二人の遊戯 | …

i am so disappointed.

「ミュージック・マガジン」の読者アンケートに書かれた内容が載っている「フィードバック」というページを読んでいた。60歳からももいろクローバーZやBABYMETALといったアイドルにハマったが、昨年からモーニング娘。にハマり、現場にも行っているという文章が掲載されていた。

「曲がカッコいい、歌もダンスもいい、絶えず変化があってロックしてると思います」と大絶賛である。その一方で、デヴィッド・ボウイ、キース・リチャーズ、アデルなどのCDも買っているということである。

一方で、最近の「ミュージック・マガジン」は特集が邦楽のロック/ポップスに偏っていて残念だという、40代男性の意見も載っている。

今月の特集はももいろクローバーZ、来月はBABYMETALのようである。数ヶ月前にはつんく♂のロング・インタヴューも載っていた。

もちろん洋楽を含めたあらゆるジャンルの音楽について、かなり掘り下げて取り上げている雑誌なのだが、最近は特集などに特にその傾向が強いということなのだろう。

先週、「中年がアイドルオクでなぜ悪い!」「50代からのアイドル入門」という2冊の新刊本を読み、それから「大人のアイドル・ポップス」について考えている。

私は1980年代のアイドル・ブームの頃に10代だったので、当時のアイドル・ポップスは大好きだったのだが、大学生の頃からだんだん興味がなくなっていき、それからすっかり卒業したつもりで過ごしていたのだった。1990年代後半にモーニング娘。がブレイクし、かつておニャン子クラブに熱中していたような同年代の大人たちの一部にも人気があると聞いた時も、特に興味はそそられなかった。

しかし、とあるきっかけで2007年ぐらいにぶり返してしまったわけだが、それも特定のアイドルのことが好きになり、所属しているグループや周辺のアイドルたちを聴いているにすぎない、という認識であった。

だから、いわゆるアイドルブームのいろいろなグループやアイドルについては、ほとんどよく知らないままであった。

少し興味を持って、Negiccoというグループのことを調べはじめてからまだ1週間も経っていないのだが、いまのところ知れば知るほど好きになる、なかなか楽しいグルーヴの渦中にいる。

このブログでは主に過去の思い出などを書いていて、時々、リアルタイムでそれらの記憶と拮抗するほど良いと感じたものがあればそれについても書いていくという感じでやっている。

この時期はちょうど卒業シーズンで、他にもいろいろな思い出がわりとありがちである。当時のヒット曲にからめてそういうことも書きたい、書くネタもけっこうあるのだが、それ以上にNegiccoが好きすぎるので、今日もそのことについて書く。

3月29日にリリースされる20枚目のシングル「矛盾、はじめまして。」はラテンフレーバー溢れる見事な「大人のアイドルポップス」であり、とても気に入っている。しかし、いまのところまだCDも出ていないし配信もされていないので、YouTubeで公開されているミュージック・ビデオを繰り返し再生している。

タワーレコードが立ち上げたアイドル専門レーベル、T-Palette Recordsの公式チャンネルがこの動画を公開しているのだが、他にもいろいろあるのでいくつか視聴してみた。

最も最近に公開されたのは3月5日に群馬県の桐生市市民文化会館小ホールで開催されたコンサートから、「1000%の片想い」という曲の動画である。

アイドルなのにバックが生バンド演奏である。そして、じつはいまだに顔と名前すら一致していないNegiccoの3人のメンバーが本当に楽しそうに笑顔で歌い、踊る。曲はモータウン調のとてもポップでキャッチーなものであり、それぞれのソロパートでは声質の個性が堪能でき、コーラス部分ではポップスの快感がはじけとぶような素晴らしさがある。

Negiccoは2003年の結成以来、12年以上も活動を続けているということで、メンバーの変遷がどのようなものだったのか、私はまだ知らないのだが、現メンバーは3人ともミドルトゥエンティーである。にもかかわらず溌剌としたフレッシュさがあり、それでいて大人の色気のようなものも醸し出されている。アイドルグループとしてこのような可能性もあるのかと、目からウロコであった。

10代のアイドルが無理にアダルトな路線を狙うというのはこれまでにも見たことがあったのだが、大人のアイドルがいかにもアイドルらしいパフォーマンスをすることによって、逆に大人の魅力が自然にほとばしってしまうという、これはとても新しいものに見えた。そして、間違いなくものすごく好きである。つまり、これが「大人のアイドルポップス」なのではないか。

ファンのサイリウムというか光る棒がほぼ全員グリーンなのだが、これはNegiccoでネギだからなのだろうか。メンバーの白い衣装のスリットが緑色なのも、そういうことなのだろう。

次に2月21日の福岡イムズホールで撮影されたという「二人の遊戯」という曲の動画を視聴した。これが圧巻であった。

これもまたバックはバンドの生演奏なのだが、シティ・ポップというか和モノライト&メロウというか、じつにファンキーでカッコいい曲である。

Negiccoのメンバーのダンスや表情もこれに合っていて、確かにかわいいのだが、大人の魅力も溢れまくりである。

Negiccoがテレビに出た時の映像もいくつか見た。ローカル局の情報バラエティー番組のようなものが多かったような気がするのだが、「こんばんネギネギ~!」などと挨拶していたり、トークの受け応えなどを見るかぎり、ナチュラルかつコミカルなキャラクターが人気のように思えた。コロコロチキチキペッパーズの「やっべーぞ!」やザ・たっちの「ちょっと!ちょっとちょっと!」といったギャグをノリノリでやっているところにも好感が持てた。「矛盾、はじめました。」のカップリングである「楽園の余韻」のミュージックビデオで猫と遊ぶ姿を見て想像した、ほとんどそのままのキャラクターのようであった。

それだけに、この「二人の遊戯」における大人な感じがすごく素敵である。音質の関係からか、この動画ではボーカルがあまりクリアに聴こえないのが少し残念ではあるのだが、パフォーマンスもバンドの演奏も本当にカッコいい。こういうやり方があったのかと、これにも軽く衝撃を受けた。

「二人の遊戯」は2015年1月20日にリリースされたアルバム「Rice&Snow」に収録されているのだが、これはApple Musicでは配信されていない。iTunesストアでは販売されていたので全曲プレビュー視聴してみたのだが、すべて良い。良い曲しか入っていない。おそらくこの後、アルバムまるごと購入する。



Rice&Snow/Negicco

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