「しあわせは天ぷらそばのようにやって来る」
アイドルグループ、モーニング娘。'16のメンバー、佐藤優樹の名言である。その真意を一言であらわすことは難しい。というか、名言などと言っておきながら、じつは私にもよく分かってはいない。しかし、何となく良さを感じるのだ。
という訳で、1年前ぐらいの私は、この名言の真意に少しでも近づこうと、できるだけ天ぷらそばをよく食べるようにしていた。日本武道館でのコンサートに行く前も、けやき坂にある老舗のそば屋に行っていたはずだが、この時は天ぷら蕎麦ではなくかき揚げ蕎麦を注文していた。
現在、われわれがそばといえば、それは麺状のものであろう。しかし、じつはそばはもともと、団子状のそばがきやすいとん、薄く焼いたおやきや煎餅として食べられていたのだという。麺状のものはそば切りと呼ばれ、お祝いごとなどの時に食べるご馳走という感じだったのだという。
よくそば屋の看板などに「そば切り」と書かれているのを目にするが、あれを私は「そばを切る者」というようなニュアンスだと思っていたのだが、麺状の蕎麦そのもののことをいっていたのであった。
今年、私はとある事情で軽いエクササイズやマイルドな食事制限を行っていたのだが、その効果は期待以上のものであった。カロリーが低いそばを食べる機会が増え、逆にわりと好きだったラーメンやつけ麺を食べる機会はめっきり減ってしまった。
そば切りのルーツは信州にあるという。日本各地のご当地そばも、元をたどれば信州そばに行き着くというケースが多いようだ。
信州そばは一般的には長野県内でつくられるそばの総称だと考えられているようだが、中でも松本市内には有名店が集中しているようだ。
とあるフィールドワークや私用のため、この界隈に行く機会が幾度かあったのだが、せっかくなのでインターネットで調べた有名店にもいくつか行ってみた。いずれもそのクオリティーには驚かされ、また、店の雰囲気も素晴らしいものであった。
というか、街そのものが私がこれまで過ごしてきた場所とはかなり異なるところが多く新鮮なのだが、それでいてどこか懐かしさも感じるという魅力に溢れまくったところなのだ。
それでそばがものすごくおいしいだけではなく、レトロ感覚あふれる商店街でたい焼きを買い食いしたり、老舗和菓子店のようなところでロボットがソフトクリームをつくっていたり、とにかくどこへ行っても山に囲まれていたり、市街地を少し離れると自然が満喫できたり、国宝にも指定されているものすごくカッコいいお城が駅から徒歩わずかのところにあったりと、とにかく最高なのである。それでいて、東京から片道わずか3時間ぐらい、高速バスを使えば料金も往復で6千円ぐらいで済む。
細かいことについては、機会があればまた書こうかと思う。