まだまだこれから、プロローグなんです。 | …

i am so disappointed.

去る11月3日は「レコードの日」ということで、WHY@DOLLの2ndアルバム「WHY@DOLL」のアナログ盤である「WHY@DOLL+2」がリリースされた。これは、「WHY@DOLL」の12インチと、シングルカップリング曲の「あなただけ今晩は」「ラブ・ストーリーは週末に」の7インチが2枚セットになったものである。

 

私は「レコードの日」と「レコードストアデイ」の区別すらつい先日まではついていなかったし、すでにアナログレコードを聴くための環境を手放してしまってはいたのだが、大好きな「WHY@DOLL」のアナログレコードが発売されることについてはとても喜ばしいことだと思ったし、リリース記念イベントの内容がミニライブ&サイン会だと知り、すぐに予約したのであった。

 

12インチのアナログレコードジャケットはもちろんCDパッケージよりもはるかに大きく、それはつまりより大きくサインを書いてもらえるということを意味する。それだけでも買う価値があるのではないだろうか。

 

発売日の夜には恵比寿で、また別のリリース記念イベントが行われ、そこではWHY@DOLLのちはるん、はーちゃんや、「WHY@DOLL」に楽曲を提供した作家陣によるDJが披露されたということである。それは楽しいイベントだったようだ。

 

私はその前日に渋谷Gladで行われたWHY@DOLLと脇田もなりとの2マンライブから帰宅してからというもの、仕事場と自宅との往復のみで、世田谷区から出てすらいなかったため、もちろんこのイベントには参加できていない。その他にも週末にはWHY@DOLLが出演する数々のライブやイベントがあったようなのだが、同じ理由により一つも参加できていない。しかし、私はすでに鋼のハートを身につけているため、参加されたファンの方々によるツイートやブログがいかに楽しそうであったとしても、けして心を病んだりすることはない。アメリカの神学者、ラインホールド・ニーバーはこう言った。

 

「変えられるものを変える勇気を、変えられないものを受け入れる冷静さを、そして両者を識別する知恵を与えたまえ」

 

というわけで、平常心でそれらをチェックしたため、はーちゃんがm-floやShiggy Jr.、ちはるんがNegiccoや東京女子流、吉田哲人さんがTomato n' Pineをかけたらしいということは、何となく知っていた。そういえば、私もその数日前に、とある企画に対して、Tomato n' Pineの曲をリクエストしていたのであった。

 

そして、世間一般における3連休が終わり、11月6日の月曜日を迎え、その日は19時からタワーレコード新宿店において「WHY@DOLL+2」のリリースイベントがあったのだが、いろいろと絶妙に微妙な案件などがあり、その時刻に間に合うかどうかが分からなかった。とはいえ、勢いで終わらせて、久しぶりに世田谷区を抜け出し、新宿に着くと、イベント開始時刻にはまだ3時間近くもあった。それで、本やCDや服などを見て、時間を潰すことにした。その前にタワーレコード新宿店で予約していた「WHY@DOLL+2」を購入し、特典券を手に入れた。8階のエスカレーター近くに昭和コーナーのようなものがあるのだが、オールナイターズのコンプリートBOX的なものが大々的に展開され、映像まで流されていた。

 

そういえば、「WHY@DOLL+2」のリリースイベントに行けなかったことがそれでもやはり悔しくて、日曜日には適当に好きな曲を次から次へと流しまくるということをやっていたのだが、Negicco「あなたとPop With You!」が流れている時に、おそらく最近のアイドルポップスのようなものには興味がなさそうなナイスでミドルな男性が、「いまかかってるの誰の曲ですか?」と聞いてきたので、「Negiccoといって、新潟のローカルアイドルらしいです」などと、なぜか控えめな返答をしていたのであった。この手のシティポップ調の曲を当時、リアルタイムで歌っていたのが、フジテレビの深夜番組「オールナイトフジ」に出演していた当時の現役女子大生たちによるオールナイターズで、その女子高生版として集められたのが、おニャン子クラブであった。

