加納エミリ25years Birthday DJ Partyについて。 | …

i am so disappointed.

下北沢で仕事上の発表会的な行事があり、どんよりした気分で参加していたのだが、お昼にポニピリカのスープカレーを食べることを主なモチベーションとして、なんとかやっていた。

 
前夜に書いた大森靖子のベスト・アルバムについてのブログ記事に弱小ブロガーにしてはまあまあの反応があり、生きていてよかったと思っていたのだが、とあるフォロワーさんのアカウント名に「13日 武蔵小山 Again」という文言があり、これはおそらく参加するなんらかのライブとかイベントがあるということであろう。
 
アイドルやアーティストがライブやイベントをやりがちな土曜、日曜、祝日、あるいは金曜の夜にはガッツリ仕事が入っていて、他の曜日もまたしかり、木曜が最も仕事が入らない可能性が高いのだが、まあ行きたいライブやイベントがなかなか無い。それで、この日は木曜日で、仕事上の発表会的なものはあったものの、夜は特に何も無い。それで、その13日に武蔵小山のAgainというところで何があるのだろうと調べたところ、加納エミリの25歳の誕生日を祝うバースデーDJパーティーということで、本人は来るかどうか分からないがゆかりの人達がDJをやるイベントのようだ。その中にWHY@DOLLの楽曲などで知られる吉田哲人さんもいる。
 
いや、確かこのイベントについてのツイートを数日前に見ていて、なぜか勝手に金曜日だと勘違いして、またこれも行けないじゃないか、というような気分になっていたのである。
 
「いま俺、やるっきゃない」と、近藤真彦が1982年に出版したフォト&エッセイ集のようなことを思い、元モーニング娘。の亀井絵里の名言にも似た、俄然強めな気分になっていた。一旦、世田谷区内の自宅マンションに帰宅して、妻に行かなければいけないところがあるんだ、とイミシン⭐︎かもだけどな宣言をし、着替えて家を出た。その前に頼まれたキャットフードをネットで買った。
 
それはそうとして、武蔵小山って一体どこなのだろう。おそらくこれまでに一度も降りたことがない。新宿でJR山手線、目黒で東急目黒線に乗り換えるらしい。電車の中でiPhoneで「武蔵小山 ラーメン」と検索すると、函館らーめん汐のやという店が気になった。加納エミリは北海道札幌市出身ということなので、品川区で函館ラーメンを食べてから行くことは理にかなっている。いや、何に理なのかはよく分からないのだが、実際に本能的に食べたかった。それで、最寄り駅が隣の西小山だという。庶民的でレトロな雰囲気も感じられる良い商店街、そして、函館らーめん汐のやのアサリ塩ラーメンはすごく美味しい。最高。特にスープは完全に飲み干しかねない勢いだったが、健康上の配慮などから泣く泣く少しだけ残した。ここは良い。
 
10分ぐらい歩いてagainが入っているビルの前に着いたのだが、人見知りなので知っている人がいないととても怖い。それで、知っているフォロワーのツイートを監視して、知っている人が誰かいることを確認した後に地下に降りて、ドアを開いた。ドリンクカウンターの近くにいた吉田哲人さんが気づいてくれたので気が楽になった。しかし、どうにも他に知っている人の顔が見当たらそうなので、とりあえずドリンクチケットとハイボールとを交換して席に着いた。それにしても、この料金には1ドリンク分も含まれていたのか。あまりにも良心的すぎるし、すでに本人も来ているようだし。
 
加納エミリの名前はWHY@DOLL関連で相互フォローしている方々のツイートでわりとよく目にしていたのだが昨年の秋ぐらいまでずっと聴く機会がなく、アルバム「GREENPOP」がリリースされた辺りで初めて聴いたのだが、これはすごく良いぞと思ったのであった。NEO・エレポップ・ガールというぐらいなので、80年代のエレポップに影響を受けているのだろう。それらは私の青春のサウンドトラックだったりもするのだが、懐かしさはそれほど感じずに、解釈が完全に新しいと思った。旧作も新作もフラットに聴ける情報洪水的な音楽環境の中で、個人にとってのリアルタイムにホットな音楽のトレンドは、より多様化しているといえるだろう。いまどきの流行やトレンドに対する逆張りではなくて、純粋に興味があるから掘っていった、ということがお金や時間が有り余ってはいない人達にも可能になった。そんな時代らしい、素敵なポップスだと思った。
 
