「勝負の3週間」下の忘年会を静かに楽しむ | 八ヶ岳ゆるふわ日記

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八ヶ岳南麓大泉と東京を行ったり来たりの毎日。日々のよしなしごとを綴ります。

 

 恒例行事となったブログ友のYさんとの忘年会。

 「勝負の3週間」とはいえそこは酒好きの二人、「密を避けての飲み会ならまあいいでしょう」、ということで選んだ店は神田司町の割烹「あい川」。2年半ほど前に初デートをした思い出の店である。

 ここには密回避にうってつけの三人掛けカウンター席がある。

 

 約束の時間より30分ほど早くJRお茶の水駅に着いた。ここからかつての名店たちの消息を確認しつつ司町へと向かう算段である。

 都内には飲食店がおよそ8万軒あって、「飲み屋」と言われるような店はそのうちの2万軒だという。

どの店も長引くコロナ禍の影響で経営は相当苦しいはずだ。

 老夫婦が細々とやっているような街の食い物屋、飲み屋は一度店を畳んだらそれっきり。後に誕生するのは「泣泣」とか、「居間居間」とか、赤い看板の居酒屋チェーンばかりである。

 

(お茶の水屈指の名店「マルタケ」健在なり~)

 

 「土桜(におう)」、「ロバの耳」、「狩の川」などかつてお世話になった店たちの安否も確認して小川町交差点へ。とんかつの「勝漫」、天ぷら「八ツ手屋」を回って、と思っていたのだが、信じられないことに途中で道に迷ってしまい、ウロウロしているとやおら「みますや」の前に出た。「あい川」はすぐ横だ。

 

(居酒屋本の常連「みますや」 土間があったりして風情は(「風情も」かな)ある)

 

 先に入店していたYさんと挨拶もそこそこにさっそくビールで乾杯した。

 長時間会食はご法度の御政道ゆえ、今宵は焼酎のボトルと日本酒を同時並行して飲むというスクランブル体制で臨むことになった。

 

(お通しはソバの実の煮たやつ)

 

 Yさんは常時テレワーク中で、この近所の会社には時々顔を出す程度だとおっしゃる。私の現役時代にもそんな素晴らしいシステムがあればよかったのに、とうらやましく思ったが、いざやってみるとオンとオフの切り替えが難しく中々大変らしい。

 

(揚げ出し豆腐とカキの天ぷら どちらもハナから二人分に取り分けられて出てきた)

 

 メインの刺身盛り合わせの旨いこと。大将は週に2回自ら豊洲市場まで買い出しに行ってるそうだ。

 「どういうルートで行くんですか(ここから有楽町線に乗りかえるのは楽じゃないよ・・・)」

 「まっすぐ鎌倉橋まで行ってそこから外堀通りに出るんです」

 「・・・・」

 なんと大将はバイクで市場に通っているというのだ。氷詰めのブリなどを買うと荷物の総量が100キロに達することもあるという。私は中国の衝撃映像なんかでよく見る過積載のトラックを思い出して大将の顔をマジマジと見てしまった。

 

(上から時計回りに:ブリ、本マグロ、タコ(北海道産を大将自ら茹でたもの)、ヒラメエンガワ、ヒラメ)

 

 Yさんはブリが大層気にいったようで、塩焼き、照り焼き、しゃぶしゃぶどれかもう一品召し上がりたい様子。すると大将が「これがお勧めですよ」と頭を出してくれた。

 

(こいつが)

 

(こうなった)

 

 すっかり堪能して店を出た。お客さんは帰り際に一組来ただけで、密もクソもあったものではない。

 その後どこかで焼き鳥を食ったのだがどうも記憶が定かでない。何せ普段の倍の速度で焼酎と日本酒を飲んだわけだから思いのほか酔いが回ったようだ。

 それからYさんに連れられてJR神田駅に向かったらしく、次に気がついたのは吉祥寺駅であった。

 

 ことによるとこれが2020年最初で最後の忘年会かもしれない。Yさんありがとうございました。

 来年はよい年になりますように。

 

(思い残すことがないようにと荻窪でラーメンを食った模様)