こんばんは

 

ここ何年かゴールデンウィークは1週間程度の連休を取ることが多かったですが今年は連休と連休の間に出勤を挟む曜日周りでした。

後半の連休は5月2日にJリーグを観に行ったり、5月3日,4日は友人が遊びに来てプロレス中継を家で観てまったりしつつも楽しいゴールデンウィークを過ごしました。

そんなこともあり更新が少し止まってましたがまたちょくちょく進めていこうと思います。

 

★今日のテーマは↓です★

 

★{80年代未聴の名盤を聴くという試み} Red Hot Chili Peppers - Mother Milk

 

5月20日にレッチリの東京ドームライブチケットをゲットした話は以下に紹介しています。

 

 

 

それもあり予習を兼ねてレッチリ初期三部作(という訳ではないですが)を約40年近い月日を経て初めて聴いていきます。

ファースト,セカンド,サードアルバムのレビューは前回の投稿↓ にご紹介してます。

 

 

 

 

 

今日は4作目。ビルボードでは最高52位まで上昇したレッチリの出世作というべき作品です。

 

★アルバムの感想 (1980年代)★

・アーティスト名:Red Hot Chili Peppers (レッド・ホット・チリ・ペッパーズ)

・アルバム名:Mother Milk (母乳)

・リリース日:1989年8月22日

 

 

今作が出たときは結構覚えていて、1987年にガンズ・アンド・ローゼズが[Appetite for Destruction]をリリースし、コマーシャルになっていたロックの風向きが少し変わってきたと思ったら、ガンズ影響下のスリージーなバッド・ボーイズ・ロック・バンドが筍のごとく出てきた時期でした。

 

ファンクやヒップホップを取り入れたレッチリにはまだまだ受難な時期でしたが、日本でもこのアルバムが概ね良い評価で目立つようにレビューされたり、「ごった煮」というジャンル?でフェイス・ノー・モアやフィッシュボーンらと日本での認知も上がって来たことを覚えています。

 

そもそもごった煮という言葉自体が揶揄的な表現でしたが、往来のロックに飽きてきたロックファンには友好的に迎えられてきた時期でした。

新しいものに対して友好的に接する層と許容しつつも受け入れがたく感じる層が折衷していた時期だったと思います。

 

ガンズ影響下のバンドも当然本家と並ぶ、若しくは超えるバンドは出るはずもなく僕自身もハードロック/メタルから離れて行ったのはこの頃からでした。

 

 

話はそれましたが、今作は前作[The Uplift Mofo Party Plan]から約2年振り。

 

ギターのヒレル・スロヴァクがドラッグで亡くなり、ドラムスのジャック・アイアンズもバンドを去り、オーディションで選ばれたジョン・フルシアンテとチャド・スミスが加入します。

レッチリ黄金期の布陣が揃ったアルバムとなります。

 

プロデューサーは前作に続くマイケル・バインホーンです。

今作制作中はメンバー、特にスタジオワークが初めてのジョン・フルシアンテとの衝突を繰り返しつつも出来上がったのが今作[Mother Milk(母乳)]です。

 

話はそれますがこの母乳という邦題が凄く覚えやすい。

歳をとるとアルバムタイトルまでぱっと出なかったりしますが、Mother Milkだと頭にこびりつかないタイトルだけど、「母乳」としたことでこのアルバムリリースされてから一度も忘れたことがありません。

 

直訳で誰でも思いつくタイトルをあえて邦題にしたことは正解と言って良いでしょう。

 

 

そして本作。

ハードロック的な勢いが前作より増したなぁ、というのが第一印象。

ギターサウンドもディストーションとファズかかったリフが多く、発売当時、ハードロック/メタル系メディアでも紹介されたことはバンドにとって本意ではなかったでしょうが、そのおかげでかなりのファン層を広げていった作品であることが良くわかります。

 

反面、グルーヴ感のあるロックとその当時主流のサウンドのミクスチャーを目指したプロデューサーとメンバーとの衝突もありながらも意外とどちらの良さも感じられる作品だったります。

アンソニーもこのアルバム制作時にはサウンド面の衝突で疲労が絶えなかったといった発言をしてますが、衝突による化学反応の結果に出来上がったものは当時のリスナーの耳にはカッコ良く感じる新しいサウンドだったということになるのでしょう。

 

デビュー作からサード・アルバムまでは今聴いても古臭さを感じなかったりしますが今作には意外と80年代の香りが感じられたりします。

 

レッチリ・ミーツ・ガンズ、ファンキーなガンズといった雰囲気さえ感じられます。

もっというと11曲目の[Punk Rock Classic]では曲の最後にガンズの[Sweet Child O' Mine]のフレーズが1小節にも満たない短さで聴けたりします。

 

どちらかというとサード・アルバムの延長線上にありながらより当時のロックに寄ったことでコンテンポラリー性が伴ったアルバムです。

サード・アルバムに比べると少し中途半端さがあるかなと感じるところもあります。

 

カバー曲はシングルカットもされ日本でも結構オンエアされたスティーヴィー・ワンダーの[Higher Ground]とジミ・ヘンドリックスの[Fire]です。

原曲のメロディや骨格をかろうじて残したこれらのカバー曲も良いですが、今作はオリジナル曲の充実度にも注目です。

 

僕はどちらというといつもレッチリのアルバムの1曲目はそんなには好きになれないのですが、今作の[Good Time Boys]もそう。アルバムいちキャッチーですがシングル向きというか売れ線狙いな感じがします。

 

代わりに好きなのが3曲目[Subway to Venus]や6曲目[Knock Me Down]といったファンキーなグルーヴをもった曲。

メタルチックなギターサウンドが少し似合わないかなと思いつつも4作と重ねてきたオリジナルアルバムで培ってきたグルーヴ感はもう至高のオリジナリティと言っていいでしょう。

 

圧巻はラスト13曲目[Johnny, Kick a Hole In The Sky]でしょう。

レッチリのここまでの集大成といって良い強靭な力強さやケンカの強さを感じるグルーヴィーに攻める一曲です。

 

今作で完成できた新曲はわずか11曲だったということを考えるとオリジナル曲の完成度は高いと言わざるをえないでしょう。

 

ではまた。

 

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