今回はこれまでにも何度か動画紹介した「MEDUCATE」の”ドラゴン細井”こと細井龍先生の勉強法についてです。
渋谷幕張中高から1浪で千葉大医学部に進み、いまはアマゾラクリニックという美容外科を経営しています。 それ以外にも医学部専門塾である「MEDUCATE」の運営やYouTuberとしても活躍しています。
そんな細井先生の勉強法については「高校中退 ⇒ 肉体労働 ⇒ 高卒認定 ⇒ 国立大医学部」の中で少し述べられています。 そのより詳細版が今回の2つの動画です。
前回のブログ「自称進学校からの大学受験」は筑駒、灘、開成、桜蔭などの超進学校以外では全ての学校・生徒に当てはまるのではないかと思っています。
今回の細井先生の勉強法に関する話の大前提は中学受験で難関中学に合格しているという点です。
ここでも渋幕という環境がプラスに働いたエピソードですが、渋幕では高2になると受験モードに突入していることが肌で感じられるようになります。 これは「CASTDICE」のコバショーさんがいつも言っていることです。 しかし、ぼくは高校生のころ最後までそれを感じることはありませんでした(ぼくが鈍かっただけかもしれません)。
細井先生は、学校も塾のカリキュラムも否定してます。 それは中学から高1までの間は勉強をやっていなかったために「後追い」戦略にならざるを得なかったからです。
そして受験勉強を始める際に、いきなり勉強を始めたのではなく、何をどのように勉強するのかの「勉強法」を研究しました。 単なる一般論ではなく志望する東大・理Ⅲ合格者の体験記を集めた『東大理Ⅲ』を5年分くらいを研究します。 その中から合格者の共通点を探し出し真似します。
「TTP」戦略です。 ビジネス戦略の一つでもある「徹底的にパクる」です。 後追い戦略です。
具体的な勉強法については話していませんが、何をどのように勉強するかが決まるとそこに大量の時間を投入します。 トイレ、お風呂、移動時間なども勉強時間に変換していきます。
家の自室も勉強仕様に模様替えです。 勉強は一人でするものです。 塾への移動時間や講義を受ける時間も無駄な時間になることもあります。
中学受験の経験と合格という実績があればこその大学受験勉強です。
そして2つ目のもりてつ先生との対談動画では、自分の意思で「ena」という塾に入塾した話があります。 『東大理Ⅲ』という本に「鉄緑会」と「ena」に通っている人が多かったからです。 途中入塾が可能な「ena」に通います。 「ena」に通う理由がまた面白いです。
「ena」からは東大理Ⅲに20人ほど合格します。 「ena」の一番下のクラスであったにもかかわらず、一番上のクラスの生徒から色々と教わったり、チューターから教わったりで塾で東大理Ⅲに合格するための情報収集を行います。
これまでに紹介した中高一貫校から超難関大に進学した生徒も塾・予備校では講義を買うというより自習室の利用権を買っているような感じです。 自力で参考書学習ができるのならそれが一番効率的です。
覚えたり演習するのは自分ひとりでやらなければなりません。
開成から一浪で東大理Ⅲに進学したシーナさんも良い友達(他校)と巡り合い一緒に過去問を解いていたことが効果的だったと話していました。
先生に言われたことを言われたままにやるのは中学受験や高校受験までです。 あかもん澤井さんも中学受験は先生に言われたことに従って(信じて)ついていけばいいと言っています。 コバショーさんも塾の言われた通りにやったので開成高校に合格できたと言っています。
しかし、大学受験になれば自分で考える力が必要になってきます。
今回の動画でも出て来る渋幕の「自調自考」です。 自分で調べて・自分で考えるです。
前回のブログ「自称進学校からの大学受験」で5つ挙げられていた注意点・反省点について、
・ 授業の進度は無視しよう
・ 勉強計画の情報収集
・ 周囲に惑わされない
・ 進学校生徒のコンテンツを活用
・ よく考えて塾を選ぼう
の5つ全てに当てはまっているのが細井先生の勉強法だと思います。 これを「自調自考」で成し遂げています。
