1985年に池袋のオンステージヤマノで買ったアルバム・ベスト10。 | …

i am so disappointed.

1985年の春に旭川の高校を卒業し、東京で一人暮らしをはじめたのだが、その時に住んでいたのが都営地下鉄三田線の千石を最寄り駅とする大橋荘だったのだが、国鉄山手線と都営地下鉄三田線の巣鴨駅からも近かった。気合いを入れてレコードを買おうと思い立った時には六本木ウェイヴまで行っていたのだが、そうでもない時は池袋に行っていた。日本のアーティストのレコードを買う時には巣鴨の西友にあったおそらく新星堂やDISC510こと後藤楽器店もよく利用した。

 

巣鴨から池袋まではわずか2駅だったので、かなり便利だった。東京に住みはじめてそれほど経っていない時期にわりと空いている山手線の電車内で中年男性から痴漢に遭い、東京というのは恐ろしいところだと思ったりもしたが、それ以外にはそれほど嫌な思い出はない。当時は西武セゾン文化などと呼ばれるものがわりと流行していて、池袋にはそのようなムードもあり、わりと好ましく感じていた。当時、街に出る理由はおもにレコード店か書店に行くことだったので、池袋はそれには絶好の街であった。よって、新宿や渋谷まで行く必要性も当時はそれほど感じてはいなかった。宇田川町にあったタワーレコード渋谷店を偶然見つけたのはおそらくこの年の秋なのだが、おそらく池袋のオンステージヤマノやディスクポートでこと足りていたのだろう。

 

オンステージヤマノは池袋駅東口のパルコの中にあったが、そこを目指して行ったというよりも、適当に歩いていて見つけたという感じであった。実はわりとマニアックな品揃えで音楽ファンから定評があったということを後に知るのだが、私は当時も現在も単なるミーハーな音楽ファンに過ぎないので、別にオンステージヤマノではなくても売られているレコードばかり買っていた。しかし、好きなアーティストの新しいアルバムがかなり早く入荷するという感激をごく初期に味わったことで思い出深い店でもあるので、その年にここで買ったアルバムの中から10枚を選び、カウントダウンしていきたい。

 

10. THE BEACH BOYS/THE BEACH BOYS

 

中学生の頃は校則により頭髪を五分刈りにしていたのだが、赤い背表紙が特徴的な角川文庫の片岡義男の小説を愛読していた。サーフィンをテーマにした小説がわりと多く、ビーチ・ボーイズの名前もそれで知ったのだったと思う。1982年のおそらく初夏にNHK-FMの「朝のポップス」という番組で「サーフィン・U.S.A.」を聴いて気に入ったのと、当時、ファンクラブに入っていた早見優がハワイに住んでいた頃にビーチ・ボーイズとカラパナが好きだったということを知り、旭川のミュージックショップ国原で「サマー・プレゼント」という日本で編集された2枚組ベスト・アルバムを買った。これはかなり気に入り、録音したカセットテープを持っていった留萌の黄金岬でのキャンプにおいても、リリースされたばかりの山下達郎のベスト・アルバムと共に好評であった。このアルバムは私がビーチ・ボーイズの存在を知ってからはじめてのアルバムであり、先行シングルの「ゲッチャ・バック」をラジオで聴いて気に入ったので、すぐに買った。

 

 

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9. SCARECROW/JOHN COUGAR MELLENCAMP

 

1982年にアルバム「アメリカン・フール」から「青春の傷あと」「ジャック・アンド・ダイアン」をヒットさせたジョン・クーガーは、翌年にリリースしたアルバム「天使か悪魔か」からはアーティスト名をより本名に近いジョン・クーガー・メレンキャンプにしていた。そして、その次のアルバムとしてリリースされたのがこの「スケアクロウ」で、よりルーツ的なロック色が強まったような印象を受けた。

 

 

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8. VIRGINS AND PHILISTINES/THE COLOURFIELD

 

まだ旭川に住んでいた最後の方に先行シングル「シンキング・オブ・ユー」をラジオで聴いて気に入っていたのだが、この曲が収録されたアルバムをオンステージヤマノで見つけたのですぐに買った。ザ・スペシャルズ、ファン・ボーイ・スリーのメンバーだったテリー・ホールらによるバンドであり、後にネオ・アコースティックの名盤ガイド的なものでも見かけるようになった。フリッパーズ・ギターのアルバム「カメラ・トーク」に収録された「青春はいちどだけ」の英語タイトルは「カラー・フィールド」である。

