音楽が印象的で好きな映画10本。 | …

i am so disapointed.

10. プリティ・イン・ピンク/恋人たちの街角

 

「ブレックファスト・クラブ」「フェリスはある朝突然に」など1980年代を代表する青春映画を数多く監督したジョン・ヒューズが製作・脚本を手がけた(監督はハワード・ドゥウィッチ)、1986年の作品。アメリカのハイスクールを舞台に、日々の生活に追われる父子家庭の少女と裕福な少年とのロマンスが中心となっているが、助演であるダッキー役ジョン・クライヤーの好演が印象的である。アメリカのハイスクールで学年末に行われるプロムなる行事がどのようなものかがなんとなく想像できる。サウンドトラックからはオーケストラル・マヌーヴァーズ・イン・ザ・ダークの「イフ・ユー・リーヴ」がヒットしたが、他にザ・スミス、ニュー・オーダー、エコー&ザ・バニーメン、スザンヌ・ヴェガ、表題曲ともなったサイケデリック・ファーズなどの楽曲が収録されている。

 

 

 

9. ロスト・イン・トランスレーション

 

ソフィア・コッポラ監督による2003年の作品で、東京を舞台にビル・マーレイが演じる俳優とスカーレット・ヨハンソンが演じる写真家の妻との出会いと別れが描かれている。マイ・ブラッディ・ヴァレンタインのケヴィン・シールズによる音楽が異国の地における孤独感を絶妙に表現し、カラオケのシーンではスカーレット・ヨハンソンがプリテンダーズの「ブラス・イン・ポケット」、ビル・マーレイがロキシー・ミュージックの「夜に抱かれて」を歌う。エンディングに流れるのははっぴいえんどの「風をあつめて」である。

 

 

 

8. ドニー・ダーコ

 

リチャード・ケリー監督による2001年の映画で、孤独な男子高校生と謎の銀色のウサギとを取り巻く奇妙な話である。サウンドトラックにはエコー&ザ・バニーメン、ジョイ・ディヴィジョン、ティアーズ・フォー・フィアーズといった1980年代のイギリスのニュー・ウェイヴが使われている。

 

 

 

7. トレインスポッティング

 

ブリットポップが盛り上がる1996年に公開され、大ヒットしたダニー・ボイル監督による青春群像劇で、ブラー、パルプ、プライマル・スクリームといったブリットポップ勢の楽曲もサウンドトラックには使われているが、印象的だったのはオープニングのイギー・ポップ「ラスト・フォー・ライフ」、そして、エンディングに使われ大ヒットしたアンダーワールドの「ボーン・スリッピー」であろう。2017年に続編が公開された。

 

 

 

6. アメリカン・グラフィティ

 

1973年に公開されたジョージ・ルーカス監督による青春映画で、1962年の夏が舞台になっている。ベトナム戦争に突入する前のアメリカのイノセンスが、オールディーズのヒットパレードをBGMに描かれている。ウルフマン・ジャックのDJも最高。

 

 

 

5. (500)日のサマー

 

ミュージック・ビデオ出身のマーク・ウェブ監督による2009年のデビュー作品である。ザ・スミスが共通して好きだというところからロマンスがはじまり、ダリル・ホール&ジョン・オーツの「ユー・メイク・マイ・ドリームス」が最高の使われ方をしている。ヒロインのサマーがオフィスパーティーで歌うナンシー・シナトラ「シュガー・タウンは恋の町」がたまらなくキュートなのに対し、主人公の青年、トムは泥酔状態でピクシーズ「ヒア・カムズ・ユア・マン」を歌う。

 

 

 

4. ミーン・ストリート

 

マーティン・スコセッシ監督による1973年公開の青春群像劇で、若き日のロバート・デ・ニーロ、ハーヴェイ・カイテルなどが出演している。ローリング・ストーンズ「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」、ロネッツ「ビー・マイ・ベイビー」など、サウンドトラックも最高である。

 

 

 

3. ベイビー・ドライバー

 

エドガー・ライト監督による2017年の作品で、天才的なドライブテクニックを持ったベイビーを主人公としたクライムアクションものだが、映像と音楽の合わせ方がひじょうに斬新であった。選曲もジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョン、ビーチ・ボーイズ、カーラ・トーマス、T・レックス、ベック、マーサ&ザ・ヴァンデラス、ブラー、クイーン、スカイ・フェレイラ、サイモン&ガーファンクルなど、時代やジャンルを超えたミックステープ的なものである。

 

 

 

2. パルプ・フィクション

 

クエンティン・タランティーノ監督による1994年の作品で、コミカルなタッチで描かれたギャングストーリーである。ダスティ・スプリングフィールド「プリーチャー・マン」、アル・グリーン「レッツ・ステイ・トゥゲザー」といった名曲にふたたびスポットをあて、ユマ・サーマンとジョン・トラヴォルタとの印象的なダンスのシーンに流れるアメリカのオルタナティヴ・バンド、アージ・オーヴァーキル「悲しきプロフィール」(ニール・ダイアモンドのカバー)は、あの映像を思い出さずには聴くことができない。エンターテインメント性とクールネスとを高いレベルで併せ持つ素晴らしい作品である。

 

 

 

1. さらば青春の光

 

ザ・フーが1973年にリリースしたロックオペラ「四重人格」を原作として制作され、1979年に公開されたイギリス映画で、1964年のロンドンにおけるモッズの日常が描写されている。主演のフィル・ダニエルズは、後にブラーの「パークライフ」にゲスト参加した。また、若き日のスティングが出演している。ポップ・カルチャー的にも価値が高い作品だが、青春映画としても痛々しくて最高である。サウンドトラックはザ・フーによるものだが、キングスメン「ルイ・ルイ」、ロネッツ「ビー・マイ・ベイビー」、ブッカー・T&MG's「グリーン・オニオン」なども使われている。