地方在住であれば、中々「ena」のような塾はありませんが、近隣の地方旧帝大であったり、地元の国公立大であればより生情報を入手できる手段があるはずです。
地頭の良さはあるのでしょうが、1年半~2年で東大理Ⅰ・理Ⅱに合格するレベルまで達しています。
今回の話からすると1年半~2年で千葉大医学部合格レベルに達したことになります。
最初に大前提と言ったように、本気の中学受験を経験していたからこそ大学受験もイメージできたのだと思われます。
細井先生の話からも本当に成績が大きく伸びたのは高3の時です。 浪人時代はその貯金で千葉大医学部に合格しています。
コバショーさんの考えは「先取り学習」で高2の間に一般的な学習を高いレベルで終わらせます。高3は一般的な浪人生のイメージで問題演習(過去問)や苦手科目の強化を行います。
次に何の参考書をやれば良いのかなんて迷いません。 成功者のやり方を「TTP(徹底的にパクる)」です。
人生において公立高校受験の1回しか経験していない人にとって大学受験は異質な勉強となります。
旧帝大はその地方を中心に広範囲な地域から受験生が集まります。
県内の国立大学も学部単位では数十人とか百数十人の合格者しかいない狭き門です。 県内の高校(公立・私立)や県外の高校からも受験生が集います。 非常に狭き門となります。 基本的には前期の1校しか受験できません。
高2生であっても高1生であってもこの夏休みは非常に重要です。
渋幕や開成、灘などの超進学校は学校全体で受験モードに突入します。
- 竹之内社長の非常識な成功法則 -
03:23 ~ 令和の虎出演者 ポーカー賭博事件をどう思うか?
05:30 ~ Topic.1 ドラゴン細井のヤンチャな過去
07:08 ~ Topic.2 短期間で偏差値70まで上げた方法
竹之内 : 中学・高校は結構いい所に行かれていましたよね?
細井 : 「渋谷幕張高校」という千葉じゃダントツ1番、東大ランキングでも6~7位。
竹之内 : 成績はどうでした?
細井 : ビリッケツ中のビリッケツ。 「勉強したら負け」だと思っていました。
竹之内 : 千葉大学ですよね?
細井 : 千葉大医学部です。
竹之内 : 偏差値はどれくらいですか?
細井 : 偏差値は70くらいです。
竹之内 : ビリだったときの偏差値はどのくらいですか?
細井 : 計測不可能。 真面目に模試を席に座って受けることができなかった。
竹之内 : 超クズじゃないですか?
細井 : マジ、クズですよ。 人に何かを言える立場じゃない。
竹之内 : 本気で勉強を始めた時期はいつ頃ですか?
細井 : 高2の夏くらいですかね。
竹之内 : 高2の夏ってだいぶ遅いですよね。 1年半くらいですか?
細井 : 遅い方だと思います。 正味1年半です。
竹之内 : 2年半で成績を爆上げしたってことですよね?
細井 : 東大は理Ⅰ、理Ⅱ、理Ⅲとありますが、理Ⅲには届かなかったですが、東大には届く点数でした。 1年半で東大には受かる成績だった。(現役時は東大理Ⅲ、1浪時は千葉医(前期)を受験)
竹之内 : 凄すぎません?
細井 : 東大と言われれば凄いかもしれませんが、考えればできること。 ビジネスを大きくすることと同じこと。
竹之内 : 高2の夏までに勉強は本当にしていないのですか?
細井 : 勉強することがカッコ悪いという感覚なので、「勉強したら負け」みたいな。
竹之内 : どういう勉強をしたのですか?
細井 : 効率化しなければならない。 学校や塾のルートに従うだけでは絶対に遅れるだけなので独自ルートを開拓しました。
「最短ルートは何かな?」って考えた時に、合格した人がデータを持っているはずなので、そういうデータを洗い出すところから始めました。
竹之内 : リサーチから?
細井 : よく言っている「TTP(徹底的にパクる)」っていうやつですよ。
竹之内 : そうかなって今思いました。
細井 : ”リサーチ”をして、そこを「TTP」して、圧倒的な物量を稼ぐ。
例えば、トイレとかお風呂とか移動時間を自分なりに工夫を凝らして、なんとかインプットする時間や勉強する時間に置き換える。
竹之内 : 中・高とケンカしていた人がそんな「効率化を計る」とか頭があるのですね?
