"楽音楽"の日々

"楽音楽"の日々

音楽、映画を中心にしたエンタテインメント全般についての思い入れと、日々の雑感を綴っていきます。

京都橘高校吹奏楽部のファンにとっては毎年恒例の「金沢ゆめ街道」が、今年も近づいてきました。今年は、「令和8年8月8日」というなんだか目出度い気がする8並びの日になりました。晴天と快適な気温であることを望むばかりです。

 

 

フラワークラウンさんのイラストは、いつもながら美しいです。お茶目でマニアックなネタ満載の「てるてる」シリーズとの両輪は見事で、毎回楽しみにしています。

 

 

 

 

さて、充実したパフォーマンスを披露してくれた122期については全く記事にしていなかったので、昨年の「金沢ゆめ街道」の動画を見ながらそのプログラムの素晴らしさについて綴っていきたいと思います。

パレード・プログラム各曲について書きますので、かなり長い記事になります。おヒマな時に読んでいただければ嬉しいです。

 

昨年のイヴェントでは、サブタイトルに「能登半島復興祈念」という言葉が付けられていました。現在でも能登の復興がなかなか進まないのは、明らかに県と国の失策が原因だと思っています。

私の記憶が確かならば、当初は消失した輪島朝市でも京都橘のパレードが計画されていたようでした。残念ながら実現はしませんでしたが、いつものルートでのパレードは見事でした。

 

例年にも増して多くのイヴェントに参加した昨期でしたが、金沢でのパフォーマンスもとても素晴らしい仕上がりでした。それを余すことなく記録しているのが、「チームtaketo」の皆さんによる撮影です。金沢においては、主催の北國新聞社の信頼を得て、公式撮影チームとして揃いのビブスを着用して撮影に臨んでいます。

 

 

 

[YouTube] 京都橘高校吹奏楽部/金沢ゆめ街道2025/Parade Scene4

 

 

パレードの隊列を正面から捉えた映像など、公式撮影ならではのショットが満載です。逆に、隊列に近過ぎるために、部員個々のミス・トーンを克明に拾ってしまうというデメリットがあるのは残念です。もっとも、部としてはそれを補って全体の完成度を高めることを目標にしているはずなので、私は気にしていません。

 

さて、個々の楽曲については、チャプター付きで検索しやすい「うかのみたまのみこと」さんの動画を見ながら、各曲についての私見を述べたいと思います。

 

 

 

[YouTube] [Clip] 京都橘高校吹奏楽部 金沢ゆめ街道2025 能登半島復興祈念オープニングパレード

 

 

「Down By The Riverside」に続く2曲目は、「Back To The Future」と表記されています。吹奏楽用の譜面は、シリーズの楽曲をメドレーにしたものが複数あるので、そこからの切り取りだと思われます。私が注目したのは、お馴染みのファンファーレに続いて出て来る西部劇風のメロディです。これは、シリーズのパート3に登場するメロディなのです。オリジナル・サウンドトラックから、お聴きください。

 

 

 

[YouTube] We’re Out Of Gas : Alan Silvestri - Topic

 

 

西部劇のパロディにもなっているパート3を代表するメロディで、シリーズ中でも個性的な印象の曲です。

 

大成功をおさめたローズ・パレードでのプログラムから採用したのは、Lady Gagaの「Poker Face」でした。きっと部員達にとっても、大切で大好きなナンバーだったんでしょうね。実に堂々としていて見事です。

 

 

この後は、私よりずっと年上でなければリアルタイムのヒットを知らない「懐メロ」が、2曲続きます。

まずは、アメリカ国民なら誰でも知っている、The Monkeesの1967年の大ヒット曲「Daydream Believer」です。動画を検索していたら、私も知らなかったオリジナルのMVを見つけました。なかなか緩くて、楽しいです。

 

 

 

[YouTube] The Monkees - Daydream Believer (Official Music Video)

 

 

なんだか、勝手に私の中では「古き良きアメリカ」っていうイメージの曲です。

京都橘のパフォーマンスは、お馴染みの「橘ステップ」が満載で、彼らしかできない唯一無二のものになっています。ひょっとしたら、ローズ・パレードのプログラム選定時に、候補になっていたのかもしれません。

 

続いての曲は、Connie Francisの1962年のヒット曲「Vacation」です。当時、日本でも複数のカヴァーが録音されてそのいずれもがヒットしたようです。さらに、本人もわざわざ日本語ヴァージョンを録音しています。

京都橘の演奏は、安定の可愛らしさで素晴らしいんですが、私にとっては苦労した記憶が結び付いているのです。実は、吹奏楽部にいた中三の頃、顧問の編曲でこの曲を演奏したのでした。これがなかなか大変で、死ぬほど練習した記憶があります。彼らの演奏を聴いていて、突然当時のことを思い出したのでした。

 

次の曲は、私は全く知りませんでした。SOFI TUKKERの「Best Friend」という曲です。2017年のヒット曲らしいです。

 

 

 

[YouTube] SOFI TUKKER - Best Friend feat. NERVO, The Knocks & Alisa Ueno (Official Video)

 

 

これを見ると、部員達はこのMVを参考にはしていないようですね。単に、ハードな曲調から振り付けを考案したように思えます。パレードのプログラムの中でも、一番ハードなステップを詰め込んでいます。更に、前後列の入れ替わりもダイナミックです。しかも、個人個人でこの振り付けをマスターするのも大変だと思われるのに、団体の動きを揃えて表現できることが「京都橘ならでは」の最大の個性です。122期のパレードを象徴する、最高のナンバーになりました。感服です。

 

続いての曲は、「Country Roads」。1971年の曲で、私が洋楽に初めて触れた頃なので、リアルタイムで聴いていました。我が国で現在でも愛されているのは、ジブリ映画「耳をすませば」で使われたおかげですね。それでも30年以上前の映画なんですけどね。

その映画で歌われた日本語詞で、いつもの京都橘らしい元気な歌声を聴かせてくれます。

ここでは、オリジナルのJohn Denverが歌ったライヴ映像をご覧ください。

 

 

 

[YouTube] John Denver - Take Me Home, Country Roads (from The Wildlife Concert)

 

 

瑞々しい歌声で、聴き惚れてしまいます。自ら操縦した飛行機の事故で若くして亡くなったのが、とても悔やまれます。

 

122期のパレード・プログラムを初めて見た時に、私が最も驚いて狂喜乱舞したのが、次の曲でした。

京都橘が昔から得意としている軽快なスウィング・ジャズのリズムから登場したメロディに、私の頭の中ではマリリン・モンロー(Marilyn Monroe)の歌声が流れていました。私が大好きな、マリリンです。彼女の歌声が大好きで、ベスト盤のCDも持っています。

 

 

「Diamonds Are A Girl’s Best Friends」は、1953年のミュージカル映画「紳士は金髪がお好きGentlemen Prefer Blondes」の中でマリリンが歌う代表曲です。私が学生の頃、深夜のテレビでこういった古い映画をたくさん放映していました。その中で偶然見つけたのが、この作品でした。

オリジナルをご覧ください。

 

 

 

[YouTube] Diamonds Are A girl’s Best Friends (Gentlemen Prefer Blondes Theme song)

 

 

この曲の場面は有名で、後にMadonnaが「Material Girl」のMVでオマージュしているのをご存知の方も多いと思います。

それにしても、京都橘の部員やスタッフがなぜこの曲を知っていて、尚且つ選曲したのか疑問です。ということで、譜面を探してみました。こういった作業が楽しいんですよねー。

で、割と簡単に見つかりました。吹奏楽のポップスの王道「ニュー・サウンズ・イン・ブラス2005」に収録されている、岩井直溥編曲の「アメリカン・グラフィティXV」でした。アメリカの古いヒット曲5曲をメドレーにしていて、その最後を締めくくるのがこの曲でした。実は、このメドレーの中に、京都橘が以前から演奏している「ローズ(The Rose)」も入っています。ですから、この譜面は昔から京都橘の譜面庫にあったことになります。当然、この参考音源もあったはずですから、どこかで披露したいという気持ちもあったのかもしれません。この曲が始まるところからお聴きください。

 

 

 

[YouTube] American Graffiti XV : 岩井直溥 - トピック

 

 

テナーサックス、トランペット、トロンボーンのソロを綺麗に端折って、パレード用に再編して使っています。京都橘のパフォーマンスは、とても短いながら全員が楽しそうに演じているのが印象的です。

 

で、私が知らなかった曲、第二弾。Portugal. The Manというグループの2017年のヒット曲「Feel It Still」です。まずは、オリジナルのMVをどうぞ。

 

 

 

[YouTube] Portugal. The Man - Feel It Still (Official Music Video)

 

 

京都橘のパフォーマンスで驚いたのは、パーカッションと低音楽器だけによるイントロの部分でした。手が空いた部員の手の振り付けは、明らかに日本発祥のダンス・ムーヴメント「パラパラ」です。以前から様々なダンスを取り入れている京都橘ですが、遂に「パラパラ」まで手を出してしまいました。これには驚かされました。ちょっとクールな印象の曲ですが、その後も橘らしいステップのオンパレードで楽しませてくれます。

 

そして、今回のパレードの中で唯一のディズニー・ナンバー「輝く未来(I See The Light)」です。

以前からレパートリーにしてきた曲ですが、バレエ風の振り付けも板に付いてきて、優雅です。これも京都橘のパレードの特色として「売り」のひとつになってきました。こんなの、他では見れませんよね。

 

お馴染みのアゴゴのリズムで始まる、パレードの最後を飾るサンバ・ナンバーは、私が知らなかった曲の3曲目。川邊一彦作曲の「サンバ・デ・カリブ(Samba de Calibe)」です。

とりあえず、航空自衛隊航空中央音楽隊によるライヴ音源を聴いてください。

 

 

 

[YouTube] サンバ・デ・カリブ/川邊一彦 : SYMPHONIC JAZZ & POPS CONTEST for WIND ORCHESTRA

 

