6年振りの日本帰省 49 我が母と姉一家の話 ⑫ 姉夫婦と爆裂『孫パワー』 ㊥‐2 | コノ国の体裁(カタチ) ~幻像『大英帝国』の住人達~

コノ国の体裁(カタチ) ~幻像『大英帝国』の住人達~

 閃いて、まさに!という想いでつけたのですが……司馬遼太郎さま、ごめんなさい……!
 

 

 

 

  もう御存知のように「モト」は『日常』……いわゆる

 

 

  「食料品の買い出し」

 

 

  …というものに「付き合う」ことを極端に嫌っていた。

 

  「食べ物」なんて下種なモノは、知らないウチに「誰か」が用意しているもの……それも「自分の好きなモノ」だけ。

 

  (そしてつくづく彼の凄いところは、自分一人になって「不便」になったところで

 

   その「誰か」に感謝するという感情は一切湧かず、

 

  「こんな『下らないこと』をやらねばならない、可哀想なボクちゃん!」

  

  …と自己憐憫したダケで終わる、というところだろう…!)

 

 

 

 

  それでも宅配も共同購入もないコノ国に来てからしぶしぶ週一回の「買い出し」に付き合うようになってくれたが、その「パターン」は……

 

 

 ① 朝10時過ぎ、「モト」が一人で出掛ける

  

    =一人で自分の為の買い物(CD屋など)を堪能する為

 

 

 ② お昼近くになると短い電話が掛かって来る

 

   (注;当時はもちろん「携帯」も「スマホ」もありません!)

 

 

 ③ 私が「マオ」と「タオ」を連れて「モト」が待つ

 

   『いつもの本屋』に出向く

 

 

  =「タオ」が中々スムーズに歩かないので、大人なら30分弱の道が一時間以上掛かったりして、着いた途端に

 

  「ナニやってたんだっ!」

 

  …と怒られることもしばしばだった。

 

 

  ④ 「モトが好きな」カフェで昼食。

 

 

   注文するのは常に……「マオ」曰く

 

  「ダディと同じか、ダディより安いモノ」

 

  プラス「モト」は本屋で買った新聞を読むので

 

  「家族の会話」というものはゼロ。

 

 

  ⑤ その後「モト」好みの基本食材が売っている

 

   格安スーパーで買い物。

 

   ……だが、自分はレジの外に座って新聞を読みながら待つ。

 

   (「自分が使う範囲」に「自分好みの食べ物」さえ揃っていれば後は興味ナシ!)

 

 

  ⑥ 私がレジを通り、エコバックに詰め終わると

 

   「帰るぞ!」

 

 

  …これがコノ国での『我が家の土曜日』の基本だった。

 

  (因みに日曜日は「ボクの貴重な休み!」ということで「家事をする」なんてもっての外、でした……ま、平日でもやらんかったけどね。だって、一回だけ……本当に最初で最後として形ダケしてくれた「風呂掃除」で完璧なカメラ目線でポーズ取った写真撮らせて「ママ」に送ったくらいの人ですから~🤣)

 

 

 

 

  もとい。

 

  内容はどうであれ、姉と義兄が二人並んでアレコレ話しながら買い物している姿は、以前も見た記憶があったと思う。

 

 

  しかし、今回はその姿が妙に新鮮に感じた。

 

 

  と言うかその姿を見て、ああやっぱり「ハチ」は普通に……幸せに育ったんだろうな……と思った私。

 

 

 

  それは孫を溺愛する義祖父母が居る「それなりに幸せ」な家庭に育ち、色々問題はあったが根が「子煩悩」と言えた義兄のお陰かもしれない。

  (最大の欠点と言えた「煙草」と「パチンコ」もこの6年間にどちらも辞めていたし!)

 

 

 

  加えてアノ家の中でもそれなりに「甘やかされて」育ったと言える、そう

 

  「ヒトがやってくれるのがアタリマエ」

 

  …且つ根がブリッ子で「上手く甘える」のも得意だった姉だったから、ということもあるかもしれない。

 (彼女の「苦労」が始まったのは私が離日してから!🤣)

 

 

 

  そんなことを考えていたら、丁度レジに並んでいる時になって「ハチ」から彼らに連絡が入った。

 

 

 

  「……家に着いたけど、

 

   鍵、持ってないから

 

   入れない、って~!」