細井 : 格闘技では体力が切れたほうが負け。 どんなにテクニックが上手かったって前半ずっとガードしていればダメージをもらわない。 後半相手が疲れた時にボコボコにすればいいっていう話なので。 ”体力”が元々あるんですよね。 勉強する”体力”とか何かをする”体力”。 そこの利点を活かそうと思って。 物量は稼げる、後は各時間を1.5倍の能率にすれば2~3年かかるものを1年半に捲れるんじゃないかと思って。
竹之内 : 中学校の頃のことを全く考えなかったのですか?
細井 : 全く考えませんでした。 考えても始まらないし・・・。 勉強は指数関数的に伸びるので複利が利く。
竹之内 : 「TTP」の概念は凄い
細井 : 自分で模索しちゃう人がいると思うんですけど模索する時間がもったいない。
竹之内 : 具体的に合格者に聞きに行ったのですか?
細井 : 「東大理Ⅲ」という本があるのですが、毎年出版されている合格者の体験記が載っている、その本は5~6年分読みました。 120人分くらい東大理Ⅲに受かった人がやった事を全部ピックアップして、そこを逆算していく。
竹之内 : その本に合格者がやったことが書かれているんですか?
細井 : 日本一難しい学部に受かった人たちの体験記
・ 中学・高校でやってた事
・ どこの塾に通っていたか?
・ オススメの参考書は?
自分でクリエイティビティ(創造力・独創力)を発揮したのは可処分な時間を増やすこと。
例えば、みんなが自習室や塾に通っている時間に自分の部屋を””自習室仕様”に改造した。 気が散る物は全て排除。 布団のリビングに移動。 ベルトで体を椅子に縛り付けたり・・・。
そこまで極端にやると指数関数的に伸びが早くなる。
竹之内 : 頭の善し悪しよりも勉強の仕方に問題があると?
細井 : もちろんです。 頭が悪い時点でそれは結構厳しい。 それは運動神経が無いに近い。 何をやっても厳しい。 (細井先生は)中学受験までは親ガチャでいうと当たりの家に生まれているので、そこそこ仕込まれている。 その後サボっていて、運動神経があるけど運動していない人みたいな・・・。 そこから運動を始めれば普通の人より早く伸びる。
竹之内 : 逆に今 細井先生の塾に来られる生徒を見て、伸びしろの有無の判断はどこで分かりますか?
細井 : 会って2分くらいで分かる。 リアクション、レスポンスのスピード。 CPUと一緒でフリーズするやつはダメ。
竹之内 : なるほど?
細井 : 「Windows95かな?」みたいな・・・。
母親に「OSの塗り替えが必要なので・・・アップデートしてください・・・」。
”Enter”を押した時に歯車が回っているようでは話にならない。
竹之内 : 例えば質問したことに対して、即答できずに「あ・・・え・・・」ってなったらもうダメ?
細井 : ダメです。
竹之内 : 参考になりますね。
細井 : 即断即答でいいんです。 別に間違っていてもいいんで。
東大生であったり偏差値が70レベルになると本当に話が早い。
(将棋の)桂馬みたいな話し方をするんですよ。 話が飛ぶような。 王手までが早い。
竹之内 : 凄い新し考え方
13:14 ~ Topic.3 「人」との付き合い方
- 細井先生の受験期を深堀 -
森田 : 細井先生の受験生時代はどうだったのか?
細井 : やんちゃでしたがガチのヤンキーに比べるとかわいいもの・・・。 極真空手の返事は「はい」と「押忍」しかない。
森田 : そこから勉強はどう本腰を入れた?
