燕三条背脂ラーメンなどについて。 | …

i am so disappointed.

平日に急遽、連休を取らなければならなくなった。以前から与えられている休暇を消化するようにいわれていたのだが、新型コロナウィルスの状況が落ち着いたら実家に帰省するために取っておいた。しかし、これが一向に収まる気配がない。というか、むしろより厳しめになっている感じすらある。それに加えて、来週から新しい部署での重要な任務を担わなければいけない羽目になったので、その前に取得しておくようにと強くいわれた。新しい仕事そのものはまあ良いのだが、現在の部署のスタッフが最高だっただけに、それだけがとても残念である。

 

とはいえ、いざ平日に連休といったところで新型コロナウィルスを激しく怖れているため、特に行こうと思うところもない。実家に帰省できないとするならば次に行きたいのは新潟なのだが、アイドルのライブやイベントがあるわけでもない。それでもせっかくの連休であり、次にいつまた取れるのかも分かったものではないので、なんとなく少しは遠くへ行きたい。永六輔ではないが、遠くへ行きたい。新型コロナウィルスはとても怖い。心の底から怖れまくっている。

 

スタッフの中に新潟出身の女子大学生が一人いて、みかづきのイタリアンだとか白山神社の話などをいろいろしていたのだが、ものすごく有能なのでいままでやっていた業務の多くを引き継いだりもする。地元に帰ると必ず行くというラーメン店をレコメンドされていたので、いつか新型コロナウィルスが収まって、アイドルのライブかイベントで新潟に行った際には機会があれば行ってみようとも思っていた。こういう人からすすめられた店に好んで行く場合のメインの楽しみというのは報告なわけだが、おそらくもう二度と会うこともないため、その機会は永遠に失われた。

 

いや、しかしまだ今週があるな。しかも、新型コロナウィルスを怖れている状況下でも、これぐらいの距離や時間ならばなんとなく大丈夫そうな気もする。というわけで、衝動的に真夜中にiPhoneから高速バスを予約したのであった。これまで新潟に行く時はずっと新幹線を使っていたのだが、今回は高速バスで、バスタ新宿から出ているという。いつものように発車時刻よりもかなり早く着いているわけだが、やりたいことややらなければならないことがいろいろあったので、それが消化できてまあまあ良かった。

 

少し前に、これまでの音楽ファンとしての歴史を100曲でたどったプレイリストをつくったのだが、全部で7時間分ぐらいある。行きと帰りのバスに乗っている時間を使えば全部聴けて、少し時間が余るぐらいではないかと思った。しかし、途中で早々と飽きたので、「M-1グランプリ 2020」2回戦全ネタ動画を消化したり、「オダウエダのキョウイクラジオ」を聴いたりした。

 

新型コロナウィルスが怖いので、今回はあらかじめサッと行ってサッと帰るプランニングである。連休の残りの日々には、都内でまた別の予定を入れている。悔いが残らないよう、有意義に活用したい。人生は一度きりなので、その時に本当にやりたいことだけをできるだけ全力でやっていきたい。いまこれがそれなので、人が何と言おうと仕方がないことである。やれやれ。

 

そうこうしているうちに着いたので、燕三条駅の近くで降りた。東京よりも少し寒いが、それほどでもない。もちろんGoogleマップに完全に頼り切って、レコメンドされていたラーメン店に向かった。この辺りで有名なご当地ラーメンといえば燕三条背脂ラーメンというやつで、数年前に幡ヶ谷でそれを食べたことがあった。しかし、その時の写真を見せたところ、地元ではもっと背脂が入っているということであった。それで、その地元の店のラーメンの写真を見せてもらったところ、まったくその通りであった。ラーメングルメ界で有名な店が杭州飯店をはじめいくつかあることはリサーチによって分かっていたのだが、今回はやはりそのレコメンドされた店に行くことこそに意味があるので、もちろんそうした。

 

国道8号線というほぼ車しか走っていなく、途中からは歩道すら無い道を歩いて行った。大島病院前の信号のところで横断歩道を渡ってからは、特にそうである。「新作DVD おもちゃ 雑誌 販売」などという看板が付いたデッドな感じの建物の向う側に、そのラーメン店は確かにあって、営業中ということであった。事前に食べログのページやYouTube動画などで確認していたため、入口のところに「鬼滅の刃」をイメージさせる衣服を着せられたウルトラマンの人形のようなものが立っていたり、店内がレトロな駄菓子屋風であることは想定内であった。

 