 

サンバのリズムを基本にはしていますが、いかにも日本人の作曲家らしい流れるようなメロディ・ラインが耳に馴染む佳曲だと思います。

京都橘のファンの方は、思い起こしてください。この年の4月、パレード・プログラムのお披露目となるイヴェント、「サン・サン・オープンエアフェスティバル」が開催されました。そこで披露されたパレードでは、サンバ曲がカットされていました。私は、驚きました。見ることができる過去の動画でも、こんなことは初めてです。その1ヶ月後の「関西ローズExpo2025」で、初めてサンバ曲が披露されたのでした。

その時点で、聴いていただいた航空自衛隊の演奏を見つけたのです。ここからは、それを聴いた時の私の勝手な推測です。

改めて聴いていただくと、メロディの後に華やかなトランペットのソロが出てきます。そのソロの前半部分を、京都橘はトランペット・セクション全員でのユニゾンにしています。この方法は、京都橘が昔からちょくちょくやっている効果的な手法です。気になる方は、遡って調べてみると楽しいですよ。

で、今回はかなり難しい速いパッセージに挑戦しています。それぞれがなんとか出来るようになったものの、全員で合わせるとなかなか揃わないということで、初披露の機会は次に見送られたのではないかと私は思ったのでした。そして、その結果は金沢のパレードでお聴きになった通り、見事なものでした。トランペット経験者の私としては、手放しで賞賛するしかありません。

ここ、金沢でのパフォーマンスは、従来の京都橘のファンも納得せざるを得ない楽しいものでした。

 

 

 

この後、全日本マーチングコンテストの金賞を経て、台湾での公演も大成功させる122期なのでした。

 

真夏の金沢のパレードは毎年充実していますが、この年は群を抜いて完成度が高かったように思います。

さて、今年はどんな仕上がりを見せてくれるか?

何より、天気に恵まれて無事に完遂できることを祈るのみです。楽しみに、待ちましょう。

熊本地震では、同じ九州在住というだけで私のことを気遣って連絡を下さった方が何人もいらっしゃいました。

私の地域は震度3ということでしたが、体感ではそれ以上のようで久々に恐怖を感じました。幸いなことに家具が倒れるようなこともなく、私は無事です。気持ちを寄せていただいた方々、ありがとうございました。

ただ、私の職場の同僚には、被災地に実家があったり親戚がいらっしゃる方が複数おられて、かなり心配な様子でした。

 

被災地の惨状を目にするにつけ、心を痛めています。皆様に、一日でも早く平穏な日々が戻って来ますように。

 

 

 

このところ別記事の準備を進めていましたが、7月28日に気になる動画がアップされましたので、今回は急遽それについて書くことにしました。

 

毎年恒例になっている体育祭の様子のダイジェストが、京都橘の公式チャンネルにアップされました。

6月30日にAsueアリーナ大阪で開催されたものを、20分に納めた動画です。私にとっては遠い過去になってしまった「青春」を思い起こさせてくれる、熱くて爽やかな動画です。「体育祭」というものは日本だけの文化なので、海外の方にとっては新鮮な驚きでしょう。

そんな中で、吹奏楽部のパフォーマンスは1分ちょっとだけ見ることができます。普段なら見逃してしまいそうな短時間ですが、今期のパフォーマンスのヒントになりそうなものが散見されましたので、書き連ねたいと思います。

 

 

 

[YouTube]2026京都橘体育祭ダイジェスト : 公式チャンネル

 

 

まずは恒例の「Winter Games」です。

斜めから撮ったカメラに収まっているのは、10人のカラーガードです。1年生にとっては、初パフォーマンスなのでしょうね。壮観です。

ここでは、彼女たちが手にしているフラッグに注目です。この曲では、オーガンジーまたはチュールと言われる薄手の生地で作られたフラッグを長年使っていました。ところが、ここ数年破れたり劣化が激しくて、ずっと気になっていました。今年はやっと新調されて、とても気持ちが良いです。カラーガードの美しいフラッグ捌きが際立ちます。

 

場面変わって、今期の元気MCさん。観客を煽るハッピー・パワーは、これまでの歴代MCにはなかったもので、とても素晴らしいです。毎年のMCさん、違った個性を出してくれるので、それも楽しみにしているのです。

 

で、彼女のMCのバックに流れている、耳に馴染んだベース・パターンに釘付けになってしまいました。この曲は、1998年のアニメ「カウボーイ・ビーバップ」のオープニング・テーマ、「Tank!」です。この曲の作曲とプロデュースは、菅野よう子。私は1990年頃から様々なタイプの音楽で彼女の音を聴いていて、名前を覚えていたのでした。ただ、私は大人になってからアニメは見てないので、この曲を知ったのは随分後になってからでした。彼女は、いつの間にかアニメ音楽とCM音楽の大家になっていたのでした。

彼女の守備範囲はとんでもなく広くて、実に多彩な曲を発表しています。「花は咲く」が代表曲と言われていますが、私にとっての菅野よう子はこの「Tank!」なのです。

オリジナルを演奏したSEATBELTSが再集結して、今年収録した最新ヴァージョンをお聴きください。

 

 

 

[YouTube]Yoko Kanno & SEATBELTS - TANK! Extended [Official Music Video]

 

 

京都橘のファンの方なら、彼らに縁があるミュージシャンがトランペットとトロンボーンに一人づついらっしゃることにお気づきでしょう。

この曲の魅力は、キャッチーなメロディはもちろんのこと、強烈なホーン・セクションとアルト・サックスの変態超絶アドリブ・ソロにあると思っています。ですから、大好きな曲なんですが、京都橘とは無縁だと思っていました。これを演って欲しいと思ったこともありません。もう、嬉しい驚きです。この短い動画でも、今までに見たことのない肩でリズムを取る振り付けも見受けられます。この曲を、どんな橘色に染めてくれるのか、期待は膨らむばかりです。

 

続いての場面でトロンボーンが中心になって演奏しているフレーズは、いつもの「Sing, Sing, Sing」ではなく、「Sing, Sang, Sung」の一節です。Benny Goodmanの「Sing, Sing, Sing」をオマージュしたこの曲は、2001年にGordon Goodwin’s Big Phat Bandがリリースしたものです。

 

 

 

[YouTube]Sing Sang Sung : Gordon Goodwin’s Big Phat Band - Topic

 

 

このバンドのリーダーであるGordon Goodwinは、惜しくも昨年末に亡くなりました。20年以上に亘って現代のビッグバンド・ジャズを牽引して来たこのバンドの曲は、今でも世界中で演奏されています。

で、この曲の一部を京都橘で使用したのは、2020年。コロナ禍でほとんどの本番がなくなった117期でした。

 

 

このDVDの副音声「卒業生わいわいトーク!」で、使用することになったきっかけが明かされています。当時のドラムメジャーがこの曲を発見して、部長に「こんな曲あるけど」と提案したことから採用されることになった、と本人たちが話しています。こんな情報が満載なので、Palsから発売されるDVDはついつい買ってしまうのです。

そうそう、このDVDでは「Sing Sang Swing」と表記されています。これは、本家の「Sing, Sing, Sing」とJohn Williams作曲の「Swing, Swing, Swing」に「Sing, Sang, Sung」の3曲をミックスしたことで、新たに作り出した曲名のようです。意欲的な構成だったにも関わらず、大勢の観客の前で披露することができなかった「悲劇の曲」でもあります。そんな117期の思いを蘇らせようという意図があるとするならば、「胸熱」の展開です。

ここで、数少ない117期の動画の中で、伝説となっている素晴らしいものをご覧いただきます。パフォーマンス全体が素晴らしいので、いずれ詳細に語りたいと思っていますが、今回は「Sing Sang Swing」の部分だけにしておきます。

 

 

 

[YouTube]京都[京都橘高等学校]マーチング : スカイA

 

 

「Sing, Sang, Sung」が使われているのは、イントロと「ダイヤモンド・カッター」と呼ばれるフォーメーションの終わりから「キャー」までの間の部分です。

思うように練習できなかった時期だと考えると、その独創的なフォーメーションとソリッドな演奏に驚かされます。

 

もちろん、今期のパフォーマンスが当時と同じになる可能性は低いと思いますが、これから様々な場所でこの曲を披露することにした彼らには、大いに期待したいと思うのです。

 

 

ということで、短い動画ながら「壮大な予告編」だと感じたのでした。

 

 

 

「お楽しみはこれからだ!You ain’t heard nothin’ yet!」

6月20日のSNSでは、京都橘が突然バズって驚かされました。

アイドル・グループ「=LOVE」の国立競技場でのライヴに、京都橘高校吹奏楽部がサプライズ登場したのでした。豪雨の中でのパフォーマンスは、たくさんの写真と共に驚きのコメントが溢れていました。京都橘のことを知らない人も、ほとんどが絶賛している様子でした。

翌日のライヴは生配信があるとのことで、しっかり鑑賞しました。

「=LOVE」については、私は指原莉乃のファンだったので彼女がプロデュースしていることを知っている程度で、テレビで見たことがあるというレベルの知識でした。「彼女が目指すアイドル像」を見事に体現しているステージで、とてもキラキラしていました。

 

京都橘の共演ステージは、4曲で14分ほど。左右に広いステージにずらりと並んで美しいステップを披露する彼らの姿は、見事に「バックダンサー」としての役割を果たしていました。他の吹奏楽部では絶対に成り立たないパフォーマンスです。京都橘をわざわざ東京まで呼ぶ意味がある構成でした。

カメラはアップで捉えるものが多い上に切り替えが速いので、京都橘の全体のフォーメーションを楽しむのは困難でした。彼らの基本的なステップが満載だったので、振り付けは任されていたんだと想像できます。

また、こういったアイドルのステージは、演奏は録音したものがほとんどなので、京都橘の演奏も事前に録音されていたのではないかと思います。アップになった時にイヤモニやピンマイクを付けたメンバーも見受けられましたが、これだけ左右に広がったバンドの音をバランス良く収録する技術は、世界中見渡してもまだ確立されていないはずです。まぁ、イヤモニはリズムが聞こえにくい端の方にいる部員がステップするのに重要な役割を果たしていたはずですけどね。

