定年に向けた生活のダウンサイジング=断捨離である。
私は3年前八ヶ岳に暮らすことを決意したが、そのときから徐々に実践してきた(前回記事 → ここ 初回記事 → こっちです、こっち)。
(梵天丸もかくありたい 海原を進むコンチキ号)
この3年間の断捨離を紹介すると:
① 最初は年賀状である。
200枚程度の年賀状なので手間もコストも知れているが、人間関係の断捨離の第一歩として象徴的
なものだ。
止める理由に苦慮した私は、「私こと再来年で60歳(数え)となることを機に」と、どこが「機」なのか理
解に苦しむ理由で無理やり止めてしまった。
すると、しばらくしてからお二人から連絡があった。
ひとりは「他の人はいいが、お世話になった私には引き続き挨拶しなさい」というカラミ酒スタイル。
もうひとりはわざわざ封書で「今年で最後にしようと思いつつも俗世のしがらみを断ち切れず、生き恥
をさらして・・・・、ここに至って先を越され、赤面の至り・・・」といったぼやき酒。
どちらもちょっとカマった方がいいかもな~、と思ったが面倒なのでほっておいた。それこそが人間関
係の断捨離なのである。
② 次が暖房である。これは節約というより八ヶ岳の冬に耐えられる体慣らしとして始めた。東京の家は
ボロいので暖房なしだと真冬は室内で息が白くなる。一方八ヶ岳の家は断熱の進化のおかげだろう、
暖房がなくてもどんなに寒いときでも室内で息が白くなるようなことはない。
そういう意味ではちょっとやり過ぎなのだが、せっかくなので今後も暖房なしで過ごすつもりである。
③ 人間関係とならんで、カネがかかるのが趣味と嗜好品だ。
私はヘビースモーカーで、過去何度も禁煙を決意したが24時間も持てば上出来、まあ毛沢東も80
歳過ぎても一日100本以上吸ってたからね、あの中国タバコをさ、などとうそぶいていたのだが、昨年
業病を患ったのを機にスパッと禁煙できてしまった(業病記事は→ ここですが見なくてもいいです)。
タバコ代は月に1万円ちょっと、ダウンサイジングにも健康増進にも大いに効果がある。
④ ゴルフも止めた。月に1回行くとプレー代、移動費用、夜の飲みも入れるとすぐ2、3万円かかる。
しかも始末が悪いことに、4人のメンバーに組み入れられるとシガラミが生じて、断りにくくなる。半年
か1年に1回位、というのは中々難しいので、この際足を洗うことにしたのである。
⑤ そして酒である。私は過去25年「いつでも、どこでも、だれとでも」を処世訓として(処世訓ではない
な、これ)毎日酒を飲んだ。さっき試算すると、その総額は2千万円にも達していた(泣)。
この悪弊を改め、「非酒三原則」、すなわち「誘わない、ハシゴしない、連チャンしない」を新たな行
動原理として採用、ついに酒代の大幅圧縮を達成したのである。
⑥ 保険の類もほぼ整理した。唯一がん保険を残したが、これは解約した途端にガンが発覚なんていう
ゲンの悪いことになってもいかん、というだけのことなので、定年退職をシオに解約する。ガンになった
らなったで、健康保険の範囲で治療を受ければよいのだ(苦痛緩和治療だけで十分)。
この半年でやめること、よく考えるとあまり思いつかない。
理髪もやめようと思ったのだが、3,000円でカットだけやってもらっている近所の床屋のマスターが、
「ゆるふわさん床屋は最後の最後にしなよ。年寄りが散髪やめると居汚なくなっちゃうから」と言う。確かに一理も二理もあるので、これはとりあえず残すことにした。
今のうちに体の悪いとこを治療、とも思ったが、これといってあわてるものもないし、健康保険も任意継続でとりあえず2年間は同条件である。
あとは晩酌をやめる位なのだが、これもやりくりの中でボチボチ考えればいいだろう。
さて4月以降の収支がどうなるのか、後日報告します。