いまどきの子供は何故こんなにかわいらしいのか | 八ヶ岳ゆるふわ日記

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八ヶ岳南麓大泉と東京を行ったり来たりの毎日。日々のよしなしごとを綴ります。

(囲碁教室で講師の話を聞くよいこたち 皆ほおずりしたくなるほど愛らしい)

 

 この日は久しぶりの小学生囲碁教室のお手伝い。

 授業開始は午後3時。囲碁トモのAさんとまずは腹ごしらえをしてからAさん宅で対局しようということになり、三鷹のパスタ屋「モダンタイムス」へGO。

 

(精をつけなくちゃ、ということでランチビールを楽しむ)

 

 本日の囲碁教室参加者は約20人。

 どちらかというと女の子が多い印象だが、男女問わず皆身なりがキチンとしていて可愛らしいことこの上ない。お顔もカンゲン君のようなハンサム少年や芦田愛菜さんの10年前といった風情の美少女ばかり。

 これは何も都会の子に限った話ではない。ときおり見かける八ヶ岳南麓のよいこたちも皆鼻スジがとおったきれいな顔立ちをしている。

 

 不思議に思うのは、青っぱなを垂らした子供が全く見当たらないことである。

 これはポケットティッシュが普及したことや、社会全体の潔癖性向によるところも大だろうが

それだけではあるまい。

 調べてみると青っぱなの主原因である蓄膿症(慢性副鼻腔炎)の患者数が次第に減ってきているようだ。厚生労働省「患者調査」によると1987年に全国で36万人いた蓄膿症患者(なんらかの治療を受けた数だろうから実際の患者数はその10倍位いても不思議ではない)が2014年には28万人に減少している。

 大胆に推定すれば私が小学1年生だった1964年には小学生の5人に1人、全国で500万人ほどの子供がひねもす青っぱなを垂らしていたのではないだろうか。

 

 何故ここまで蓄膿症患者が減ったのか。

 これはひとえに栄養状態の改善によるものである。

 タンパク質の摂取不足が子供たちの免疫(抗原抗体反応)を阻害し、感染症から始まる鼻炎を慢性化させてしまうのだ。青っぱなの正体は抗原抗体反応に至らない体内の一時反応により生じる膿である。

 

 そういえばあの頃の替え歌で、

 ドレミっちゃん 耳垂れ 目は病ン目

 頭の横ちょにハゲがある

 ハエが止まればちょいと滑る

 なんと便利なハゲ頭

というのがあったが、これらの諸症状はすべて栄養不良のなせる業だったのだろう。

 

 もうひとつの蓄膿症減少要因が栄養状態改善による日本人の体格の変化、特に鼻が高くなったことによる、という説を何かで耳にしたことがある。

 

 

(戦後50年で日本人の身長は10センチ伸びた 厚生労働省「国民健康栄養調査」より

 

 鼻が高くなる(=鼻梁が直線的になる)ことで感染→化膿のリスクが減少した、というのだが、はたして事実なのだろうか。

 

 この点に関して数少ない調査のひとつ(唯一かも)「生体データから見た日本人鼻根部平坦度の世代差」(2005年河内まき子教授、持丸正明教授)によると、1894年と1974年のデスマスク(石膏)数十体を比較した結果、日本人の鼻は80年間で1.5ミリ高くなったことが確認されたという。

 

 子供たちの鼻スジが通っているように見えるのは真実だったのだ。

 

 囲碁教室が終わると一同は近所の飲み屋へ。

 子供相手というのは想像以上にエネルギーを消耗する。

 

「それにしても今の子供は皆かわいいですね。青っぱなたらした子なんていないし」

「そうそう、昔は袖口が銀色の子がたくさんいたよね」

 

 う~む。当時私もその一人だったが、おそらく同世代の皆さんは大なり小なり青っぱなを垂らしていたはず。

 

 囲碁教室の夜は更けてゆき、その分昭和はまた遠いものになっていった。