 

公式に発表された記念写真です。

 

 

ざっと見て100名ほどが参加していますので、1年生も含まれているようです。入部して最初に練習したのが橘のレパートリーではなく「=LOVE」の楽曲と振り付けだったことは、彼らにとっても最も思い出になることのひとつであることは間違いありません。

 

 

ということで、既に「=LOVE」のステージへ向けての練習が本格化していたはずの5月2日に開催された「ブルーメの丘」のパレードを見ながら、今年度のパレードのプログラムについて書いてみたいと思います。

 

 

京都橘としても、最も古くから現在まで参加しているイヴェントです。自然あふれる舞台でのパレードは、京都橘のイメージにもピッタリですね。

基本的に春のイヴェントなので、パフォーマンスの完成度について言及するのは酷です。秋口のパレードでの完成度に期待しましょう。

 

大混雑の中、どの撮影者も苦労されているのがわかります。それぞれに良いショットがあるんですが、全体として私が気に入ったのは、慶次郎前田さんの動画でした。

 

 

 

[YouTube]京都橘高校吹奏楽部/ブルーメの丘 春の大行進2026(May 2,2026) : 慶次郎前田さん

 

 

「チーム慶次郎」によるマルチカメラの撮影は、過不足なくパレードの全編を捉えてくれています。特に、私がこの動画を選んだ要因は、プログラムの最後のサンバ曲「ブラジル」です。パレードのルートとタイミングのせいで、この曲をきちんと捉えた動画はほとんどありません。この動画ではマルチカメラを活かして、その全貌を明らかにしています。さらに、この動画は午前の部です。午前の方が太陽が燦々と降り注いでいて、とても美しい映像になっています。慶次郎さん渾身の編集をお楽しみください。

 

 

そして、毎度お馴染みの「うかのみたまのみこと」さんの動画です。単独撮影の動画としては、群を抜く安定感ですね。美しい編集とテロップ。それにポップな吹き出しが色を添えています。毎回曲ごとのチャプターを付けてくれているので、こちらを見ながら各曲についてコメントしたいと思います。

 

 

 

[YouTube]京都橘高校吹奏楽部 ブルーメの丘 春の大行進2026:うかのみたまのみことさん

 

 

午前中のパレードでは途中で置いて行かれたので、フィールドショーと午後のパレードまでを繋げた編集になっています。

 

パレードの最初は、例年通り「Down By The Riverside」です。

使う楽譜も振り付けも代々変わらないので、パフォーマンスのまとまり具合は見事です。注目すべきは、冒頭のマイナー・チェンジです。「Up! One Two Three!」のところで、バナー担当の二人が顔を見合わせてからバナーを掲げます。これは、初めて見ました。良いですねー。より良いものを目指して「聖域」にもメスを入れる姿勢は、かなり攻めている気がして期待を煽ってくれます。

 

2曲目は、「Timber」です。京都橘のファンの皆さんには「Fireball」でお馴染みのPitbullのヒット曲です。私は、なんとなく聞き覚えがある位の認識だったんですが、全米で3週連続1位のヒットだったんですね。オリジナルのMVをご覧ください。

 

 

 

[YouTube]Pitbull, KeSha - Timber (featuring KeSha - Official Video)

 

 

ブルース・ハープの音が全編に流れていて、カントリー音楽のテイストが魅力の曲になっています。京都橘の振り付けは、ソリッドでカッコ良さを全面に出すものになっています。小慣れてきたら、かなり圧倒的なダンスになりそうです。

 

続く曲は、Jackson 5のヒット曲「ABC」です。もはや大スタンダードで単純な曲ですが、この吹奏楽アレンジはかなり凝っていて楽しめます。京都橘が得意とする可愛い振り付けですが、ステップの種類が多くて大変そうです。

Jackson 5がTVショーでパフォーマンスしたものを見つけました。小芝居入りで楽しいので、ご覧になってみてください。

 

 

 

[YouTube]Jackson 5 - ABC (Live) : ShoutFactoryVEVO

 

 

The Carol Burnett Show出演の時のものですが、彼女の多彩さを楽しむだけでも価値があります。

 

次の曲は、全く知りませんでした。早速、検索検索。

普段ヘビメタを聴かない私でもバンド名だけは知っているMetallicaの曲「Enter Sandman」でした。あるSNSでは、Metallicaのファンが「渋い選曲するなぁ。」と唸っていました。オリジナルを聴いてください。

 

 

 

[YouTube]Metallica : Enter Sandman (Official Music Video)

 

 

一体誰がこの曲を提案したのでしょう?京都橘は、特に近年選曲のジャンルの幅を積極的に広げているように感じます。昨年度のパレードでは「パラパラ」にも手を出していましたし・・・。

どこの吹奏楽団でも演奏していない意外な選曲で驚かせてくれるのが、私が「橘沼」から抜け出せない大きな理由のひとつなんです。

印象的なギターのリフを模したトロンボーンのユニゾンが、とてもカッコ良いです。「これをやりたい!」から始まったんでしょうか?

昨年度でも取り入れていた前後の列の入れ替わりが、この曲で採用されています。今回の方が単純でわかりやすいので、そのカッコ良さがこれからのパレードで話題になるかもしれません。

 

いきなり絶妙に可愛いコールから始まる次の曲も、私は知りませんでした。

なんとまぁ、「スポンジ・ボブ」のテーマ曲でした。私の知識では、全米で国民的人気のアニメで、日本でもNHK Eテレで毎週放送されている番組だということぐらいでした。もちろん「スポンジ・ボブ」のキャラクター・デザインは昔から目にすることがあって、記憶に残っていました。では、日本版のオリジナルをご覧ください。

 

 

 

[YouTube]スポンジボブ OP: Simon Nelsonさん

 

 

構成係がわちゃわちゃしながら選曲している様子を想像すると、とても楽しいです。

京都橘が演奏している楽譜を発見しました。これを切り取ってプログラムに入れています。

 

 

 

[YouTube]Spongebob Squarepants (Theme Song) arr. Paul Lavender

 

 

京都橘の「ぴょんぴょん」の魅力を表現するのに、ぴったりの曲になりました。ファンの間でも、中毒者続出のようです。

 

次の曲は、私と同世代のMTV大好きだった人には懐かしい「I Love Rock’n’Roll」です。当時はMTV以外でも耳にする機会が多かったヒット曲ですね。MVを、どうぞ。

 

 

 

[YouTube]”I Love Rock’n’Roll” - Joan Jett & Blackhearts (Official Video)

 

 

なんと言っても、キャッチーなサビですね。皆んなでハンドクラップしながら歌うと、気持ち良いですよね。京都橘のパフォーマンスは、ワイルドなハイキックが印象的ですが、曲のラストに出て来るトロンボーンのスライドを活かしたプレイが肝です。昨年度のプログラムにも、同様にトロンボーンのスライドにポイントを置いた曲がありました。記憶にない方は、昨年のパレードで探してみてください。

 

そして、過去にもプログラムに入っていたこともある「ペコリ・ナイト」です。原曲は、当然ベイ・シティ・ローラーズの「Saturday Night」ですね。途中のコールが何と言っているのかわからなかったのですが、「うか」さんの動画で判明しました。「TACHIBANA」だったんですね。なるほど。

ところで、昨年から引き続いてフィールド・ショーで披露している「Mickey」と共に、ゴリエのヒット曲を2曲も採用しているんですね。まぁ、MVを見たら楽しいですもんね。画質が悪いですが、両方ご覧ください。

 

 

 

[YouTube]松浦ゴリエ「PECORI NIGHT」 : 蔵馬の動画倉庫Vol.1さん

 

 

オリジナルより派手になったギターが、ロックを感じさせます。良いアレンジですね。

 

 

 

[YouTube]ゴリエwithジャスミン&ジョアン/Mickey (PV) : DanceEvolutionMANIAさん

 

 

こちらは、京都橘が振り付けの参考にしていることがよくわかります。

 

 

さて、今年度のパレード・プログラムで私が最も驚いたものは、The Beatlesの名曲「愛こそすべて(All You Need Is Love)」です。誰もが知る曲ですが、4拍子に3拍子が入る変拍子なのです。それを感じさせずに自然に聴かせるのがThe Beatlesの素晴らしさなんですが。

吹奏楽の座奏で演奏するならともかく、リズムが大切なパレードに採用するのはかなり勇気が要ります。他の動画で後ろを手拍子しながら歩く部員を見ると、わかりやすいです。曲の始めは後打ちで叩いている手拍子が、曲の終わりでは頭打ちになっています。気になる方は、探してみてください。

そうそう、「うか」さんの動画では、「ペコリ・ナイト」が終わって「All You Need Is Love」が始まるところに見どころがあります。スーザフォンの後ろにいるトロンボーン奏者が、左の脇に靴を挟んでいます。それを、曲の合間に前列のスーザフォン奏者の足元に置いている様子がしっかりと捉えられています。

部員たちは、変拍子の曲でも全く気にする素振りも見せずに「ぴょんぴょん」しています。

ほんの数日前に公開されたThe Beatlesのスタジオ・ライヴの動画をご覧ください。

 

 

 

[YouTube]All You Need Is Love (Live from Abbey Road Studios, June 25th, 1967)

 

 

George Martinのオーケストラ・アレンジも楽しいし、スタジオの観客の中にMick Jaggerの姿も見えるし、とても幸せな気分になれる動画です。

 

次の曲は、現在最高のコーラス・グループPentatonixのオリジナル曲「Sing」です。

彼らはたくさんのカヴァー曲を動画で公開していて、そのどれもが素晴らしい出来です。その一方でオリジナル曲もリリースしています。来日公演も多くて日本でも知られていますが、コロナ禍の時期にLittle Glee Monsterとの共演曲をリリースして、更に我が国でのファン層を増やしました。実力とエンタテインメント性を兼ね備えていて、グラミー賞の常連であることも頷けます。彼らのMVです。

