機械人形化少女概説(1)
機械人形化少女概説(2)

『メトロポリス』について
『未来のイヴ』とともに女性型ロボットを扱った作品としては最も古典に属する作品。

美しい悪女をモデルに聖女を作り出す話が『未来のイヴ』、美しい聖女をモデルに悪女を作り出す話が『メトロポリス』とザックリと対比するとわかりやすいです。

映画に登場するアンドロイドのマリア(正確には少女マリアの外見を転写する前の元のロボットには名前はなくいわば偽マリア)の細身の甲冑のようなメタリックボディの美しさは有名ですが、原作小説の方ではガラスのように透明なボディに銀色の骨格が入っているように描写されており、漫画『コブラ』に出てくるクリスタルボーイのような感じです。映画の方のマリアのボディはどちらかというとクリスタルボーイよりもレディーに近いですね。
この作品自体には機械人形化要素はありませんが、映画版の少女マリアの外見をアンドロイドに転写する場面は、見ようによってはマリアの心をアンドロイドに転写しようとしているところに見えます。

『メトロポリス(1927年の映画)(Wikipedia)』

【今回描いた絵】
山羽優子(デジタルデータドール試作機1号・YUKO2013)