 

 

 

7. GREATEST HITS VOL.Ⅰ & Ⅱ/BILLY JOEL

 

「ピアノ・マン」から「イノセント・マン」までのアルバムからセレクトされた楽曲と新曲を2曲を収録した、ビリー・ジョエルにとってはじめてのベスト・アルバムである。邦題は「ビリー・ザ・ベスト」であった。

 

 

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6. THE DREAM OF THE BLUE TURTLE/STING

 

ポリスの活動停止後、スティングがリリースした初のソロ・アルバムで、邦題は「ブルー・タートルの夢」であった。ジャズ・ミュージシャンが多数参加していることが話題になった。ポリスの最大のヒット曲である「見つめていたい」はストーカー的な偏った愛情を皮肉った内容だったようだが、純粋なラヴ・ソングとして認知されることも多かった。このアルバムの先行シングル「セット・ゼム・フリー」では、もしも誰かを愛しているならば、その人を自由にしてあげなさい、と歌われている。

 

 

 

5. LOVE NOT MONEY/EVERYTHING BUT THE GIRL

 

トレイシー・ソーンとベン・ワットによるユニット、エヴリシング・バット・ザ・ガールの2作目のアルバムである。トレイシー・ソーンのソロ・アルバム「遠い渚」やエヴリシング・バット・ザ・ガールのデビュー・アルバム「エデン」はかなり気に入っていたので、オンステージヤマノで入荷したばかりのこのアルバムを見てすぐに買った。ネオ・アコースティックと呼ばれるタイプの音楽だが、もちろん私はなんとなくおしゃれっぽい流行りものとして、ミーハー心だけで買っていた。

 

 

 

4. LIVE AT THE APOLLO/DARYL HALL & JOHN OATES

 

この時点では1980年代に入ってから最多となる全米NO.1ヒットを記録(「キッス・オン・マイ・リスト」「プライベート・アイズ」「アイ・キャント・ゴー・フォー・ザット」「マンイーター」「アウト・オブ・タッチ」)していたダリル・ホール&ジョン・オーツのライヴ・アルバムで、元テンプテーションズのデヴィッド・ラフィン、エディ・ケンドリックスと共演している。この年にポール・ヤングがカヴァーして全米シングル・チャートで1位を記録した「エヴリタイム・ユー・ゴー・アウェイ」も収録している。

 

 

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3. BOYS AND GIRLS/BRYAN FERRY

 

ロキシー・ミュージックの作品をこの頃はまだ「アヴァロン」しか聴いたことがなく、なんとなく都会的でおしゃれな音楽として認識していた。ブライアン・フェリーのこのソロ・アルバムも、港区のカフェ・バーなどで流れていそうな大人のポップスとして、かなり気に入って聴いていた。

 

 

 

2. AROUND THE WORLD IN A DAY/PRINCE AND REVOLUTION

 

1984年に「パープル・レイン」が大ヒットし、本格的に大ブレイクを果たしたプリンスがそれから1年も経たずにリリースしたアルバムである。サイケデリックな雰囲気が漂う音楽性には「パープル・レイン」とはまた異なった魅力が感じられたが、明らかにプリンスでしかありえないという記名性もひじょうに強いものであった。

 

 

 

1. OUR FAVOURITE SHOP/THE STYLE COUNCIL

 

ザ・ジャム解散後にポール・ウェラーがミック・タルボットと組んだユニット、ザ・スタイル・カウンシルの2作目のアルバムで、全英アルバム・チャートで初の1位を記録した。デビュー・アルバムの「カフェ・ブリュ」は旭川で過ごした高校3年の頃のBGMといってもいいほど聴きまくっていたのだが、このアルバムもより整理された印象があったとはいえ、かなり気に入っていた。翌年、本厚木の丸井で生まれてはじめてのCDプレイヤーを買うのだが、最初の1枚としてこのアルバムをCDでも買い直したのであった。

 

 

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なお、プリファブ・スプラウト「スティーヴ・マックイーン」、スクリッティ・ポリッティ「キューピッド&サイケ85」、トーキング・ヘッズ「リトル・クリーチャーズ」などは、この年にはまだ買っていなかった。