 

 

 

[YouTube]Pentatonix - Sing (Official Video)

 

 

とてもポジティヴな曲で、聴くたびに元気をもらえます。

京都橘のパフォーマンスは、かなりハードな振り付けを取り入れて「迫り来る」感じで迫力満点です。今後の仕上がりが楽しみなナンバーです。

 

京都橘のパレードでは、近年ラストの曲の前はスロー・ナンバーを置くことが通例になってきています。今年度はスローではありませんが、優しい曲調のものを持ってきました。1937年に公開された、世界で初めてのアニメーション長編映画「白雪姫(Snow White and Seven Dwarfs)」のテーマ曲「いつか王子様が(Some Day My Prince Will Come)」です。無数のカヴァーを生み出している名曲ですが、私にとってのベストはBill Evansのリリカルなピアノです。ここではオリジナルの映画ヴァージョンを聴いてください。

 

 

 

[YouTube]Some Day My Prince Will Come : Adriana Caselotti Topic

 

 

京都橘の演奏は、従来のスローかと思わせておいて、メロディが始まるとボサノヴァ調です。さらにジャズ・ワルツに変わります。ダンスのように見える振り付けも優雅で、演奏が熟してきたら正に「無敵」になりそうです。中々凝ったオシャレなアレンジなので、探してみました。

 

 

 

[YouTube]<吹奏楽ヒット>いつか王子様が : エムハチチャンネル

 

 

ここからフルートとアルト・サックスのソロを削除して、パレード用にしているようですね。編曲は、本澤なおゆき氏。この方の他の編曲作品を、京都橘は過去に演奏しているはずです。私はブログに書いた記憶があります。残念ながら、どの曲だったのかは覚えていませんが。

 

そして皆さんお待ちかねのラスト曲。当然、サンバです。

今年度は、京都橘が10年以上前のパレードで演奏していた「ブラジル(Aquarela do Brasil)」です。

振り付けこそ新しいものはありませんが、橘印のサンバステップと「ブラジル!」というコールで満足です。そう言えば今年度は元気に歌うナンバーがありませんが、ところどころで挟み込まれるコールで賑やかに演出されているので、無理に歌ものを入れる必要がなかったのでしょう。また、次回のお楽しみにとっておきましょう。

いわゆる「ブラジル音楽」で最も知られている曲のひとつですが、色々検索しているうちに作者自身が歌ったオリジナルと思われる音源を発見してしまいました。私も知りませんでした。是非、どうぞ。

 

 

 

[YouTube]Aquarela Do Brasil : Ary Barroso Topic

 

 

なんとも古い録音ですが、1939年に発表された曲なので時代を考えると納得します。なにしろサンバやサンバ・カンソンが主流の時代で、ボサ・ノヴァが誕生する20年も前ですからね。

 

 

 

ということで、全11曲の14分。存分に楽しめるプログラムになりました。

パフォーマンスとしては完成には程遠い出来ではありますが、夏の金沢や秋のガラシャ祭りと別府のパレードで成熟した姿を見せてくれることを期待しています。

台湾も彼らを呼びたいだろうし、他にも未発表のイヴェントがあるかもしれません。これからの彼らの活躍を、ワクワクして待ちたいと思うのです。

 

 

久々の投稿で、これだけは書いておきたいと思うことを厳選したつもりですが、予想外に長文になってしまいました。これからの京都橘のパレードをご覧になる際に、少しでも思い出してもらえたら嬉しいです。頑張って更新していきますので、よろしくお付き合いください。

 

5ヶ月ぶりの投稿です。

この間、新規アップがないにも関わらず訪問していただいた皆様、ありがとうございます。

そして、この記事を見つけて訪問していただいた皆様、本当にありがとうございます。

 

 

 

さて、私は昨年から年金を受給するようになって、なんとか「普通の生活」を取り戻すべく、色々と奮闘しておりました。

中でも、あまりにも古過ぎてあらゆる点で支障が出ていたiMacを、やっと新しいものにしました。これまでのものは中古を購入して使っていたのですが、確か2011年製造のものだったようです。iMacでOSを更新できないので、ほとんど全てのアプリがサポートの対象外になっていたのでした。その結果、FacebookのMessengerだけで繋がっていた友人とも突然連絡できなくなって、大変な失礼をしてしまったりしました。精神的に、とても辛い時期でした。

 

で、最初からMac一筋の私にはWindowsという選択肢は全くありませんでした。そういうことで、私が死ぬまで使えることを見込んで新品のiMacを購入することにしました。

念願の新しいiMacは先代とは全く別物で、超高速で快適ではあるんですが、わからないことだらけで絶賛格闘中であります。

 

 

相変わらず公私共にバタバタしているんですが、新しいiMacが美しい画面と臨場感のある音で、ついつい動画を見続けてしまいます。もちろん、私の「箱推し」である京都橘高校吹奏楽部の動画も楽しんでチェックしています。

 

 

彼らはゴールデン・ウィークの猛烈なスケジュールも今年は雨に祟られることなく、見事に完走できたようです。まずは、今期の彼らの素晴らしいスタートダッシュのことから記事にしていこうかと思っているところです。

 

 

 

 

今月、私は66歳になりました。

年金だけでは生活できないので、体力が続く限り仕事をしなきゃいけません。これからは自分の体力と精神力を客観的に見つめながら、ゆるりと生活していこうと思っています。

 

 

 

[YouTube] ROUTE 66 - Manhattan Transfer : TbirdsOf1965さん

 

 

さて、私の「Route 66」は、どんな景色を見せてくれるのでしょうか?真っ直ぐで快適な道だと良いけどなぁ。たとえWinding roadであっても、これまでの経験を活かしたドライブ・テクニックで乗り切って行きたいと思っています。皆様も、ゆるりとお付き合いください。

このところ京都橘高校吹奏楽部についての記事をコツコツと書き進めていたのですが・・・。

 

台湾からの、怒涛の動画ラッシュに溺れてしまいました。その結果、筆は進まず今年中の記事のアップは断念せざるを得ない事態になりました。

 

今回の台湾遠征は、体調不良者が続出という緊急事態の中で、「なんとかする橘」の底力をまざまざと見せつけられた気がします。改めて、驚きと共に感心させられる遠征でした。

台湾遠征についてもいずれ詳しく記事にするつもりですが、とりあえず今日書いておかなきゃいけないことを。

 

 

 

今日は、クリスマス・イヴ。

台湾遠征はクリスマス・シーズンだったこともあって、彼らはクリスマス・ソングを2曲準備していました。

松任谷由実の「恋人がサンタクロース」と、Mariah Careyの「恋人たちのクリスマス(All I Want for Christmas Is You)」です。

どちらもまだまだ完成されていないパフォーマンスでしたが、こなれてきたらとても映える振り付けと演奏でした。多分、季節柄これ以降は演奏されないと思われますが、とても勿体無いプログラムだと思います。

特に、「恋人たちのクリスマス」は吹奏楽編曲がとてもお洒落で、魅力的な曲でした。

 

私はリアルタイムでMariah Careyをデビュー当時から聴いていました。

この「恋人たちのクリスマス」は、1994年にリリースされてMariah最大のヒットとなり、毎年クリスマス・シーズンにはヒット・チャートを賑わす定番曲になりました。ノスタルジックなモータウン・サウンド風の曲調に、凝りに凝ったコード進行が見事で、今聴いても古臭さを感じません。Mariahにとっても、共作したWalter Afanasieffにとっても最高傑作のひとつだと言えます。

 

1996年の東京ドーム公演のアンコールで歌われた時の動画がありました。ご覧ください。

 

 

[YouTube]Mariah Carey - All I Want for Christmas Is You (Live at Tokyo Dome)

 

 

当時のテレビ放映でしっかり観たはずですが、すっかり忘れていました。彼女の最初のピークの頃で、実に魅力的な歌声ですね。定番ですが、クリスマスを楽しく過ごすには最高の曲だと思います。「クリスチャンでもないお前が言うな。」というクレームは、受け付けません。

 

 

 

ということで、今年最後の投稿になります。

来年は、もうちょっと積極的に記事を書きたいと思っています。当然、その中心は京都橘高校関連になると思います。

皆さま、素敵なクリスマスと年末年始をお過ごしください。2026年が素晴らしい年になりますように。

セッション・ベーシストの巨人Anthony Jacksonが、10月19日に亡くなりました。73歳という、亡くなるには早すぎる年齢でした。2017年に脳卒中とパーキンソン病を発症して、闘病中だということは知っていましたが、やはり残念です。

私の音楽生活には欠かせない重要人物で、このブログでも彼のプレイに言及した記事は軽く20を超えています。

 

 

一般的に「縁の下の力持ち」と言われるベースですが、「飛び道具」であるスラップをほとんど使わず(私が知ってる限り、2曲でほんの僅か)に、その音色と独創的なパターンで主役を引き立てる個性は、唯一無二のものでした。時には、主役を完全に喰ってしまったケースもあります。

思い返してみると、私がポピュラー音楽においてエレクトリック・ベースがカッコ良いと認識した初めてのベーシストだった気がします。

 

彼の魅力については三日三晩かけても語り尽くせない自信がありますが、ここでは大まかな軌跡を辿っていきたいと思います。

 

Anthonyのプロとしてのスタートは、フィラデルフィア・ソウルのセッションだったようです。Billy Paulの名曲「Me And Mrs.Jones」のベースも彼だったことは、今回調べていて初めて知りました。1972年の作品ですね。この頃の作品にはバック・ミュージシャンのクレジットは基本的にありませんので、知らずに聞いている曲が無数にあるに違いありません。

彼のプレイが注目されたのは、The O'Jaysの1974年のヒット曲「For The Love Of Money」でした。

 

 

 

[YouTube]The O'Jays - For The Love Of Money : Joejobas

 

