最高なOh Yes! この瞬間。 | …

i am so disappointed.

WHY@DOLLは様々なライブやイベントに出演しているが、中でも私が最も楽しみにしているのが、月に約2回、渋谷Gladで行われているレギュラー公演「はる色に染めて」である。なぜなら、WHY@DOLLのパフォーマンスが長時間にわたって楽しめるからである。それだけではなく、毎回、様々なコンセプトによってセットリストが組まれているため、けして飽きることがない。

 

今回は、その「vol.35」が行われるということで、やはり渋谷Gladに足を運んだ。この公演は一部と二部に分かれていて、一部はライブの時間そのものは短いものの、チケット代金が1000円と別途ドリンク代500円で、ライブだけではなく握手会にも参加ができる。

 

渋谷の街を歩いていて、一部の時間でもこんなに暗くなったのだと、ほわどる定期公演によって季節の変化を感じた。会場に着き、一部は久しぶりに2階で観ることにした。

 

SEの「Gemini」に続いて、ステージに登場したWHY@DOLLの衣装は清楚さを感じさせるワンピースである。そして、1曲目は1960年代あたりの黄金ポップスを現在にアップデートしたかのような、「恋はシュビドゥビドゥバ!」である。ポップ音楽の原初的な楽しさが、WHY@DOLLの2人による歌とダンスによってよみがえる。

 

続いて、2015年2月25日にリリースされたミニアルバム「NAMARA!!」から、「パウダースノウ」である。私がこの曲をライブで聴くのは、今回がはじめてであった。カフェミュージックのような小洒落た音楽で、一人身のクリスマスが歌われている。WHY@DOLLのピュアな魅力が炸裂していながら、表面上はクールに音楽が続いていく。

 

MCにおいて、今回の一部のテーマが「かわいい」であることが発表された。ということは、二部はその対極ともいえる「カッコいい」とか「クール」とか「オトナ」とかいう感じなのだろうか、と期待は高まった。なぜなら、私はそういった感じのWHY@DOLLが最も好きだからである。

 

ライブは「shu-shu-star」「シグナル」「Nagic Motion No.5」「恋なのかな?」と続いた。まさに、かわいい系WHY@DOLLのベストヒッツという感じのセットリストである。続いて、ロビーにて握手会である。今回もWHY@DOLLの二人は、一人一人のファンに丁寧に対応をしていた。それぞれ別々ののバックグラウンドや日常における問題を抱え、何らかの楽しみや、あるいは救いのようなものを求めて、この渋谷Gladに集まったのであろう。

 

そのすべてに対し、真摯に対応しようとするWHY@DOLLのプロ意識は、本当に素晴らしいものである。

 

特典会が終わった時点で、すでに二部の会場14分前であった。いつもより、確実に時間がかかっているようだ。

 

一旦、Gladの外に出て、すぐに二部の会場となった。入場列のすぐ後に、このブログの文中にも過去に何度か登場したことのある、実際にはひじょうに包容力のある大人の男性であることが容易に想像できるが、メンバーを楽しませるために、ライブ会場や特典会においてはあえてはっちゃけ系のヲタクの役を演じている方がいらっしゃったため、今夜も楽しくなりそうな予感がした。

 

二部はやはり1階のわりと前の方で、ステージに向かって右の方で観ることにした。いつもは逆の方の最前列にいらっしゃる件のファンの方も、今回はこちら側にいて、これは楽しい夜になりそうな予感しかしない。それはそうとして、二部のテーマとは、一体何なのだろうか。「かわいい」の対極である「カッコいい」「クール」「オトナっぽい」であれば、それはすばり私が最も観たいWHY@DOLLではあるのだが、握手会で話した感じだと、どうも一筋縄ではいかなそうである。

 

そして、二部の1曲目は、アルバム「Gemini」から「GAME」であった。アルバムの初めの方に収録されたこの曲は、ちはるんとはーちゃんが恋のライバルになるという内容で、コールもひじょうに盛り上がる。私はこの曲もこれまでにライブで観たことがなく、DVDで観た「ちはちはちはちはちはちはちはるー」「はるはるはるはるはるはるはるなー」というのが、すごく楽しそうだと思っていた。また、曲の最後の方で、メンバーが大きなラブレターのようなものを一人のファンにプレゼントするという仕掛けもあるようである。

