(ブログ記事と画像は一切関係ありません)
今年もe-TAXによる確定申告を無事終えた。
かつては脳ドックに行けるほどの税金還付があったのだが、収入が減ったせいか還付額は年々先細りで今年の還付は1万7000円ほど。
「さあこの浄財をどう使おうか」と思った時に、パッと浮かんだのが男性ホルモン(テストステロン)注射である。
私が男性ホルモンの減少を意識したのはおよそ4年前のこと。雑誌に載っていた自己チェックリストの全てが「該当する」だった。
(「NHK健康チャンネル」より ①または③に該当する、または全体の3つ以上が該当する場合
「男の更年期」の可能性が高いとのこと 私の場合特に顕著なのが⑨)
とりあえずは亜鉛のサプリを飲んだりしてみたが、効いている実感はない。
2022年夏に狭心症の発作を起こしてからこっち、悪玉コレステロール(LDL)を減らす薬を毎日飲んでいるため今では私のLDL値は下限を下回っている。悪玉といえどもコレステロールはホルモンの生成に欠かせない物質だから、おそらくそのせいでなけなしの男性ホルモンがさらに枯渇しているに違いない。
(同上 男性ホルモンは女性ホルモンと違ってドカンと減ることはないのでその影響は見過ごされがち)
ググってみると家の近くに「自由診療更年期ドック」なるものをやっているクリニックが見つかった。
テストステロンの分泌量を検査し、必要であれば男性ホルモン注射を施してくれるという。
お値段は1万5000円。少々高いが確定申告の還付額とほぼ同じなのでさっそくドックを予約した。
血液検査を11時までにやる必要があるのでその時間にお越しください、ということでこの日
クリニックへ。
「すみません、午後用事があるんですが、診察にはどれくらい時間がかかりますか」
「採血だけですから5分ほどですね。すぐお呼びしますからそこでお待ちください」
診察室に入ると男女の看護師さんが迎えてくれた。男性は「よくある質問回答係」風、女性は朗らかでいかにもな感じの看護婦さん。
よくある問答風景:
「採血の結果次第でテストステロン注射を打つかどうか決まるんですか」
「そうです」
「テストステロン注射を打たない場合カネはいくら返ってきますか」
「行ったきりで帰ってきません」
「行ったきりなら幸せになるがいい~。・・・それはおかしいでしょ」
「1万5000円は採血検査の費用なんです」
「ギョギョ。じゃあテストステロン注射を打つとまたカネ取るんですか」
「そうです。検査の結果必要ありということになれば保険診療になりますけど」
「採血検査をせずにテストステロン注射を打てないですか」
「打てません。自由診療の採血検査がおカミから義務付けられています」
そうだったのか。それにしても高い。やっぱ止めちゃおうかな。
「当クリニックは良心的ですよ。4、5万円とるクリニックもありますから」
う~む。
医療財政破綻寸前の今日、「患者を自由診療に誘導して医療費の抑制を図りつつ医者の収入も確保する」という施策は国策に適っている。
そんなわけでおとなしく採血を受けることにした。
採血を終えると「損こいた~」感がヒシヒシと押し寄せて来た。せめて電車賃だけでも浮かそうとキンテツ裏をトボトボと歩いて帰った。
(キンテツ裏はラブホテルやら焼肉屋が多い 男性ホルモンが全身にみなぎっている人たちの世界)
そういえば腹が減った。
ふと見ると和牛専門というレストランのような、バルのような店が。
(和牛専門店「罪深き肉」というのが店名か)
店先のメニューを見るとカレーがあった。これは食わずばなるまい。
(中はこんな感じ)
せっかくの「罪深き肉」だ。
カレー+和牛ステーキトッピングを注文した。しめて1500いくら。
還付金がこれでちょうどなくなる見当だが、電車賃を浮かせつつ和牛のトッピングを頼むあたり、自分でも自分のことがよくわからなくなる瞬間である。
(まずはサラダと筋肉スープが登場)
待つこと30分、和牛ステーキ載せスパイスカレーがやってきた。
旨い。
旨いが、肉がみかけ以上に硬い。
男性ホルモンは枯渇するし、肉は噛めない。
思えば遠くに来たもんだ。
血液検査の結果が出るのは一週間後。
はたして我が体内にテストステロンは残っているのだろうか。
(長嶋一茂氏によるとこんなもん飲んでもテストステロンはおいそれとは増えないらしい)