(クレマティス ピンクのクレマティスは年々白に領地を奪われつつある)
八ヶ岳南麓の我が家の庭は、ハナミズキが散ったこの時期から赤いバラ(ポンポネッラ)が咲くまでの間白い花ばかりの世界になる。
(雑草の中の雑草マーガレット そこいら中で繁茂していてウンザリ)
(コデマリ 4年前に綿半Jマートでミニ苗を買ったのだが樹高1.2mほどに成長した)
(イベリス(左)とその仲間っぽいやつ(名前忘れた)
隙間から出ている葉はカンゾウ 「八ヶ岳自然屋」で出てきて初めて食用になることを知った)
私も好き好んで白い庭にしているわけではない。以前ライラックを植えたが枯れてしまい、一昨年植えた芍薬はまだ成長過程ということもあって結果的に白い世界となっているのである。
調べてみるとSMAPもビックリ、世界には20万種類の花があって、その中では白い花が一番多いそうだ。その次に多いのが黄色で、インド人もビックリ、赤やピンクは自然界では存外少ないらしいから、我が家に白い花が多くなるのも蓋し当然といえよう。
では何故自然界には白い花が多くて赤い花は少ないのか。
そもそも「花」というものは昆虫の目を惹きつけて彼らに花粉を運ばせるためにあるのだが、昆虫の色覚は犬と同じように赤い色が識別しにくいらしい。
そんなわけで長い進化の過程で赤い花をつける植物は淘汰されていったのだろう。我々が現在目にする赤い花はほとんどが人間サマが作り出した園芸種だという。
実は白い花にもフラボノイド系の色素が含まれているそうだが、人間の眼はこの色素を感知することはできないという(だったら「色素」って呼ぶのは変じゃないか?)。
我々の眼に白い花が白く見えているのは波しぶきが白く見えるのと同じで、花びらの中の水泡が透けて見えることによるものだそうだ。
一方昆虫はフラボノイド色素になんらかの色を感じていて、彼らには白には見えていないのだという。
昆虫の眼に映る色がはたしてどんな色なのか知る由もないが、おそらく彼らの食欲をそそるような色合いなのだろう。