(武田神社一の鳥居)
この日は孫の初参り。お嫁さんの実家の近くにある武田神社(甲府市)を訪れた。
甲府駅の北側に位置する武田神社の神域はもともと「躑躅が崎館」と呼ばれた武田家居館があった場所である。
躑躅が崎館は1519年に武田信虎(信玄のオヤジ 息子によって駿河国に放逐された)がそれまでの石和温泉から本拠を移し、信玄公一代を経て1582年に後継の勝頼が新府(今は桃が有名)に居を移すまでのおよそ60年間甲斐の国府だった。
躑躅が崎館が築かれてから400年後の1919年、武田神社が彼の地に造営された。ご祭神はいわずもがなの武田信玄公である。
それにしても山梨県民の武田信玄愛はすさまじい。
スポーツといえばヴァンフォーレ甲府だが、チーム名はフランス語のvent(風)とforet(林)から。
お菓子といえば桔梗信玄餅。私が子供の頃には武田牛乳なんてのもあった。
歌といえば「武田節」(三橋美智也1961)。今はカラオケからも消えてしまったが山梨出身の先輩方がよく宴会で唸っていた。たしか、
躑躅が崎の月さやか
宴をつくせ明日よりは
おのおの京を目指しつつ
雲と起これよ武田武士 武田武士~
なんて歌詞だった。
そんなわけで甲斐国一之宮は一宮御坂ICに近い浅間神社だが、初詣だ初参りだの人気は武田神社が断トツらしい。
(若くしておばさんになっちゃったお嫁さんの妹さんも含めて総勢8人)
人気神社とあってテキパキ感がすごい。
まさに「疾き(とき)こと風のごとく」である。
祈祷は全て受付順で10組ほど溜まったところで拝殿に案内される。
「○○の長男○○~」
「○○工業株式会社のいやさかを~」
なんていささか不揃いな感も否めないが、しょせん迷信だから早い方がよい。
ささっとお参りを済ませた後は、市内のうどん割烹へ。
(民家風というか、民家だな、これ)
お嫁さんのお父上と飲むのは結婚式以来。
まあナンですから日本酒にしましょうかということで男3人で酒盛りとなった。
(懐石風のコースでツマミには事欠かない)
お父上はゴルフがとても上手いらしい。
「今年はもうやられましたか」
「はい、3回ほど。実は明日もゴルフです」
「・・・。年間かなりの回数になりそうですね」
「私は数えていませんが、いつも一緒に行くゴルフ友は昨年87ラウンドしたそうです」
う~む。
お父上は歳も私よりだいぶ若いし、頻度からいっても彼我の実力はますます開く一方だろう。私が上達するまでゴルフを再開したことは内緒にするよう長男に釘をささねばなるまい。
それにしても女性4人の赤ちゃんのかわいがりようといったら、孫の将来が心配になるほど。これは男組3人で厳しくしつけをせねば、と改めて誓い合った。
いつの日にか4人でラウンドする日が来るといいのだが。