細井 : 渋幕は進学校なので高2の途中から周囲の目の色が変わって来る。 それまではオチャラケている奴らも高2で文理に分かれた頃から受験生になってくる。 共学なので男子は女子にモテたい。 低学年の間はスポーツができるとか面白いとか目立っているなどが当時の中二病の心を満たすアイデンティティー。 高2くらいから勉強ができるというアイデンティティーが強くなる。 目立ちたがり屋の僕ですから「トレンド取りに行かなきゃ」と思って受験勉強を始めた。
細井 : 高2から勉強を始めるのですが、それまで全く勉強していなかったので「数学」の”解の公式”すら怪しい。(”和積・積和”は「受験版 令和の虎」エピソードです)
細井 : 人に自慢できる高校生活を送ったわけではない。
「後追い」になるので「後追い」の戦略で行かなければならない。
最短・最速・最効率。 楽して成績を伸ばせる戦略を考える。
最初にやることは「勉強ではない」と思った。
何をやったかと言うと「勉強法」の本を読んだ。
最初は何もわからず「ヤバイ」と思った。 科目も多過ぎるし、勉強内容もよくわからない。
まず、概要を掴もうと思って『東大理Ⅲ』という本を読んだ。 それを書店で5年分くらいく購入し読み漁った。
渋幕だから志望は東大か医学部かになるので、目指すなら足して東大医学部にした。 足して2で割れなかった。 合格者がやったことを調べていくとみんな共通している。 その中で「鉄緑会」と「ena」に行っている人が多かった。 「鉄緑会」は後から入れないが、「ena」の数学の神様と言われている奥田先生に教わっている人が多かった。
それで「ena」に行こうと思い入塾。 一番下のクラスに入る。 一番上のクラスは40人くらいのうち20人くらい東大理Ⅲに合格する。
自習室に行けば、開成、麻布、筑駒、灘などの生徒が含まれている模試のランキングが貼ってある。 そこで理Ⅲのチューターや理Ⅲ志望者(浪人生)との人間関係を築く。 理Ⅲに合格するためにはどうすればいいかの情報を仕入れる。 みんな優しいので色々と教えてくれた。 勉強も教えてくれた。 そういった環境を自ら取りに行った。 渋幕にいても厳しい。
高2の初めくらいから勉強を始めて、高3の5月くらいの模試で全国50位代になった。 理Ⅲが”C判定”くらい。
何をやるのかを調べて、(合格者の)多くの人が行っている塾に乗り込んで一番下のクラスなのに一番上のクラスの人に話しかけて情報を仕入れた。 社会人のような人脈作り。
森田 : 高校生の時から”行動力おばけ”ですね。
細井 : それしか道がなかった。
筑駒や開成なら東大理Ⅲに合格する人もワサワサいるが、渋幕では厳しい。 理Ⅰ・理Ⅱならいるが理Ⅲは別格だと思い塾に行った。
森田 : 受験はどうなりました?
細井 : 現役の時は理Ⅲは全然届かず。 私立はいくつか受けたが理Ⅲ以外は興味がなかった。
理Ⅲ落ちで陽気に浪人生活を送る。
「駿台市ケ谷校」と「ena」に通う。
駿台の最初の授業で隣に座った桜蔭の女の子が可愛くて、そこで僕の受験生活は終わりました。 その子は東京医科歯科大学に進学しました。
19歳を満喫しているうちに理Ⅲは無理だと思い千葉大医学部に志望変更する。
「駿台市ヶ谷校」のSAクラスは理Ⅲ・医科歯科・千葉。 120人くらいのクラスで上位20人くらいが理Ⅲ。 そこから医科歯科・千葉・横市と連なる。 横市・筑波ならSBクラスからも受かるかな?
千葉は余裕でした。 高3の時に成績が上がっているので・・・。 開示で理Ⅲに24点足りなかった。 理Ⅰ・理Ⅱなら合格点を超えている。 現役の時も千葉のラインは超えている。 学力の貯金を使う。
森田 : 千葉大後期とずっと言われているが?
細井 : 前期です。
森田 : 間違った情報が広がっている。
細井 : 1浪の時は理Ⅲは受けていない。
細井 : 現役の時に貯金が作れたのが大きかった。
渋幕もいいんですが、より良い環境を探しに行ったことが良かった。
細井 : 手を動かす前に調べる。 渋幕の「自調自考」。
”調べる”フェーズをすっ飛ばすと非常に効率が悪くなる。 調べないで動いてしまうのは良くない。 調べていること自体にエビデンスやオーソリティがあるのか?
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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