店の名前は「侍ラーメン」といって、この地方の地元密着でアットホームのきわみのような感じがわりと良いと思った。おそらく地元の人と思われる客が何名かいて、店の人と世間話をしていた。テレビはワイドショーのようなものを流していて、ジョニー・デップが映画を降板するとか、そういう話題をやっているようだ。背脂の量は、なし、少なめ、ふつう、白、ダブル白、トリプル白から選べるのだが、白にして、おすすめだという味つけたまご(どろたま)と岩のりをトッピングした。

 

カウンター席は1名分ごとにきっちり仕切られ、新型コロナウィルス感染予防対策も万全である。目の前には様々なフィギュアや人形のようなものが飾られていて、なかなか良い感じである。少しすると、注文したラーメンが運ばれてきた。伝票を置くときに、なぜか「お願いします」と言われた。見た目は確かに背脂が多く、スープが白い。これはかなり脂っこいのではないかと思ったのだがそんなことはなく、意外にもあっさりしている。そして、熱々だなと感じた。私の実家がある旭川に蜂屋という老舗有名ラーメン店があって、そこのラーメンは焦がしラードが特徴である。これなども熱々のラーメンという印象があり、燕三条背脂ラーメンとは醤油ラーメンということ以外にはそれほど共通点はないのだが、雪国の熱々ラーメンというところでは近いところもあるのかな、などとも思ったりした。

 

これならばダブル白でもいけたかもしれない、などとも考えたのだが、食後しばらく経ってもかなりの満腹感があり、これぐらいが良かったのかもしれない。ラーメンに岩のりをトッピングしたのはおそらく初めてだったのだが、メニューに「白ラーメンに良く合う」と書かれていただけあって、確かにこれは良い。「SUSURU.TV」でいうところの「磯感」のきわみとでもいうところだろうか。そして、どろたまと呼ばれているらしい味つけたまごも、半熟感とボリュームが良い感じである。とても満足して店を出たのだが、改めてひじょうにローカルな景色の中にある店だと気付き、コンパクトに遠出気分を味わえたものだな、とお得に思えた。

 

コメリショッピングセンターという大きな店舗があり、入ってみると老夫婦のような人たちがレジで除雪用の器具を購入していた。あれを私の地元ではダンプと呼んでいるのだが、全国的にはどうなのだろうか。以前、私の父が残間恵理子がパーソナリティーを務めるNHK-FMのラジオ番組にこのワードを入れた投稿をしたところ、採用はされたのだがこのワードについてだけ理解されていないようだった。他にもタイヤ交換や灯油宅配といった、雪国らしいところが見られ、懐かしく感じたりもした。あと、ペットコーナーに置かれていた「みつめる猫 ブラウン」という2980円の猫のフィギュアのようなものがとてもかわいかった。

 

イオン県央店にイタリアンのみかづきがあるので、ここで今回はスタンダードなイタリアンとフライドポテトとコカ・コーラとのセットで食べた。新潟のイタリアンには新潟市のイタリアンと長岡市のフレンド、2つのチェーンがあるということだが、この辺りではイオン県央店にみかづき、三条店にフレンドがあるため、どちらも味わうことができるということである。イオン県央店の店内でアズテック・カメラの「ウォーク・アウト・トゥ・ウィンター」が流れていて、テンションが上がった。現在よりも高度な仕事もはじまることだし、私も冬へと歩きだそうというようなことを思った。

 

燕三条駅は大きく立派で、駅前の広場には何らかの銅像のようなものがあったのだが、近寄らなかったので何だったのかは定かではない。1階に「燕1000人みこし」というのが置かれていて、カッコよかった。出入口がそれぞれ燕口、三条口なのだが、表示がメタリックでこれもまたカッコいい。燕三条は金属加工で有名な町であり、燕三条背脂ラーメンもこれらの仕事に従事する人々のニーズに応えるかたちで生まれたものでもあるということである。歩いている途中で、金属加工の工場のようなものも見かけたような気がする。駅の中のNEWDAYSでサラダホープをはじめ、お土産をいくつか買った。来る途中のパーキングエリア売店でサラダホープのコーンポタージュ味というのを見かけたのだが、その後、一度も見ることがなかった。あの時に買っておけばよかった。表参道の新潟館ネスパスには行ってみようと思う。

 

来たときは燕三条駅の近くの停留所で降りたのだが、帰りの高速バスは三条燕という停留所から乗るらしい。もちろんGoogleマップに完全に頼り切ってそこに向かったのだが、どうにもよく分からない。どうやらニトリの近くらしいのだが、無難に辿り着ける気がそれほどしなく、かなりドキドキしたのだが、何とか無事に乗車することができた。