パノラマ市場特製仕出し弁当を食い損ねる | 八ヶ岳ゆるふわ日記

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八ヶ岳南麓大泉と東京を行ったり来たりの毎日。日々のよしなしごとを綴ります。

(今回のパノラマ市場おばちゃんの会特製仕出し弁当 税込850円)

 

 八ヶ岳南麓日帰り温泉施設「パノラマの湯」の隣にある野菜直売所「パノラマ市場」。

 ここには「おばちゃんの会」という謎の結社があって(名前はベタだけど)、彼女たちが毎日こさえている弁当がすこぶる旨い(火曜のみ休み)。

 

  

(2020年7月の写真 値段は570円)

 

大会3日前

 そんなわけで大会の際には「おばちゃんの会特製仕出し弁当」を食うのが大泉囲碁サークルの恒例となっていて、先日開催された大会でも参加者合計14名分の仕出し弁当を注文した。発注者は参加者最年少の私(63歳)である。

 

 囲碁サークルも着実に高齢化が進んでいる。その「高齢者あるある」がこの後弁当の数を巡って滑った転んだを生じさせることになるとは、この時点では想像すらできなかった。

 

大会前日15:00 高齢者あるある①お母様の突然のご逝去

 大会参加予定のAさんからお母様が突然亡くなったとの訃報があったのは大会前日の午後のこと。Aさんご自身の年齢から想像するとお母様も相当ご高齢でいらしたはずだ。

 お悔みを申し上げた私はただちに「おばちゃんの会」に隠然たる勢力を持っていると噂の大会参加者Bさんに弁当の数をなんとか減らしてもらうよう裏工作を依頼したが、時すでに遅し。

 この時点で私は弁当を2個食う覚悟を決めたのである(まあそれほどの難行ではない)。

 

大会当日09:00 高齢者あるある②クルマのキーがない! 

 大会当日Bさんから「なんとか調整がついて弁当は13個に出来たってさ」と告げられた。前日から弁当を2個食うイメージトレーニングに励んでいた私は拍子抜け。

 そうこうするうちにCさんから電話がかかってきた。いざ出かけようと思ったらクルマのキー(キーレススイッチ)がどこにもないというのだ。スペアキーはあるのだが使い方が分からないという。

「取扱説明書に書いてあるでしょ」

「見たけど字が小さいし、よく分からないよ(半泣き)」

 

 う~む。秘境と言われるCさんの家を知っているのは今日のメンバーでは私とBさんだけ。会場設営に追われている私は無理なのでBさんにCさん救出をお願いしたところ快諾していただいた。その時Cさんの脳裏には懐かしい「鞍馬天狗」の勇姿が浮かんだという。

 とはいえBさんもご高齢のうえに道順もうろ覚えだから遭難、事故のリスクは高い。

 私はこの時点で弁当3個食うこともあるかも、と悲壮な決意を固めたのであった。

 

大会当日09:50 高齢者あるある③え、今日だったの

 天狗のおじちゃん達は幸い遭難することもなくなんとか対局開始10分前に会場に現れた。ところが参加しますと返事をいただいていたDさんが一向に現れない。ひょっとするとこれは急病かもしれない。

 弁当はやはり2個食うことになるかもとイメトレを再開してDさん宅に電話を入れたところ、電話口に出たDさん曰く、

「あ、今日だっけ。じゃ今から急いで行くわ」

 やれやれ。

 

大会当日10:00 高齢者あるある④ 電話には出ないよ詐欺がこわいからね

 いよいよ対局開始、という間際にEさん登場。事前に何度か電話しても応答がなかったので欠席扱いにしていたのが突如会場に現れたのである。

 この瞬間、弁当が1個足りないという予期せぬ事態が確定したのであった。

 

(対局中もマスク着用で熱戦が続く)

 

 昼食休憩になって皆さんに声をかけた。

「え~、弁当が足りません」

「(ざわざわ)」

「今からひまわり市場にひとっ走り行って弁当を買ってきます。パノラマの仕出し弁当より召し上がりたい

 ものがある方はどうぞご遠慮なくおっしゃってください」

 しわぶきの音すらしない静寂が会場を支配する。皆さん仕出し弁当を楽しみにしているのだ。

 

 結局私がひまわりの弁当を食うことになった。

 滅多に見かけない「ジャンボ海老天重」というのと「鶏五目おこわ」計1000いくらを食ってなんとか留飲を下げたのだが、今回の仕出し弁当は今まで以上に旨かったそうだ。残念。