 

イントロからフランジャーをかけた個性的なフレーズとピック弾き。このパターンが、曲全体を最後まで支配しています。そのおかげで、彼の名前は作曲者の一人としてクレジットされています。この時すでに彼の個性は確立されていたんですね。

時は流れて、1978年の映画「The Wiz」のサウンドトラックでは、この曲のパターンをそのまま流用した「Poppy Girls」を披露しています。その場面をどうぞ。

 

 

 

[YouTube]Poppy Girls The WIZ : HedbeH

 

 

実に、印象的です。Michael Breckerのエレクトリック・サックスと共に、唯一無二のAnthonyの個性が主役の曲です。

 

 

 

我が国で彼の名前が知られるようになったのは、Al Di Meolaのバンド・メンバーとしての録音や、Lee Ritenourのバンドでの来日公演あたりからだったように思います。日本人の録音に参加するようになったのは、Lee Ritenour & The Gentle Thoughtsとして渡辺香津美の「Mermaid Boulevard」の全曲に参加したのが最初ではないでしょうか?1977年の録音です。このアルバムも大好きなので、いずれレヴューしたいと思います。

 

私にとって衝撃だったのは、翌年にリリースされた深町純の名盤「On The Move」への参加でした。Steve Gaddのドラムスと共に作り上げる強烈なリズムに、私は夢中になったのでした。代表曲「Departure In The Dark」をどうぞ。

 

 

 

[YouTube]深町純 Departure In The Dark : domon@guitar

 

 

カラフルなアレンジと各プレイヤーの個性を満喫できる名曲ですが、Anthonyのベースだけを追っかけても満腹になります。一曲の中に、当時のAnthonyのテクニックと個性を詰め込んだ稀有な作品だと言えます。

 

更に、翌1980年には日野皓正のアルバム「Daydream」がリリースされます。これも以前に記事にしていますが、絶好調のヒノテルのプレイはもちろん、AnthonyとドラムスのSteve Gadd、ギターのJohn Tropeaがいなければ成立しなかったJapanese Fusionの奇跡的名盤です。全曲聴いていただきたいのですが、ここではアルバムの最後を飾る「Goin' For The Gold」をお聴きください。

 

 

 

[YouTube]Goin' For The Gold : 日野皓正-Topic

 

 

超ポップなのに、それぞれの個性が強く出ている素晴らしい演奏ですね。

 

 

 

 

Anthonyのことを語る時に必ず出てくるのが、Fodera社と共に開発した「Contrabass Guitar」という名前の6弦ベースです。

ベースの可能性を広げようと考えていたAnthonyは、低音と高音それぞれに一本ずつ弦をプラスした6弦を作り上げたのでした。現在では当たり前になっている「多弦ベース」ブームの礎になったのが、まさにこのContrabass Guitarだったのです。「多弦ベースと言えば、Fodera社」と言われるのも、Anthonyの才能と情熱があったからこそです。

ここからは、そのContrabass Guitarを使用した演奏の動画を見てみましょう。

 

しばしの闘病期間を経て、復帰したAnthony。私の「Anthony熱」に再び火を点けたのが、1997年にリリースされたMichel Petruccianiのアルバム「both worlds」でした。

 
 

このトリオによる二度目の来日公演が、ブルーノート福岡でも開催されることがアナウンスされて、当然のように私も参戦することにしていました。ところが、突然のMichelの死去で叶わぬ夢に終わったのでした。

ということで、今では残されたライヴ映像で楽しむしかありません。

 

 

[YouTube]Michel Petrucciani "Take the a Train" & "On Top of the Roof" - LIVE 1998 : Zycopolis TV

 

 

私の大好きな3人に、管楽器3人を加えた編成。こんなに楽しいジャズには、そう滅多にお目にかかれません。Anthonyのソロは、6弦を駆使した広いダイナミック・レンジが印象的で、圧倒されます。

 

 

Anthonyは世界中の音楽関係者からリスペクトされていますが、一般的なファンの数で言えば日本が圧倒的に多いように感じます。それは、来日公演の多さからも証明されています。多分、Anthony自身も日本のことが好きだったのかもしれません。晩年まで日本のミュージシャンとの共演が多かったことも、とても嬉しいことです。

矢野顕子との共演も、当時大きな話題になりました。1999年のライヴから、「Water Ways Flow Backward Again」をご覧ください。

 

 

 

[YouTube]矢野顕子Water Ways Flow Backward Again : ebonite555

 

 

渡辺香津美の名盤「KYLYN」の中でも一際印象に残るナンバーですが、Anthonyのソロはこの曲調を更に発展させたとても美しいものです。ソロの終盤に矢野顕子のピアノが寄り添ってくるところでは、その美しさに鳥肌が立ちます。

 

彼が闘病に入る直前まで共演していたのが、上原ひろみでした。共演したアルバムも多く、そのいずれもがクオリティ高いです。動画サイトにも無数のライヴがアップされています。お時間のある方は、是非ご覧になってください。時間を忘れます。

ここでは、一回のライヴでAnthonyが目立つところだけをピックアップした動画を紹介します。変幻自在の彼のプレイを堪能してください。

 

 

[YouTube]Anthony Jackson.All his solos with Hiromi The Trio Project.Live at Marciac : Blue Glimpser

 

 

私は、テクニック至上主義ではありません。プロであっても、自分を表現できるテクニックを持っていればそれで十分だと思っています。けれども、Anthonyは圧倒的なテクニックと尽きることのない想像力とアイデアで彼の音楽を表現してきました。だからこそ、訃報の直後には著名なベーシストや音楽家たちからの追悼コメントがSNS上に溢れました。誰からもリスペクトされる存在でした。

私にとっては、ジャズやポップスにおける「ベースは、カッコ良い」ということを初めて認識させてくれた恩人でした。

その人生の最期まで進化を止めなかったAnthonyですが、私の好みはやはり1980年前後の、超ポップで自己主張の強いプレイです。記事の最後は、前述のアルバム「On The Move」の最後を締めくくるナンバーを、最大のリスペクトと感謝を込めて送りたいと思います。

 

Mr. Anthony Jackson、たくさんの名プレイをありがとうございました。

 

R.I.P.

 

 

 

[YouTube]深町純 Departure In The Dark Again : domon@guitar

私の音楽生活に多大な影響を与えてくれた音楽家Lalo Schifrinが、6月26日に亡くなりました。93歳でした。

 

私は、これまでも折に触れて彼の作品について記事にしてきました。映画「燃えよドラゴン(Enter The Dragon)」や、CTIレーベルからのリーダー・アルバム「Black Widow」に出会わなければ、私がジャズやフュージョンの世界に興味を持つのは数年遅れていたかもしれません。

彼のリーダー・アルバムはもちろん、作曲・プロデュースした作品や映画のサウンドトラックなど、集めているうちに膨大な数になってしまいました。この写真は、その一部です。

 

 

これらから漠然と彼の音楽を捉えていましたが、訃報を受けて調べてみると彼の音楽活動は実に多岐に亘っていて、そのいずれもが作品として残っていることに驚かされました。

 

 

アルゼンチン出身のLaloは、国内の音楽学校でクラシック音楽を学んだ後、フランスへ渡ってパリ国立高等音楽院でも磨きをかけます。この頃は、ストラヴィンスキーの作品に多大な影響を受けたそうです。特に個性的なリズムに衝撃を受けて、それは後の彼の作品群に反映されています。効果的なシンコペーションを使ったたくさんの作品を聴くと、ストラヴィンスキーの影響に納得してしまいます。彼の基本は、クラシック音楽だったということです。

フランス滞在中にLaloはジャズ・ピアニストとしてレコード・デビューします。南米出身であることから、ラテン・ジャズのテイストだったようです。

 

アルゼンチンに戻ってプロとして活動をしていた彼を見出したのは、ツアーでアルゼンチンに来ていたトランペッターDizzy Gillespieでした。1958年のことです。自身の楽団にピアニスト兼アレンジャーとして誘い、Laloのアメリカ移住のキッカケになったのでした。

渡米後のLaloはverve recordsと契約して、様々なジャズ・ミュージシャンのアレンジャーとして活躍します。特に、恩師であるDizzyやジャズ・オルガンのレジェンドJimmy Smithには、彼らの代表作とも言える作品を提供しています。昨年亡くなったQuincy Jonesの初期のヒット作「Soul Bossa Nova」におけるコロコロ転がるようなピアノも、Laloです。日本でもCMに使われて広く知られている曲ですよね。

 

 

[YouTube]Soul Bossa Nova : Quincy Jones Productions

 

 

この後、LaloはMGMスタジオの専属音楽家として、テレビ・ドラマや映画の音楽を作ることにシフト・チェンジして行きます。けれども、verve recordsとの契約も継続していたようで、自身のアルバムもリリースしています。ただ、それらは実験的過ぎて私にとっては理解できない部分が多いです。

 

彼の名前を一躍世に広めたのは、1966年から放送が始まった「スパイ大作戦(Mission:Impossible)」でした。

 

 

[YouTube]Mission:Impossible : Lalo Schifrin - Topic

 

 

私もこの曲は耳に馴染んでいましたが、当然この頃はLaloの名前など知る由もありませんでした。

この曲の特徴は、何と言っても4分の5拍子という不安定なリズムです。ジャズの世界では「Take Five」という名曲が誕生していましたので、新しいリズムではありませんでした。けれども、サスペンス・アクションのドラマにぴったりの不安を煽るリズムに印象的なメロディは、多くの人の心を掴むことに成功したのでした。

このテーマ曲を含むサウンドトラックはいずれもサスペンスフルで、この手のドラマの定番のテイストとして広く受け入れられることになりました。その流れをそのまま映画に持ち込んだのが、1968年公開の「ブリット(Bullitt)」でした。カー・アクションを中心にしたサスペンスにぴったりのジャズ・サウンドでした。

 

 

[YouTube]Bullitt Soundtrack - "Shifting Gears"HD : hunkatiel

 