 

はじめてライブで観る「GAME」はやはりすごく楽しかったのだが、あのラブレターがプレゼントされる場面で、最前列にいた件のファンの方が私を前に押し出し、あの大きなラブレターを手に入れられるように推してくださったのだが、咄嗟のことにうまく対応ができず、積極性が足りなかったことなどもあって、他のファンの方の手にわたってしまった。せっかくのご厚意ではあったのだが、申し訳ないことをした。

 

それにしても、当初の応援スタイルからかなり変わってきてしまっているのではないかという自覚は、さすがに自分でもあった。

 

「GAME」の時点で、最近あまりやっていなかった曲特集のようなものなのだろうかと思った矢先、わりとたくさんやっている「キミはSteady」であり、公演のテーマがますます分からなくなった。

 

そして、MCで発表されたところによると、二部のテーマは「混合」ということである。私だけではなく、会場全体を見ても、あまり腑に落ちてはいない感じであった。しかし、はーちゃんの無理矢理にでも押し切ろうとする、ある種のグルーヴ感がとても素敵だと思った。

 

「菫アイオライト」カップリングの「あなただけ今晩は」は1980年代ディスコテイストも感じられる保坂ねこさんの作品だが、続いて同じ作家によるわりと近い音楽性を持った、はーちゃんのソロ曲「忘れないで」が披露された。この時点でちはるんは一旦はけていて、ステージにははーちゃん一人だけであった。この曲を「WHY@DOLL~ほわどるに恋なのさー~」ではじめて観たときに、これぐらいの速さの曲にしては、随分とダンスが激しいな、と思ったものである。

 

引き続き、1980年代のディスコクラシックスから着想を得たような曲だが、はーちゃんのエモーショナルかつ内面から色香がにじみ出すようなダンスと、やや薄味であるがゆえに心地よいボーカルが、最高に良い。

 

続いてちはるんのソロ曲かと思いきや、2人で歌う曲のようだ。しかし、ちはるんだけが衣装を着替えている。今年のはじめの方に行われたリリースツアーの時と同じ、ニットの衣装である。数ヶ月前のこととはいえ、リアルタイムで体験できなかった歴史上の出来事のように捉えていたため、これをちゃんとした形で、しかも生で観られたことに、軽い興奮を覚えてもいた。

 

曲は「曖昧MOON」「clover」「Ringing Bells」と、「Gemini」収録曲が続く。大好きな「clover」を、今週もまたライブで聴くことができて、大満足である。

 

次のMCにおいては、今回はいろいろなアルバムの曲やソロ曲などを混合させたセットリストだが、衣装も混合させてみたというようなことが言われていた。そして、はーちゃんも着替えるということでステージからはけると、続いてはちはるんのソロ曲である。ちはるん自身が作詞を手がけた「Forever」である。この曲、本当に人気がある。いまだ音源化されていなく、ライブかそれを収録したDVDでしか聴くことができない。

 

冬の情景とはじまったばかりの恋の気分が描かれた歌詞はちはるんのイメージそのものであり、その甘いボーカルとキュートなダンスと相まって、圧倒的な強度を現出させる。

 

すべては移ろい行き、やがて消えていく。そのような経験を繰り返すうちに、永遠という言葉はやがて色褪せ、意味を持たないものになっていく。そんな時、永遠に対する希望が圧倒的な強度を持って歌われるこの曲の、何て尊くも輝かしいものか。

 

そして、ちはるんとお揃いのニットの衣装に着替えたはーちゃんが、ステージに戻ってくる。あの、DVDでしか観たことのなかった、冬のリリースツアー時のWHY@DOLLである。曲は、アルバム「Gemini」から「セツナSHOOTING STAR」で、白に切り替えたペンライトが活躍する。続いて、一部に続いてセットリスト入りした「恋なのかな?」からの、WHY@DOLLのライブでいま最も盛り上がる曲である「Tokyo Dancing」で会場のボルテージは高まり、ラストは最強のダンスアンセムである「秒速Party Night」であった。

 

「ニンゲンってOh Yeah! 案外Oh No! 弱い生き物だから 手を上げてクラップ 簡単でしょ 強くなるのって」

 

