アメブロには「アクセス履歴」というものがあります。アクセス数の少ない私のブログですが、それでも覗きに来てくださる方々が結構いらっしゃいます。ありがたいことです。心から感謝です。
で、「アクセス履歴」をチェックしてみると、継続的にアクセス数が多い記事があります。その中で特徴的なのが、David Fosterの「Winter Games」についての記事です。これは、2014年3月に書いたもので、8年以上も前のものです。試しにGoogle検索してみると、私の記事がトップに出てきます。それだけこの曲について書いたものがないということでしょう。つまり、この曲について初めて検索した人は、ほとんど私の記事にたどり着くという結果になるのです。
この曲は、David Fosterが1988年のカルガリー冬季オリンピックの公式テーマ曲として作曲したものです。Davidのレコーディングにはおなじみのメンバーに加えて、カナダを代表するオーケストラ・ヴァンクーヴァー交響楽団を率いて録音した曲です。メロディを奏でるDavidのピアノも彼の個性があふれていて、音楽家としてのDavidを代表する曲だという思いは今でも変わりません。
今回、この記事を書くために動画を検索していたら、オリンピックの開会式の映像を見つけてしまいました。「Can't You Feel It?」というタイトルで、男女ヴォーカルのデュエットとコーラスで歌われています。私が記憶する限り、ヴォーカル・ヴァージョンはレコーディングされていないはずです。画質・音質共に残念な状態ですが、一度ご覧になってください。
これはこれで原曲とはちょっと違ったイメージなので、正式にレコーディングしてリリースする価値があると思うんですけどね。
「Winter Games」の記事へのアクセスが今年になって急に増えたのが、10月中旬頃です。
私には、心当たりがありました。
京都橘高校吹奏楽部です。
2017年の秋頃、偶然facebookのオススメに出てきた動画を見て以来、現在まで彼らの動画を追っかけています。
近年、学校の部活動として人気の吹奏楽部ですが、京都橘はその中でも「異端」として特殊な立ち位置にあります。それは、通常の吹奏楽部が「やらないこと」&「やれないこと」を実践していることです。このことについては、追々書いていく予定です。
台湾の建国記念日「双十節」は、10月10日に記念式典が開催されます。そこに京都橘高校の吹奏楽部が正式に招待されることになって、私も期待して注目していました。
台湾での反響をかなり冷静に見守っていたのですが、予想を遥かに超えるブームを起こしてしまったようです。
日本での報道にも期待したんですが、国交のない台湾のことなので、見事に無視でした。マスコミも右に倣えで、無視。新聞では、産経新聞の夕刊1面に掲載されただけ。全国ネットのテレビでは、テレ朝のワイドショーで10分のコーナーで扱ったのみ。この番組のプロデューサーとディレクターの英断には、心からの拍手を送りたいと思います。きっと上層部から睨まれるはずなのに・・・。ちなみに、台湾でのパフォーマンスと反響を顧問と部長のインタビューを交えて10分にまとめたコーナーは、実に見事な構成でした。
双十節に海外のバンドが招待されるのは、京都橘が初めてのことでした。今年は、他に台湾の2つの学校から参加していたのですが、式典の前日にその2校との交流演奏会が開催されました。その時のパフォーマンスの1曲目が、David Fosterの「Winter Games」だったのです。
ここでは、京都橘は4曲演奏していますが、彼らの魅力のごく一部を感じることができるので、是非最後まで見てください。
京都橘高校吹奏楽部は、動画サイトにおける記録を見る限り、2005年には既に「Winter Games」を演奏しています。ステージ・マーチングの冒頭に演奏する機会が多いのは、最初のメロディがショーの開幕を告げるファンファーレのように感じさせるせいかもしれません。最低でも17年ずっと演奏し続けている、京都橘の定番曲のひとつなのです。人気のある曲なのですが、少々マンネリ気味だった感は否めません。生徒たちも顧問もそう感じていたのかもしれませんが、今年3月の定期演奏会の機会にリニューアルしました。吹奏楽の世界において人気の作編曲家・金山徹氏に編曲を依頼して、フレッシュな印象に生まれ変わりました。9月には完全版の楽譜が出版されたので、これからこの曲を演奏する吹奏楽団が増えるかもしれません。
京都橘の台湾遠征をキッカケにして、台湾だけでなく世界中でファンが急増しているようです。ここで演奏した「Winter Games」に興味を持って検索した結果が、私のブログへのアクセス数に少なからず影響していることはほぼ間違いないでしょう。ホントにありがたいです。
10月10日の式典でのパフォーマンスは、台湾のトップクラスの撮影クルーによって記録されました。京都橘はアマチュアなので、プロによって撮影された動画は、あまりありません。見所のツボを捉えた、見事な動画になっています。また、パフォーマンスも前日とは全く違うプログラムです。11月20日に開催された全日本マーチングコンテストで2年連続の金賞を獲得した時と同じプログラムです。楽しさを前面に押し出したポップス・ステージではなく、式典にふさわしい凜とした美しいパフォーマンスです。場面に合わせたプログラムを作り出せるのも、京都橘の魅力のひとつです。
蔡英文総統の公式YouTubeチャンネルから、どうぞ。
美しくカッコ良いパフォーマンスの後、退場する時のコミカルで楽しい選曲と振り付けも、京都橘しかやらない大きな魅力のひとつなのです。
私のブログを以前から見ていただいてる奇特な皆様ならご存知の通り、私の音楽に関する記事では、プロの素晴らしい歌や演奏について書いてるものが90%以上を占めています。そんな私が、アマチュアである高校の吹奏楽部にずっと魅了されているなんて、初めての経験です。
京都橘高校の演奏は確かに一流ですが、演奏だけなら彼らを上回る高校はたくさんあります。けれども、中毒性が強いのは京都橘だけなのです。どこがそんなに魅力的なのか?ある時、そのことを冷静に考えてみました。京都橘だけの魅力を箇条書きしてみると、際限なく出てきます。
ということで、新たに「吹奏楽を楽しむ」というテーマを設けて、「エンタテインメントとしての」吹奏楽について不定期に書き連ねていこうと思います。吹奏楽のシンフォニックな曲(クラシック音楽的な作品ですね。)に関しては門外漢なので言及することは多分ないと思いますが、吹奏楽の経験とジャンル関係なく音楽を楽しんできた私なら、ポップス目線で京都橘とその周辺の音楽の魅力を伝えることができるんじゃないかと思いました。吹奏楽には関心がない方にも興味を持っていだだけたら本望です。今後の展開を、お楽しみに。