このブログでは、漫画「薬屋のひとりごと」6巻に対する感想を書いています。
こちらは後編その2になります。
前回のブログを未読の方は、「薬屋のひとりごと 6巻 後編その1」をお読みください。
ネタバレ注意です。
とある日のこと。
マオマオが外の掃除をしていると、
「おーい嬢ちゃん!」
と呼ぶ人がいました。
武官の李白(リハク)です。
どうしたのかマオマオが尋ねると、なにやら困ったことが起きたようで…。
人目につかない場所で詳しく話を聞いてみると、以前に小火(ボヤ)騒ぎがあった倉庫で、盗みがあったとのこと。(「薬屋のひとりごと 5巻 中編」参照)
なくなったのは祭具で、しかもひとつではなかったそう。
そんなにずさんな管理だったのか?と指摘するマオマオに、「いや、そうでもない。」と答える李白。
ただ、今ちょうどそこの責任者がいなかったそうです。
その管理者と言うのが、好物の海藻にあたって意識が戻らなくなてしまい、仕事に復帰できない状態だといいます。
なんだか聞いたことのある話。
マオマオが少し前に推理した、珍味好きの管吏の話と繋がります。
小火と同時に起きた窃盗
倉庫の管理者は同時期に食中毒で不在
(偶然にしては不可解だ)
前任の管理者に聞けばいいのでは?とのマオマオの問いかけに、
「それが長年携わっていた高官も昨年死んじまって詳しいことがわからんらしい」
と答える李白。昨年死んだ高官…なんだかまた繋がりそうな予感…
「その高官とはどのような方でしたか?」
「堅物で有名なおっさんだったんだけどな なんて名前だったか とにかく甘いものが好きで…」
ぴーん!やっぱり繋がりました。
その高官も、マオマオが以前推理して、死因を特定した武人でした。(「薬屋のひとりごと 3巻 後編その2」参照。)
高官の死、管吏の食中毒、倉庫の小火、祭具の窃盗…
(これが全て偶然の重なり?)
(いや 一つ一つの事故がもし 故意に引き起こされたものだとしたら)
考えるマオマオに、さらに李白は、煙管(キセル)を取り出します。
小火騒ぎの倉庫の中で見つかった、上等な煙管です。
綺麗に磨いたのち、持ち主に返してほしいと李白に預けていたものですが、その持ち主に突き返されてしまったそうです。
持ち主である倉庫番曰く、暗い中一人で歩いていた官女を城外まで送ったお礼に、その官女からもらった物だったそう。
「ただの倉庫番がこんな立派なものを貰ったら すぐに使いたくなるかもしれませんね」
マオマオは言います。
さらに、その官女の特徴を聞くと、暗くて顔は分からなかったけれど、背が高く、
「なんか薬のにおいがしたそうだ」
という…。
薬のにおいのする背の高い官女。マオマオに思い当たるのは、薬草畑を管理していたあの官女。
しかし、確証はない。
「憶測で ものを言っちゃ いけないよ」
おやじどのの教えが頭に響きます。
と、そこへ「楽しそうだな」と言いながらどす黒いオーラを放つ人物がやってきました。
壬氏です。
人目につかない場所でマオマオと李白が親密そうに話していたのですから、そりゃあどす黒いオーラも出ますよね。わかるわかる。
そのどす黒いオーラを感じ取った李白は、逃げるようにその場を去っていきました。
前の倉庫番の管理者で、昨年亡くなった武人は、壬氏の世話になった人物でもあるがゆえ、壬氏も無関係とは言い切れません。
そう考えたマオマオは、壬氏にも事の次第を伝えることにしました。
「何があると思う」
「ほかにも仕掛けている可能性があると?」
そう問いかける壬氏に、
「現時点では何をしたいのかわかりません」
「断言はできませんが」
と、歯切れの悪い答えを返すマオマオ。
仕事でもないのに厄介ごとに首を突っ込みたくないもんね。
そんなマオマオに、最近、交易商人から面白いものが回ってきたと話す壬氏。
その面白いものとは…
「牛黄」
牛黄(ごおう)。
それは、薬の最高級品で、貴重な素材で、そうそうお目にかかれない垂涎の代物。
「…いるか?」
「いります!!!!!!」
壬氏の問いに食い気味に答えるマオマオ。
興奮しすぎて壬氏の執務机の上に乗ってしまっています。(笑)
ご褒美の牛黄を約束され、やる気に満ち溢れたマオマオは、目を輝かせながら調査を始めることにしました。
…緑青館から身請けされるときも、虫から生えた奇妙な草を貰ってたよね?
マオマオの喜ぶプレゼントが独特すぎて笑う。
そしてその独特すぎる趣味に刺さるプレゼントを準備できる壬氏もすごすぎて笑う。
そんな独特なプレゼントでマオマオがやる気に満ちたところで、今回はここまで。
次回は「薬屋のひとりごと 後編その3」へ!