6)虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)
虐殺器官,皆さんはどこだと思いますか。あなたが思い描いた答えはこの本を読んだ後変わるかもしれない。
もう亡くなってしまった伊藤計劃(いとうけいかく:Itoh Project)さんの作品。
人間にはたくさんの器官(Organ)がありますが,虐殺に特化した器官があると,一つの考え方を知ることができる作品です。
誰かに対してその「意思」を向ける時,それはあなた自身が考えた結果生まれた行動でしょうか。
様々な情報が大きな波となってあなたに入ってくる時,その中から何を,どういう意思をもってあなたは選び,その結果行動を起こすのでしょうか。
本当にその選んだ行動は,あなたの「意思」ですか。
脳科学的にもまだまだ未知の世界が広がっている,そして私たちがさらされる情報社会のあり方そのものも,誰も先を知らない,予測できない。
そんな中で,自分が選んでいる,決めていると何をもって言い切れるのか。
あなたが見た,たった一つの番組のワンシーンや一場面で何を理解して,その人に様々な言葉を発するのか。
その言葉や行動の根拠は本当に揺るがないのか。
私は問いかけたいです。
私たちは生まれもった最強の鋭利な武器を持っています。
言葉という名のリーサルウェポンを。