 

画面の緊迫感と同期するサウンドは見事です。この作品以降、「サスペンスにはジャズ・サウンド」というのが定番になった時期が随分長かったような記憶があります。同時期に映画音楽界に重用されていたQuincy Jonesと共に、Laloがサスペンス映画の音楽を牽引していた時期です。

その後の代表作は、「ダーティハリー(Dirty Harry)」シリーズですね。

 

そして、私がLalo Schifrinという名前を初めて認識したのが、1973年公開の「燃えよドラゴン(Enter The Dragon)」です。当初発売されたサウンドトラック盤は、主演のBruce Leeの声やアクション・シーンの声などが入っているものでした。そこに、音楽のみを収録した完全版CDがリリースされた時には、歓喜して記事にしました。

その後、CDのみの発売もされたようですが、現在では廃盤になっています。そのテーマ曲をお聴きください。

 

 

[YouTube]Enter The Dragon - Main Title : Lalo Schifrin - Topic

 

 

Crusadersのファンなら必ずチェックしておくべき、彼らの代表的なセッション・ワークのひとつですね。

 

Laloは60年代から80年代前半までは、驚くべき本数の映画のサウンドトラックを作曲しています。専属作曲家だったことが大きい理由だとは思いますが、ジャンルを問わずドキュメンタリーからアクション、コメディ、オカルトと、どれも卒なくこなしています。そんな中で私が気になったのは、ヒット作の続編の音楽を複数担当していることです。例をあげると、「四銃士(The Four Musketeers)」「エアポート’80(The Concorde...Airport'79)」「スティング2(The Sting 2)」「F/X2 イリュージョンの逆転(F/X2 The Deadly Art Of Illusion)」などですね。「困った時の、Lalo」という感じで、作品を選ばず仕事をしていた彼の様子が目に浮かびます。

 

がむしゃらに仕事をしていたことは、彼が本当にしたかったことを実現するのに必要なことだったんではないかと私は思っています。彼は、クラシック音楽を基本にしていますが、交響曲や協奏曲を複数作曲しています。絶対に利益は生みませんが、きちんと録音を残しています。オーケストラの指揮者として、一世を風靡した「三大テノール」のツアーにも帯同しています。また、自身の作品以外の有名作品を指揮した映画音楽名曲集も録音しています。それらも、全て自分がやりたいことを実現するための仕事だったように思えます。

それは、彼の名前を冠したリーダー・アルバムです。ジャズを基本にしたフュージョン系の諸作が最も知られていますが、クラシックのオーケストラとジャズ・ミュージシャンを融合させた「Jazz Meets The Symphony」シリーズが意欲的で、私のお気に入りです。そのフォーマットでのライヴも各地で開催して、予想を遥かに超えて大好評だった様子が複数の動画からわかります。珍しい成功例だと思います。その中から、1994年の動画をご覧ください。

 

 

[YouTube]Jazz Meets the Symphony (1994) : LOFTmusic

 

 

ドラムスにGrady Tate、ベースにRay Brownという安定のリズム・セクション。トランペットにJames Morrisonという豪華なメンバーです。古い動画なので、終盤へ向かうにつれて音ズレが大きくなるのが残念ですが、Laloのピアノ・プレイを含めてとても貴重なものです。

 

 

映画音楽家としてのLaloは、グラミー賞は複数受賞していますが、肝心のアカデミー賞はノミネート止まりでした。けれども、長年に渡る功績に対して2018年にアカデミー名誉賞が授けられました。その時の様子をご覧ください。「ダーティハリー」シリーズの盟友であるClint Eastwoodとの、爺さん漫才のようです。実に楽しいですね。

 

 

[YouTube]Clint Eastwood honors Lalo Schifrin at the 2018 Governors Awards : Oscars

 

 

映画音楽を集めていらっしゃる方ならご存知だと思いますが、同一の作曲家の作品であってもそのサウンドトラックは権利の関係でそれぞれ違うレーベルから出版されています。晩年のLaloは、自身のレーベルを立ち上げて散逸している作品を収集してリリースしました。そのおかげで、私も知らなかった彼の作品をたくさん聴くことができました。彼の情熱に、感謝しかありません。

 

 

そして、Laloの音楽は決して「過去」のものではなく「現在進行形」で生き続けているのです。その立役者は、Tom Cruiseです。Tom自身がプロデューサーとして「スパイ大作戦(Mission:Impossible)」を現代に蘇らせた「M:I」シリーズですね。Laloの直接参加はありませんが、Laloが生み出したテーマ曲を様々な音楽家がアレンジして作品を彩っています。Laloの名前を知らなくても、全世界にこの曲は浸透しています。まさに「詠み人知らず」の名曲と言えるでしょう。シリーズの名場面とそれぞれのテーマ曲をメドレーにした動画をご覧ください。燃えますっ!

 

 

[YouTube]"Mission:Impossible"Opening Titles Medley : Genadi3781

 

 

 

ということで、Laloの足跡を辿ってみました。

私が好きな彼の作品は、まだまだあります。それぞれ不定期にレヴューしていこうと思っています。

 

 

Mr. Lalo Schifrin、私の音楽生活を豊かにしてくれた御恩は忘れません。

心から感謝します。今は、静かにお休みください。

2025年のローズパレードのテーマは、「Best Day Ever!」でした。「最高の一日!」という意味ですね。

京都橘高校吹奏楽部は、綿密なリサーチと緻密な構成で文字通りの「最高の1日!」にしたのでした。

 

過去に出場した2回のローズパレードはファンの間で非常に評価が高く、今回のパフォーマンスに対してのハードルの高さは我々の想像を遥かに超えるものだったはずです。そんなプレッシャーを乗り越えるために必要なことは、過去の動画を分析して改善点を洗い出すことだったんだと私は考えました。無数にある動画はもちろん、彼らにしか見ることができない練習の様子を記録した動画もじっくり見て研究したはずです。その成果としてグレードアップしたパフォーマンスについて、じっくりと検証していきましょう。

 

 

 

パレードのスタート地点の様子は、複数の動画で見ることができます。

そんな中で是非ご紹介したいのが、オランダ在住の生粋の橘ファンであるステファン・ホーゲンドールンさんの動画です。

 

 

 

[YouTube]Kyoto Tachibana SHS Band Rose Parade Start

 

 

ほとんどの動画とほぼ同じ場所からの撮影ですが、メンバー達との距離が近くて彼らの表情がよくわかります。笑顔も見えますが、緊張のせいか表情が固いこともわかります。

ところで、彼は以前からSNSで橘愛を発信していました。で、今回のローズパレード参戦を公言して、撮影機材も新たに購入する過程も随時発信していたのでした。

無事に遠路カリフォルニアに到着した彼は、短い動画を次々にアップしていました。バンド・フェストでは、コーチに声をかけてハイタッチしてもらう様子も喜びと共にアップされて、ほっこりした気持ちにさせてくれました。

ところが、最近のSNSを見ると闘病されているようです。遠くの地にいる橘ファンの無事の回復を祈りましょう。

 

 

スタート地点から有名な「110度ターン」までの間は、動画はほぼ皆無です。GBA公式の動画がアップされるのを待つしかなさそうです。

前回出場の2018年は、他の団体は絶対やらない(やれない?)「スーパー・マリオ・ブラザース」の可愛い演出が伝説になりました。「マリオ・ターン」と名付けられて、ファンの間では今回もその再演を期待する声があるのをしばしば見かけました。再演すれば話題になったのは間違いありませんが、全く違う切り口で挑戦したのでした。「可愛い」「楽しい」に対抗できるのは、その対極とも言えるソリッドでカッコ良い演出でした。選んだナンバーは、「Show Me How You Burlesque」です。これには私も驚きました。全くの予想外でした。

ローズパレードにおけるハイライトとも言えるこの地点での演出は、緻密な計画とそれを実現するための想像を絶する練習があったんだと思います。曲の終わりで最後尾のカラーガードが本隊に合流できるように、きちんと計画されていたことに驚かされます。

この「バーレスク・ターン」の全体を捉えた動画を、私はまだ発見していません。もしご存知の方がいらっしゃったら、教えて下さい。

決定版は公式動画を待つしかないと思いますが、全体像を想像するために、ここでは4本の動画をご紹介したいと思います。

まずは「Marching.com」さんの動画です。

 

 

 

[YouTube]Kyoto Tachibana High School Band (Japan)

 

 

「Sing,Sing,Sing」でコーナーへ向かう様子から始まります。この高さからの撮影だと、隊列とステップの美しさを楽しめます。

コーチがターンのスタート地点まで走り、コーチの指示でドラムメジャーが笛で「Show Me How You Burlesque」の始まりを告げます。イントロと同時に隊列がギュッと密集します。期待を煽るフォーメーションです。メロディが始まるのと同時に最初のグループがダッシュを始めます。列ごとではなく、2列目や3列目からもスタートします。規則性がわからないのでスリル満点で、思わず見入ってしまいます。実に効果的な構成ですね。

最後尾のカラーガードによる「突撃」を思わせる旗の角度がカッコ良いです。

 

続いては、アメリカの吹奏楽動画の重鎮「Music213」さんの動画です。

 

 

[YouTube]Kyoto Tachibana(720p)-Pasadena Rose Parade

 

 

720pという解像度が残念ではありますが、撮影が角という絶好のポジションです。

この場所での最大の話題になったドラムメジャー3人の動きもちゃんと捉えています。

「おっと、危ないっ!」

 

facebookのリールにも面白い動画があります。

まずは「Sabrina Bruce」さん。

 

 

[facebook]のリール

 

 

先ほどとは反対側の客席からの撮影で、向かい側の客席の巨大さにも圧倒されます。

「I love it」や「So good」といった観客の声が楽しいです。

 

もうひとつは、「Akuang TW」さん。

 

 

[facebook]のリール

 

