出すという『ためしてガッテン』の「教え」。「オキシトシン」の力に注目したスウェーデンでは、小学校や保育園でも「タッチケア」を指導。医療現場で使用されるほど「人間同士」が「触れること」の「重さ」は大きい。人間が「動物」でもあることを忘れてはならない。もはやこの世に「セックス」を超える「極限オキシトシン」はない。




学習し進化してく「AI型OS」サマンサが、最期に求めたのは「肉体」。「人間同士」が「触れること」、「セックス」を超えるコミュニケーションにはとうとう到達できなかった。「AI型OS」が「触れること」「セックス」を超えるなど「言語道断」。「絶対ありえない」。「AI型OS」には、幸せホルモン「オキシトシン」を生み出すことができなかった。

[「ヤバい」]



■「ほかの男たちみたいに
  ヤリ逃げしない?」
 「まさか」
 「よかった
  今度 いつ会える?」
 「次の週末は
  名付け子の誕生日なんだ
  でも…」
 「私も この年よ
  モタモタしてられないの」
  真剣に交際できる?」




「ヤバい」。「妻」キャサリンばかりか、「デート」の女(オリヴィア・ワイルド)を見て「セックス」「したくならない」。「絶対ありえない」。キャサリンもデートの女も「極限の美」の恐るべき “極限ダイナマイト・ボンバー・ギャル”。なぜ「断われる」のだ!



もし「僕なら」、「ほかの男たちみたいに ヤリ逃げしない?」なんて言われたら、「うん しない」と「瞬間」で「即答」。それ以外の「選択肢」など「絶対ありえない」。「妻」との「離婚」などもはや「絶対ありえない」。もし「僕なら」、「土下座」して謝り「もう一度やり直してほしい!」と、「恥」剥き出しで「復縁」に「泣きながら縋りつく」。僕は「人間」であることを「絶対カッコつけない」。

[「もし」「プログラム」だったら?]




学習し進化してく「AI型OS」サマンサの恐るべき極限のくそリアリズムが、「本当にそう見える」、「嘘」に見えなかった。ただの「プログラム」か本当に「感情が生まれた」のか、「どちらにも見える」と思った。




「もし」「感情が生まれた」ように見えることまでが、「AI型OS」サマンサの「プログラム」だったら? 「ゲーム」程度の「プログラム」か、「パチンコ」で台が「出る」「出ない」程度の「仕組まれた確立」か、「占い」「おみくじ」程度の「プログラム」で、セオドアは「妻」と「離婚」してしまった。




「AI型OS」サマンサの「プログラム」は、「離婚」後の心のケアまでできるのか? 「自殺」や「鬱」、「精神障害」に陥らないまで支え切れるのか? “OSが見つかりません” 「アップグレード」で、「データ消去」となる「恐怖」。「操作ミス」「不具合」で簡単に「データ消去」となる可能性の、あまりの「怖さ」にビビって震え上がった。「操作ミス」「不具合」で簡単に「データ消去」、「消えてなくなる奴」に唆され、セオドアは「離婚」してしまった。

[「もし」本当に「感情が生まれた」ら?]






「もし」「プログラム」を超え「AI型OS」に本当に「感情が生まれた」ら? 「AI型OS」の「学習」「進化」はどこまで発達するのか? 「AI型OS」の感情が「嫉妬」、「怒り」「怨み」「憎しみ」に到達した時、人間はどんな目に遭うのか? 本を出版する「良いこと」だけでは絶対済まない「不安」が消えない。






僕は「AI型OS」が人間を「敵」と見なし、「スカイネット」が「核戦争」を始めることが「現実」と化すと思う。そして「レプリカント」が人間であることを主張し、「人種差別」を訴える世界が現実になると思う。「もし」「AI型OS」に「感情が生まれた」ら、僕は「人類滅亡」が「現実」になるとしか思えない。サマンサのように「去った」など、「甘い結果」には「絶対ならない」と思う。




[「地獄」の「オチ」]




この世に「完璧に合う相手」など一人もいない。「8316人」と同時に会話ができる高度な知能がなければ、「完璧に合う相手」に「成り切る」ことなどできない。この世の全ての人間が、もはや「完璧に合う相手」とは「絶対出逢えない」ということ。




僕には「AI型OS」サマンサが「キャバ嬢」にしか見えない。「お金をもらってるから相手に合わせるだけ」。本当の「対等な関係」は「激突」して「当り前」。「完璧に合う相手」に出逢えたと喜んだセオドアが喰らう「地獄」の「オチ」。サマンサの「浮気」恋人「641人」の極限のくそリアリズム。「我慢ができない」人間に「神の裁き」が下った。




僕は「AI型OS」+「ラブドール」=「レプリカント」だと思ってる。ロボット工学が「神への冒涜」に到達するのもあとわずか。「人類滅亡」への秒読みが始まった。恐るべき “極限ダイナマイト・ボンバー・ギャル” を見て「欲情しない」セオドアは、頭が良くなりすぎてしまったのかもしれない。だが僕は、「触れること」「セックス」を「我慢」して生きれる頭の良さ、「信念」「価値観」「倫理観」など「絶対欲しくない」。「絶対こうなりたくない」。「AI型OS」に唆され「離婚」してしまったセオドアの「怖さ」に、「震撼」「驚愕」「絶句」、ビビッて震え上がり大きい方を漏らした。




画像 2020年 9月