名曲百選第五章(60)手をさしのべても消える まるで淡すぎる雪のようです | 日々の生活(くらし)に音楽を♪

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俺の初恋はRock'n' Roll 俺の傍らには何時も音楽があった。

先日は 数年振りに-10℃まで下がり、しばれました。

「しばれる」 って、凍てつくような寒さを短く的確に表現してる言葉だと思います。

「寒い」とか「冷える」とか言うよりも「しばれる」と言った方が 北国の厳しい寒さが伝わってきますね。

方言には 標準語にはない良さもあります。

 

公園の雪景色。

 

 

水面に描かれたアート、その二。

 

 

貴婦人のような優雅な お姿。

白鷺(ダイサギ)。

 

 

白鳥と鴨。

 

 

冒頭に書いた「しばれる」って 北海道の方言なんですよね。

その北海道出身で 両親から美しい雪(美雪)と

素敵な名前を付けてもらった この方の曲を載せたいと思います。

 

雪/中島みゆき

 

1981年にリリースされた傑作アルバム『臨月』に

収録されていた曲。

日本のアーティストの中で、一番日本語の美しさに拘り 大切にしてるのは、この方ではないでしょうか。

 

手をさしのべればいつも
そこにいてくれた人が
手をさしのべても消える
まるで 淡すぎる 雪のようです

 

切なく悲しいフレーズですが、美しいですよね。

いつも傍らにいてくれた人が、手をさしのべても消える淡い雪のように消えてしまった。

雪の儚さと人の命の儚さを掛けているんですね。

 

この歌は、みゆきさんが 亡くなられた お父様への思いを綴った歌で、雪の降る夜の静寂さが 父の死という寂しさを更に深めます。

 

ピアノメインのシンプルなアレンジが、この歌の良さを際立たせていますね。

 

あの人が教えるとおり
歩いてくはずだった私は
雪で足跡が見えない
立ちすくむ あなたを呼びながら

 

父の背中を見て、自分の生き方を模索しながら歩いてきたのに、父の足跡すら見えなくなってしまった。

みゆきさんは 父親の生き方を尊敬し愛していたそうです。

 

逃れる事のできない運命的な別れである死という重いテーマを叙情的に歌った名曲。

自分の名前の一文字でもある「雪」をタイトルや歌詞に使っている所に みゆき(美雪)さんの深い想いが感じられます。

 



雪 気がつけばいつしか
なぜ こんな夜に降るの
いま あの人の命が
永い別れ 私に告げました

あの人が旅立つ前に
私が投げつけたわがままは
いつかつぐなうはずでした
抱いたまま 消えてしまうなんて


雪 気がつけばいつしか
なぜこんな夜に降るの
いまあの人の命が
永い別れ 私に告げました

手をさしのべればいつも
そこにいてくれた人が
手をさしのべても消える
まるで 淡すぎる 雪のようです


あの人が教えるとおり
歩いてくはずだった私は
雪で足跡が見えない
立ちすくむ あなたを呼びながら

手をさしのべればいつも
そこにいてくれた人が
手をさしのべても消える
まるで 淡すぎる雪のようです


あの人が教えるとおり
歩いてくはずだった私は
雪で足跡が見えない
立ちすくむ あなたを呼びながら

雪 気がつけばいつしか
なぜ こんな夜に降るの
いま あの人の命が
永い別れ 私に告げました

 

 

今回は、中島みゆきさんの 『雪』 を お届けいたしました。

 

「人間として、やっちゃいけない事は、殴っても許さなかったですね。私が音楽をやる事、やれとは言わなかったけれど、反対はしませんでした。世間に対しては、まるで不器用な処し方しかできない人でしたね。そう、生きる事自体が下手だったんです。」

 

と、お父様が亡くなられた一年後のインタビューで

話されていました。

 

 

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