アルバム「Gemini」の中でも特に好きだったこの曲をはじめてライブで体験したのは、8月24日の新宿BLAZEにおけるイベントライブであった。当時、WHY@DOLLのライブにおける振りコピやコールなどもほとんど知らず、「秒速Party Night」においてもわりと戸惑いを覚えながら、何とか周りのファンの方々に合わせようとしていた。いまはここがライブ中でも最高に盛り上がる箇所の一つである。

 

「最高な」

 

指でピースサインをつくり、それを高くかかげる。そして、「Oh Yes!」と共に、ジャンプする。

 

「なんにもいらない 邪魔させない」

 

隣りのファンと繋がる、トレインというのがあり、

 

「一緒にいるから」

 

私の前方でライブに参加されていた件のファンの方も、今回はパフォーマンスに見惚れているような場面も多かったが、「秒速Party Night」においては、高らかなジャンプを見せていた。

 

「スペシャルなOh Yes! この夜に 今は歌って All All Right! 一緒に飛ぼうよ」

 

そう、つまりこの瞬間、最高に飛ぶのでなければ意味がない。次はもっと高く、そして、最後の機会にはありったけの力をこめてさらに高く飛ぼうとしたところ、ジャケットのポケットに入れていたペンライトが床に落ち、乾電池が散乱した。

 

「魔法はもう ずっととけないわ 流れ星とかいらないの 一緒にいれたら」

 

場面は前後するが、はーちゃんがソロパートを歌っている間、ちはるんが指をクルクル回し、魔法をかけるジェスチャーをする。アイドルとは、われわれの退屈な日常に魔法をかけるような存在なのかもしれない。というようなことを、つい最近も書いたような気がする。

 

アルバム「WHY@DOLL」「Gemini」、シングルカップリング曲に未音源化のソロ曲と、バラエティーにとんだ選曲による「混合」セットリスト、はじめはあまりにもふわっとしたコンセプトに、苦しまぎれ感も感じなくもなかったのだが、結果的にWHY@DOLLの楽曲の多彩さが堪能できる、まるで高級幕の内弁当のような楽しさと満足感が得られる公演となった。

 

「Forever」の後の「セツナSHOOTING STAR」、つまり「永遠」から「刹那」への転換とか、本当に見事である。

 

そして、アンコールに応えてふたたびステージに登場したWHY@DOLLが最後に選んだ曲は、アルバム「WHY@DOLL」から「夜を泳いで」であった。

 

都会でいまも変わらぬ夢を追い続けているが、地元にいる大切な人に会いたくてたまらない夜がある。そんな思いについて、歌われた曲である。

 

「夜を泳いで 君に会いに行くよ今夜 話したいことばかりだよ」

 

大人っぽい都会の夜をイメージさせるサウンド、より表現力の増した歌はソロで聴かせる箇所がひじょうに多い、遠くにいる誰かに向かって手を振るような振り付けをはじめ、ダンスもひじょうに美しい。

 

「もしも魔法が使えたらなんて 意味ないことばかり思うよ 君に会いたくて」

 

「魔法はもう ずっととけないわ」と歌われる「秒速Party Night」で大いに盛り上がって終わったライブ本編の後、アンコールにおいて、「もしも魔法が使えたらなんて 意味ないことばかり思うよ」というリアリティーを歌う。このような曲も歌い、踊れる表現力を身につけた、これが最新型のWHY@DOLLである。

 

しかし、この楽曲はまた新しいアプローチとその強度によって、われわれを夢見心地にさせてくれ、そこにもまた、魔法が存在していることには変わりがない。

 

今回は特典会、そして久しぶりに一本締めと「イイユメミロヨ」まで参加することができた。

 

ロビーで確認したところ、「秒速Party Night」でジャンプした時に床に落ちたペンライトが割れてしまっていた。現在、物販でも品切れ中だという。しかし、もちろん悔いはない。なぜなら、今夜は一緒に飛ぶべき、スペシャルなこの夜だったから。

 

次のレギュラー公演は11月21日だが、二部ではカバー祭りという企画が予定されているようだ。WHY@DOLLはこれまでにもライブで様々なカバー曲を披露しているようなのだが、私はまだ一度も観たことがない。今回はこれまでにやったカバー曲や、新たにカバーしてほしい曲などをファンがリクエストをして、それを参考にセットリストが組まれるようである。

 

次回もまた、楽しみである。

 

 

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