 

それはそうとして、イベント開始のかなり前からいつもお見かけする何名かのファンの方々は集まっていたのだが、イベント開始時刻が近づくと、その数は少しずつ増えていった。私は3列目の、ステージに向かってやや右側という、何となく自然に定まりつつあるポジションに、気がつくといたのであった。

 

SEの「Gemini」に続いて、ステージ上にちはるん、はーちゃんが登場した。あのセンスを感じさせる、チェック柄の新衣装である。1曲目は、アナログ盤ではA面の1曲目に収録されている「菫アイオライト」である。ダンス・ミュージックに影響を受けたカッコいいアイドルポップスの一つの到達点を感じさせるのだが、歌詞ではレーベルを移籍し心機一転、これからまた新しい歴史をつくっていくのだ、という決意のようなものが歌われてもいる。それまでの代表曲のタイトルが入ったラップパートも、ひじょうに盛り上がる。

 

それにしても明るい場所で近くから観るWHY@DOLLはやはり素晴らしく、特に私はちはるんが表情の小さな変化に至るまでよく見えることが多いような位置にいたのだが、ひじょうにコンディションも良く、かわいさが爆発しているように思えた。アイドルとしてとか、女の子として、とかではなく、とにかく生き物としてかわいい。かわいいとは青木千春のことである、と言っても過言ではないほどであった。

 

WHY@DOLLは自分たちのアナログレコードがリリースされるにもかかわらず、レコードプレイヤーを持っていなかったらしい。これを機会に購入も検討していたところ、プレゼントとしてもらうことができたため、それで自分たちのレコードを聴くことができたようだ。渋い音がしたらしい。しかし、ちはるんははじめ、レコード針にカバーのようなものが付いたまま、盤面に下ろしてしまい、それで音が出ないとあわてていたらしいのだが、はーちゃんがちゃんと解決したらしい。しかし、すでに盤面にはキズがついていて、盛り上がるサビ前で音が飛んでしまうという、ひじょうに残念なことになっているようだ。いかにもWHY@DOLLらしいエピソードではある。

 

ライブでは「マホウノカガミ」「夜を泳いで」、そして、「ラブ・ストーリーは週末に」がパフォーマンスされた。「マホウノカガミ」「夜を泳いで」は、最近、DanceMovieが公開されたこともあり、かなり気に入っているので、なかなかうれしい選曲であった。「ラブ・ストーリーは週末に」はシングル「キミはSteady」のカップリングで、「WHY@DOLL+2」においては、7インチの方に収録されている。

 

この曲、とにかくサックスの泣きがすさまじい。1980年のメジャーなヒット曲にはサックスが泣いているものが、わりと多い。代表的なものとしては、ジョージ・マイケル「ケアレス・ウィスパー」、ダリル・ホール&ジョン・オーツ「マンイーター」、メン・アット・ワーク「ノックは夜中に」、クォーターフラッシュ「ミスティ・ハート」などが挙げられる。このため、ある時期にはこれらがダサさの象徴のようにも思え、それでもその魅力には抗えない的なムードがあった。そして、「ラブ・ストーリーは週末に」の音源をはじめて聴いた時にも、もしかしてこれは少しやりすぎなのではないだろうか、とも思ったのである。

 

しかし、ここまでやってしまえば、もはや清々しい。往年のトレンディ・ドラマを想起させもするタイトル、そして、WHY@DOLLのちはるん、はーちゃんによって書かれた歌詞は、おそらくはじまってからそれほど時間が経ってはいない恋のときめきについて、書かれている。

 

「恋の魔法かけられたみたい キミに惹かれていく」

「今日も明日も変わらない想い I will love you forever」

 

歌、アレンジ、ダンス、この作品そのものが恋の魔法のような、夢見心地にさせる媚薬のような曲である。この曲が「キミはSteady」とカップリングだというのも、また良い。

 