あと、ボーカルがとても良かった。サウンドがエレクトリック・ポップな分、クールとウェットとの間の最もちょうどいい辺りとでもいうべき、その声質、ボーカルパフォーマンスが本当に良いと思った。何々に対するオマージュとか引用とかそういうことは余り重要ではなく、というかこのまったく新しいポップ・ミュージックに対してそんな部分ぐらいしか感じることができないとするならば、明かに感性の劣化や老化で、それ自体は必然であり否定する類いのものではなかったとしても、個人的にはまだそんなふうには聴こえないし、聴けなくなるのは嫌だなと思った。
 
音源だけ聴いてかなり気に入っていたのだが、実はライブパフォーマンスがすごいという噂である。ライブやイベントのスケジュールはことごとく仕事とバッティングしているため、当分観に行くことは出来ないだろうと諦めていた。この日も本人が来るかどうか分からないし、もし来たとしてもライブは無いと思ったのだが、アルコールなどを飲みながら比較的大きめな音で良い音楽を聴くことが久しくなかったし、吉田哲人さんのDJも楽しみだし、とりあえず行ってみようと思った。
 
そんなことを思っていると顔見知りの方がいたのでそっちに移動して、人見知り問題は解決したので良かった。Twitterだけでやり取りしていた方とも初めて挨拶ができ、とても有意義である。色々な方々が替わる替わるDJをやっていて楽しかった。小田島等さんのDJがエレポップかかりまくりで、個人的には楽しかったのだが、レコードの針が飛んだり、キズが付いたところの音が延々と流れたりしたのも何だか良かった。DJありんこさんという方はとてもお洒落でセンスが良い曲ばかりをいろいろな技のようなものを駆使しながらかけていて、とても良かった。
 
初対面の女性の方はこのブログのことを知ってくださっていて、アイコンの写真についてなど聞いてくれたりしてとても嬉しかった。会場はもっとクラブみたいな感じなのかと思ったが、みんなが席に座っていて照明も明るく、私が中学生や高校生の頃に学校でたまにやっていたレコードコンサートという行事を思わせるところもあった。わりとハイなペースでハイボールやビールなどを飲んでいたのだが、こんな機会も最近ではたまにしかないしまあ良いだろうという気分であった。
 
そして、トリは吉田哲人さんのDJだが、過去に体験したのはまったく異なったパターンで、しかもとても良い。60年代の洋楽ロック、アイドル歌謡、バンドブーム、GS、ニューミュージックといったポップ・ミュージック史を彩ったサブジャンルの数々を横断、知っている曲だけれども新しい聴こえ方がする。中学1年の頃にヒットしたあのニューミュージックの名曲は、思わず他の人達と声を合わせて歌ってしまった。そして、最後の曲がまた本当に良くて、素晴らしい曲というのはずっと残っていくのだなということを再認識したりした。
 
ここで終わりかと思いきや、本日の主役である加納エミリが前に出て、ハッピー・バースデーの音楽が流れたりケーキを贈呈されたりする。しかも、ライブまでやってしまうという。これは想定外で大喜びである。この時点で相当量のハイボールを飲んでしまっているという告白があり、それでもこれが素晴らしい。
 
楽曲はもちろん最高なのだが、ボーカルも音源を聴いて感じていた通りの印象にプラスして、歌謡曲的な節まわしというかグルーヴのようなものが感じられ、それでエレポップ的なサウンドとのギャップが良いのかというとそうではなくて、これらが渾然一体となってしっくりくる、新しいタイプの完成度の高いポップ・ミュージックだという感じがするのだ。
 
そして、振り付けというかダンスがかなり独特であり、アイドルっぽいのかといえば、果たしてアイドル歌手の振り付けとはこういう感じだっただろうかという疑問も生じたし、それでも目を離すことができず、ひじょうに中毒性が高いような印象も受ける。
 
最後にアンコールで歌った「ごめんね」もまた独特な振り付けがあり、ファンの人達はこれをコピーしている。この日が初めてだった私も怯えながら見よう見まねでなんとかできたのは、約1年ぐらいしか行っていなかったとはいえ、WHY@DOLLの現場で鍛えられたおかげだと思う。
 
そういえば、今日も他の方々とWHY@DOLLの話をしたり写真を見せ合ったりしていたのだが、休憩中に購入したサッポロポテトバーベQあじを見て、この形のことを青木千春さんはハッシュタグみたいなやつとか言っていたな、とかそういう話にもなった。
 
全体的にとてもアットホームな雰囲気があり、おそらく熱心なファンの方ばかりだったような気がする。最初がこんなに楽しく素晴らしいイベントで良いのだろうか、と申し訳ない気分にもなった。ちゃんとしたライブも観てみたいと強く思った。
 




 
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