ドラムメジャー3人の動きが、最もよくわかる動画ですね。この撮影場所の後方にも高い位置の席があったので、そこから撮った動画が出て来ると楽しいんですけどねー。

ここから、「Rose Parade 2025のプログラム」というタイトルの記事でピックアップした「うかのみたまのみこと」さんの動画の冒頭に繋がるのです。曲の終わりで全員が揃う様子が良くわかります。隊列が中心に集まってからバラバラに広がるフォーメーションは121期のパレードでも試みていましたが、今回の大人数になると実に効果的です。このRose Parade本番を見据えての構成だったことがわかります。

 

そして、ごく最近見つけた動画です。それほど視聴数が上がっていませんので、あまり知られていないのかもしれません。Kio Vernaliuさんの動画です。

 

 

[YouTube]Turned the corner at Rose Parade 2025

 

 

ここで驚かされるのは、メンバーのダッシュのスピードです。本気でダッシュしているのが、よくわかります。カラーガードが曲の終わりでピタリと揃うところも、綺麗に収録されています。動画の概要欄に、iPhone 16 Proでの撮影であることが明記されています。この動画のクオリティの高さに、驚きです。

 

 

 

 

 

パレードの全体を捉えた動画は、2018年と比べると遥かに増えています。けれども「決定版」と呼べるものは、やはりこの方の動画ですね。

 

 

[YouTube]THE 136TH ROSE PARADE 2025 : st&橘ファミリーバンド[公式]さん

 

 

当然マルチカメラの編集ですが、今回の撮影者はst.taketoさんに慶次郎前田さん、kazu_pirelliさん、8809masaさん、Uchimuraさんといった方々です。いずれもクリアな映像と音声で、現地の様子を追体験させてもらえます。心から感謝です。

taketoさんのこれまでの動画に比べるとかなり凝っていて、動画の最初と最後に日本航空の機内アナウンスが収録されています。おしゃれですし、動画を見た満足感を高めるのに効果的です。

京都橘のファンの方なら何度となく繰り返しご覧になっている動画だと思いますので、それぞれのシーンについて書くのは野暮ですね。

 

前回までと違っているところに注目すると、ベストを目指した今回のパレードの方向性が見えてきます。

今回のアメリカ遠征で印象的だったGBAバナーは、京都の染物屋さんの制作による「ろうけつ染め」でした。「ろうけつ染め」という言葉は、数十年ぶりに目にしました。どんな手法なのか知りたい方は、調べてみてください。すぐに見つけることができます。

オレンジ色に近いけど「和」を感じる深い色がとても印象的です。この色、調べてみると「橘色」とも呼ぶらしいです。きっと、この色一択だったんでしょうね。

また、京都橘とGBAの随行スタッフは、黒いスーツにオレンジ色または黄色のネクタイとスカーフ着用です。一体感があって、パレードの一員として良いアクセントになっています。

このパレードで後方を歩いている精悍なイメージの男性は初めて見る方で、誰だろうと思っていたら現地の日系情報誌にインタビュー記事が載っていました。校長先生だったんですね。

 

当事者が語る貴重な記事は、一度読んでおく価値があります。

 

さて、私が考える今回のパレードの最大のテーマは、スタートからゴールまで演奏を止めないということだったと思います。

 

 

ノンストップで「Best Day Ever!」

 

 

たくさんの動画を見ましたが、演奏を止めた場面は一度も目にしていません。2018年の動画と比べると、その違いは一目瞭然です。

前のフロートが止まって、観客の方を向いて演奏するケースがあることを予想した上で、自然に方向転換する練習が積み重ねられていることがわかります。方向を変える時に戸惑ってるメンバーは見当たらないですもんね。

公式のSNSでは、パレードは2時間40分だったと報告されています。前回よりも遥かに長い時間ですが、見事にノンストップで完遂しました。

 

私が思う見所をいくつかご紹介します。

まずは、Wells Fargo銀行前の下り坂です。

 

前回のパレードでは「Fire Ball」を演奏した動画がアップされて話題になったポイントですね。

この地点は、Wells Fargoの建物の陰から朝日に照らされてオレンジの一団が現れる様子がとても美しくて、劇的な効果を上げています。

今回は「Sing,Sing,Sing」で、場を圧倒します。200人で演奏する音圧も凄まじく、ステップも見事に揃っています。そして、演奏していない時は、常に手を振って観客にアピールしています。もちろん、笑顔で。当然のように、ハイタッチの嵐!メンバーの方から積極的にハイタッチに行く様子は、国内のパレードではほとんど見かけません。Rose Parade用の、特別仕様ですね。試しに他の団体を見てみると、ダンサーやカラーガードだけはハイタッチをしているようですが、本体は隊列を崩すことなく粛々と行進しているところがほとんどです。「観客を笑顔にするために!」という京都橘のモットーは、こういう舞台でこそ生きてくるんですね。

 

2018年の時は、体力温存のために振り付けなしのナンバーを数曲披露していました。良く知られている曲を準備していたので、振り付けがなくても歓声が上がる程ウケていました。また、ヴァラエティに富んだ「ディズニー・メドレー」が素晴らしかったんですが、著作権の問題で今年はそれも諦めざるを得ない状況になりました。その結果、厳選された8曲に賭ける彼らの集中力は、私たちの想像を遥かに超えるものだったはずです。今回初披露された新しい曲にも、それぞれの音楽観を見事に視覚化した振り付けが施されています。

 

見慣れた曲だと、尚更彼らの充実ぶりが感じられます。特に、「Sing,Sing,Sing」。前回話題になった大胆なスキップがなくなったことは、私も残念でした。けれども、それを補って余りある完璧なステップと、キレのある音。その点では、明らかに前回を凌駕しています。これは、音楽の作り方においての意識がOB,OG含めて統一されていることの結果でしょう。合同練習の機会がそれほど多くはなかったことは、前述の校長先生へのインタビューからもわかります。毎日練習している現役部員に比べて、OB,OGにとっては苛酷な自主練が必要だったはずです。ただ、その成果は本番で見事に花開いて、遠目に見ると臨時の編成とは思えないほどに揃っていて、現役生と卒業生を見分けることは困難です。

姿を消したスキップの部分は、満面の笑顔で観客へ手を振る形になっています。この姿は他の曲やドラムマーチの時にも見られて、今回のパレードを思い返した時に最も印象的なシーンになっています。

フィールドショーとは違うパレード・ヴァージョンの「Sing,Sing,Sing」は、参加した全員が初体験です。それを考えると、今回の完成度の高さは驚異的です。

 

121期のレギュラー・パレードでも演奏していた「Fantasmic!」、「Wake Me Up」、「Show Me How You Burlesque」の3曲は、倍の人数になって初めて振り付けの意図が明確になったように思います。文句なしの出来だったと思います。

 

「キャー」で始まる「Shake It Off」は、京都橘の定番のステップが次から次へと繰り出される楽しさ満載の元気なパフォーマンスで魅了します。彼らでなければ出来ないはずです。

「Poker Face」は、一転してクールでカッコ良い表現を目指しています。実に凛としていて美しいです。

 

パレードの行程は見所満載で、それぞれにコメントする余裕はありません。

パレードの様子は当然のこと、周辺の街並みがどこをとってもアメリカらしさに溢れていて、興味が尽きません。会社や店舗が立ち並ぶほぼ直線の長いコロラド通りから左折してからの、典型的なアメリカの住宅街が私は好きです。観客もピクニック気分で、リラックスしている様子がとても楽しいです。

左折するポイントの動画でおすすめなのが、「Killa Kev Productions」さんのものです。

 

 

[YouTube] by Kills Dev Productionsさん

 

 

「Poker Face」から「Shake It Off」への流れは、実に魅力的です。

 

st&橘ファミリーバンドさんの動画を繰り返しご覧になっている方なら賛同していただけると思いますが、この動画のハイライトは55:30あたりからですね。

前のフロートが止まった為に、観客の方へ向きを変えるところからが見所です。

 

観客へハイタッチにいってる部員達は、心から楽しそうです。そのどさくさに紛れて部員とツーショット写真を撮ってもらってるおじさんがいたりして、皆さん自由過ぎです。

部員同士のハイタッチは、パレードの前半では先輩後輩の関係がわかるようなぎこちなさが見えていましたが、この辺りになるととてもフランクで良い感じに変化しています。

そして「Sing,Sing,Sing」のイントロが始まったあたりで、男性の派手な掛け声が聞こえます。撮影していたtaketoさんは、声の主が右後方に居ることに気付いてゆっくりとカメラを向けます。偶然とは言え、見事なカメラワークです。別の方の動画には、カメラを部員の方向に戻したtaketoさんとこの男性がグータッチをしている様子が収められています。

この後、同じポイントで反対側から撮影した動画が続きます。こちらも観客とのハイタッチや、水補給などに奔走するコーチの姿が捉えられています。パレード全体を見ていても、コーチは曲目の指示や水分補給の為に常に走り回っています。ひょっとしたら、メンバーの倍くらいの距離を歩いているんではないでしょうか?頭が下がる思いです。間違いなく、今回のMVPですね。

 

今回のアメリカ遠征において、ファンの間で最も評価が高かったのが「High School Musical」ですね。私も大好きですが、動画を見る限り2回ほどしか演奏していません。

私の推測ですが、Band Festで演奏した時にイントロでの観客の反応が薄かったことで、一般的に知られていないことにコーチが気付いたんではないかと思うのです。演奏が始まってしまえば京都橘らしさを表現できる素晴らしいナンバーなんですが、認知度が低いことで回数を減らしたのかもしれません。

 

そう言えば、前回のRose Paradeではメンバーのソックスが下がってしまっていることが話題になっていました。今回は、一切ありません。以前は色(黒または白)の指定だけで、それぞれで準備する形だったようです。ところが数年前から、見た目がガラリと変わりました。ずり落ちない製品を模索した結果、同じメーカーから一括購入する形に変更したようです。形状や生地の厚みなどを見ると、全く同じ製品ですもんね。

 