それにしても、ちはるんが作詞した未音源化のソロ曲のタイトルは「Forever」だが、やはり女の子は永遠を夢見て、信じたいと願うものなのだろう。これが、様々な経験の末に、もはや「永遠」ほど当てにならないものはなく、というかほぼ不可能だと思っているため、だからこそいまこの瞬間を大切にしていくのだ、という考えに至った私のような者にとっては、とにかく清く尊い。(尚、「WHY@DOLL」収録曲で、私が最新型のWHY@DOLLを象徴する曲だと信じて疑わない「Dreamin' Night」には、「永遠みたいに不確かな言葉 今 信じたい」という歌詞があり、「永遠」がすでに不確かであり、信じることが難しいものであるという認識がある)

 

数ヶ月前には絶対的で一生続くと信じていたものが、いまはさっぱり思い出すことすら覚束ない。それでは、虚しいものなのかといえばそんなことはなく、その時、そのぐらいまで本気で悩み、苦しみ、のたうち回ったからこその結果が現在であり、その時にその思いを適当かついい加減に処理していたとすれば、今後訪れるであろうさらなるクライマックスというのは、微弱かつ嘘があるものになっていたはずである。だから、トゥーマッチだと言われようとも、これからも全力前進で行くのみである。

 

尚、たったいま書いたばかりの「全力前進」という言葉は、これまで私のボキャブラリーにはなかったのだが、ちはるんが2011年4月28日の深夜、後にWHY@DOLLとなるグループのメンバーに選ばれたばかりの時に、ブログに書いていたので、自分のものとして取り入れもした。

 

最後に「恋なのかな?」で、観覧フリーのミニライブは終了した。気がつくと、イベントスペースいっぱいの人たちが集まっていて、中にはWHY@DOLLのライブやイベントでよくお見かけする人たちの姿もあった。特典会が少し離れた場所で行われるということで、移動する際に、新規っぽい方同士が「特典って何やるのか分からないし...」「調べてみようか」などと話していたので、アナログレコードを買うとサインがもらえて握手もできるということを伝えたところ、軽くお礼を言っていただき、「とりあえず買いに行こう」というようなことを言われていたので、まあ良かった。

 

私がはじめてWHY@DOLLの現場に行ったのはいまから約3ヶ月前、ヴィレッジヴァンガード渋谷本店で行われたリリースイベントで、その日の特典会は握手とCDへのサインであった。はじめて観たWHY@DOLLのパフォーマンスは素晴らしかったし、メンバーがつくり出す空気感もひじょうに心地よいものであった。特典会でもわりと話すことができて、トータル的にひじょうに楽しめたのだが、まさかその後、ここまで好きになるとは想像していなかった。

 

今回のサイン会もわりとゆっくり行われているようで、階段に列をつくっていたのだが、少しずつ案内されていた。すでにサインをもらった顔見知りのファンの方が列に並んでいた私に、レコードジャケットを見せてくださった。どうやら名前を間違えて書かれたようなのだが、その下に間違えてごめんねとか、他にいろいろ書かれていて、こういうのも記念になっていいものである。

 

そして、私の順番が近づいてきたのだが、前の方のサインを書く際に、はーちゃんがひじょうに初歩的な誤字をやらかしてしまったようで、「人としてヤバい」などと自虐的に言っていたのがおもしろかった。それを、隣でちはるんが手直しをしている。

 

WHY@DOLLにおいては、やや天然系でヤバめなちはるんを、よりしっかりしていそうなはーちゃんがフォローする、ボケとツッコミの関係性のように、表面上は見える。しかし、より深く知っていくと、じつははーちゃんもわりとヤバめな所があって、その部分をちはるんが支えていることもある。つまり、この関係性はミルフィールのような多層構造になっていて、知れば知るほど味わいが深まるのである。

 

言うても、現場に来てまだ3ヶ月の弱小ファンが言うことなので、まったく信憑性はないのだが。

 