ということで、この動画は最終地点の公園の前でストップするまでを見事に収めています。

ノンストップで「Best Day Ever!」を完遂した瞬間でした。

メンバー達の、満足した顔、顔、顔。

特に、コロナ禍で思うような活動が出来なかった117期と118期のOB,OG達の笑顔は、心に残ります。この最高のステージで、やっと卒業した気持ちになったに違いありません。残念ながら参加できなかった同期達の思いも胸に、最高の一日にしたのでした。皆さん、卒業おめでとうございます。

 

 

 

最後に、今回のパレードを象徴するような場面の短い動画をひとつ。

「Manny's Adventure World」さんの動画です。

 

 

[YouTube]Kyoto Tachibana Senior High School Green Band Last Mile

 

 

終点近くの、高速道路の下の場面ですね。

ドラムマーチが響く中、子供達にハイタッチの嵐です。「日本に行って、この学校に入りたい!」なんて思ってくれると嬉しいですけどね。

 

 

 

演奏もパフォーマンスも、私は大満足でした。やはりパレードにおいて京都橘を脅かす存在は皆無であることを、改めて認識したのでした。

思えば、今回のパレードは、前顧問が手塩に掛けて育てた部員だけで構成されているのです。出て来る音は、間違いなく彼が目指していたものでした。彼の音楽の「ひとつの」集大成として、私の心に刻まれる素晴らしいパレードでした。もちろん、大車輪の活躍だったコーチと、参加した現役部員と卒業生達にも、心からの賞賛を。

京都橘高校吹奏楽部のファンの方なら当然ご存知の「Orange Fairy」さん。京都橘の「生き字引」として、京都橘がまだ全く注目されていない頃から詳細なデータを集められていて私も全面的に信頼しています。

いつも冷静な語り口で論理的な彼ですが、珍しく感情的な文章をアップされています。「憶測」が溢れかえるSNSに我慢できなかったのでしょう。6月22日のことです。昨年度の「騒動」の様子と背景を知ることができる初めての重要資料です。ご覧ください。

 

 

[YouTube]:Orange Fairyさん

 

 

私もいろんなケースを想像していたんですが、その最悪のパターンだったことがわかります。

ただ、私がショックを受けたのは、すれ違いが随分前からあったということでした。動画やインタビューなどを見ていると、少なくとも2度目の台湾公演あたりまでは部員たちと良好な関係だったと私は見ていたのでした。

 
 

けれども、Orange Fairyさんの文章に綴られていることをしっかり読むと、昨年度の異常事態の数々は納得できるのです。

 

「なるほど、そういう理由だったんだ。」

 

Orange Fairyさんが書かれていることは、全体からすればほんの一部だと思います。この結論に至るまで、いろんなことの積み重ねがあったんだと思います。

 

 

前回の記事でも書いた通り、現在の「橘サウンド」を作り上げたのは兼城先生の手腕によるものであることは間違いありません。ずっと「イロモノ」扱いされていた京都橘のサウンドを磨き上げて、審査員が欠点を指摘できない音作りをした結果が全日本マーチングコンテスト4年連続金賞です。冷静に2018年以前と比較すると、その音の差は歴然です。

日々の練習で、どのようにすれば美しい音楽を作り上げることができるのかを叩き込んでいたはずです。それは、部員たちに浸透しています。その証拠に、顧問が変わった今年度のパフォーマンスを見ても実に見事な音作りです。学生指揮をはじめとして部員たちの音楽に対する向き合い方は、彼の手を離れて既に京都橘の伝統の一部になっていると私は感じています。

 

そういった功績の一方、部員たちの心を掌握できなかったことは、顧問として失格です。音楽的な教育よりずっと大切なことができていないことは、教育者として未熟であることを示しています。

きっと、彼の言い分もあるはずです。けれども京都橘学園にいる間は、それを公言することはできないでしょう。

 

 

私は、彼の功績と顧問としての資質は切り離して考えるべきだと思っています。

不快に思われる方がいらっしゃるのは承知の上で、これからも彼の名前を出すことがあるかもしれません。現在の「橘サウンド」の礎を築いたのは、彼なのですから。

前回の投稿は、3月20日。なんと2ヶ月以上空いてしまいました。この間、私が何をしていたかの報告であります。

 

 

大成功に終わったローズパレードについて続けて書くつもりでしたが、前回投稿の直後(22日と23日)にあった定期演奏会を例年どおり配信で鑑賞しました。1年の集大成の演奏会ですから、毎年楽しみにしているイヴェントのひとつです。

私の予想を超える充実ぶりで、素晴らしいものでした。もちろん記事にする予定ですが、充実感以上に大きかったのは強烈な違和感でした。それは、兼城顧問に関する言及が一切なかったことです。公に向けては、「都合により、顧問は退任しました。」だけでも良いと思うのです。それさえなかったことで、昨年の秋頃から私の中にあった「もやもや」が一気に膨らんでいったのでした。彼が退任したことは事実として自分の中で納得しようと思っていたのですが、猛烈に「真実」を知りたくなりました。

 

私は京都橘の関係者にコネがあるわけでもないただのファンなので、ネット上を彷徨うことしか方法がありません。そこに溢れる膨大な数の「推測」「憶測」。その程度のことなら、私もいろいろ考えています。ただ、書いていないだけで。私が知りたいのは、ただひとつ「真実」なのです。

事の次第は、関西の吹奏楽関係者の間ではかなり知られているようです。そういった方々は一切口を開いていません。ある方は「騒動」と表現されていましたが、それ以上の詳細については語られていません。口外することも憚られる重大な事が起こったんだ、という思いだけが勝手に独り歩きしていきます。「もやもや」は募るばかりです。

 

 

 

3月31日、桜が満開になっているという情報を得て、気分転換のために自宅から徒歩3分の公園に出かけました。

 

 

こぼれ落ちそうなほどに満開の美しい桜を見ても、「もやもや」を解消する効果はありませんでした。

 

 

 

 

現在の京都橘の黄金時代を築いたのは、明らかに彼の手腕によるものです。

それは、音楽的な技術と考え方はもちろん、部内の雰囲気や環境づくりにも及んでいると私は考えています。

 

実は、私は彼のファンでした。

若い指導者が増えてきている日本の吹奏楽界ですが、そんな中でも彼の爽やかさは群を抜いていると感じていました。ネット上のあちこちで女性ファンの声も見かけました。濃いキャラが多い指導者が圧倒的に多い中で、一服の清涼剤のような印象もあります。

そんな表面的なイメージで見ていた私の彼に対する印象が変わったのが、2023年5月に開催された「博多どんたく」のパレードでした。私が初めて生の京都橘を経験したイヴェントで、その時の様子も詳しく記事にしました。

そこで偶然のタイミングで私服姿で移動する部員たちと同じ方向へ歩くこともありました。また、パレード前に待機している様子や音出しをしているところも間近で見ていました。私の興味は当然部員たちの様子だったのですが、気を惹かれたのは顧問とコーチの姿だったのです。初めての土地で部員たちがストレスなく動けるように細かく配慮して行動している姿は、全ての指導者の模範とも言うべきものでした。繊細な配慮だけではなく、部員たちのことを考えて熱くなっている場面も見ました。部員たちとの関係もとても良好だと感じましたし、こんな指導者の下で活動ができる彼らは本当に幸せだと思いました。

この「博多どんたく」をキッカケにして、個人的に彼のファンになったのでした。

彼の年齢から考えて、この先20年は彼が率いる京都橘高校吹奏楽部の活躍を楽しめるものと漠然と思っていました。それが、異例とも言える期の途中での突然の退任。正に「青天の霹靂」であります。

 

で、「真実」を追い求めることはもうやめました。

ただ、彼が京都橘にもたらしたものは、とんでもなく大きいです。彼の業績については、どこかのタイミングでしっかり記事にしようと考えています。なんだか、使命感さえ覚えます。

 

 

 

 

 

 

122期は、新しい指導者のもと順調にスタートしています。もちろん動画も逐一チェックしています。それぞれ記事にしたい事が一杯なので、これから順次書いていこうと思っています。もう半年前になるローズパレードの記事からスタートするので、なかなか大変ですが・・・。

オフィシャルページには、決定している行事の予定が発表されています。その中で気になったのは、能登でのイヴェントです。毎年恒例になった「金沢ゆめ街道」に続いて、ひと月後には「能登ゆめ街道」が予定されています。地震と火災の被害が大きかった輪島市門前町でパレードが開催されるようですが、復興に全くやる気のない政府に放っておかれている被災地の様子が動画に収められたら、世界に発信できると思っています。さらに、翌日には珠洲市で演奏会が予定されています。これを「復興チャリティー演奏会」として世界へ有料配信したら良いのに、と思いました。配信の料金を倍にして被災地へ募金をすることにしたら、かなりの金額になると考えられます。どなたか実現に向けて動いてくれませんかねぇ。良いアイデアだと思うんですが。

 

 

 

 

今回は「推測」と「真実」の狭間で「もやもや」した日々を過ごしていたことを書きました。

それで思い出したのが、前回の記事で結論付けていたローズパレードでの国旗とGBA旗の件です。コメントで、facebookの動画を見てみるように指摘されました。それは、京都橘が渡米前に公園で練習している様子を収めた短い動画です。アップロードされた時に私も見ていたものでした。改めて見てみると、話題になった「バーレスク・ターン」の場面を繰り返し練習しています。遠くからの撮影で鮮明ではありませんが、旗のポールは見当たりません。つまり、理由はわかりませんが、最初から旗を上げる予定がなかったということです。Jimmy Carter氏の訃報とは関係なかったということですね。

このように、「推測」は難しいものです。それが他愛のないものだったら問題ないのですが、深刻な事態についての推測は様々な人を傷つけたり迷惑をかけたりするものです。私も文章を書いている以上、推測で書く事がしばしばあります。改めてそういうことを肝に命じて記事を書くことにします。

 

 

ということで、投稿再開です。

皆さま、これからもよろしくお付き合いください。