それにしても、はーちゃんは間近で見ると特にまたひじょうに美しくて、素敵である。サインに名前を入れてくれるのだが、適当に付けたわりには英語で面倒くさい上におもしろくも何ともないハンドルネームなので、書きやすいようにiPhoneでツイッターの画面を開いて見せた。前日、スーパーマーケットに行った際、新潟と札幌のご当地の味をカップラーメン化したものが安く売られていたため、買ってきて写真を撮り、それぞれが出身地のアイドルグループ、「Negiccoとほわどる」という1文を添えてツイートしたところ、両グループのファンの方々からいくつか「いいね」をしていただいた。その画面を表示したのだが、「あーこれ保存するかめっちゃ迷った」とのことである。

 

レコードのジャケットにサインを大きく書いてもらうのは、やはり良いものである。

 

続いて、ちはるん。いや、やっぱり今日はこれまでで見た中で一番かわいいような気がする。いや本当に。はじめてほわどるの現場に来た時の特典がCDのサイン会なので、そのことを伝えたところ、「ここでしたっけ?」「いや、渋谷のヴィレヴァン」「何ヶ月前ですか?」「8月7日だったから、明日でちょうど3ヶ月」などと、何らおもしろみのない会話をしていたところ、ここ3ヶ月でおそらく最もかわいいちはるんがこう言った。

 

「まだ3ヶ月でしたっけ?1年ぐらいずっと来てくれているような気がする」

 

いや、控えめにいってファン心理を知り尽くした天才の所業としか思えないのである。まさにナチュラルボーンアイドル、おそるべし。

 

私は心がすっかり薄べったくなてしまったすれっからしの大人であるため、永遠などいう概念を信じることがまったくできない。すべては移ろい行き、そしてやがて消えていく。だからこそ、いま、ここにおける輝きを命がけで大切にしていくのである。

 

そして、いま目の前にしているのは、自作詞に「Forever」というタイトルを付けてしまうような、生まれながらのアイドルである。

 

そして、私はこう言っていた。

 

「いやいや、まだまだはじまったばかりですよ。これからずっと続きますから」

 

その言葉に、嘘はなかった。

 

タワーレコードのレコード袋をぶら下げて家に帰るのは、どこか懐かしい。じつはレコードを入れて帰るようにWHY@DOLLのトートバッグも持ってきていたのだが、スペースに少し余裕ができてしまうので、タワーレコードの袋のまま持ち帰ることにした。

 

高校生だった頃、冬休みには札幌の親戚の家に泊めてもらい、タワーレコードで輸入盤のレコードをたくさん買った。それを持って、旭川の家に帰った。タワーレコードの日本で最初の店は渋谷ではなく、札幌である。いまのタワーレコードの場所ではなく、よりすすきのに近い五番街ビルの中にあった。現在のタワーレコードのように日本のアーティストによるレコードはほとんど扱っていなく、海外からの直輸入盤ばかりであった。といっても、ヒットチャートが大好きなミーハーな音楽ファンだったので、買っていたのは旭川のミュージックショップ国原や玉光堂などでも買えるようなものばかりであった。その中には、今日ではAORの名盤として評価が定着しているドナルド・フェイゲン「ナイトフライ」などもあった。

 

帰宅して、妻が別室にいることを確認した上で、タワーレコードの袋からこっそりとレコードを取り出した。やはり大きく書かれたサインは良いものである。約3ヶ月前にはじめてサインをしてもらったCDを取り出し、それと見比べてみた。当時、やはり分かりにくい英語であり、さらにおもしろくも何ともないこのハンドルネームを何とか伝え、書いてもらったものの、はーちゃんは「.」を付ける場所を間違えたりして、それはそれで良い記念になったというものである。

 

今回はちゃんと書いてくれているのだが、CDではハンドルネームの後に付けられていた「♡」マークが、今回は付いていないのである。これはきっと、あえて書かなくてももう分かるよね、という意味だと思うので、喜ぶべきことに違いない。

 

知らんがな。

 

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