とうとう! ビザ電子化が具体化するんだって~! ㊥‐3 ヤッパリ、有能過ぎ?た『市民相談所』 | コノ国の体裁(カタチ) ~幻像『大英帝国』の住人達~

コノ国の体裁(カタチ) ~幻像『大英帝国』の住人達~

 閃いて、まさに!という想いでつけたのですが……司馬遼太郎さま、ごめんなさい……!
 

  

 

 

   私はうつむき加減だった顔を上げた瞬間、

 

 

  「うわっ!

 

 『ハズレ』だっ!」

 

   …と思ってしまった、悪いけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

   だって、そこに居たのは

 

 

 

  どう見ても70歳以上

 

   …どころか、向こうから

 

 

  「86歳です」

 

  …と言われても

 

 

  「ああそうですか、お元気ですね~」

 

  …と、自然に言えるくらい深い皴が刻まれた、背中の丸い小柄な白人の『オバアちゃん』だったのだから……!

 

 

 

 

 

  まあ百万歩譲って「家庭内問題」のようなものだったら彼女のような人の方が……と考えることも出来ただろうが、私の問題に関して言えば正直

 

 

  「ダメだ、こりゃ!」

 

  …という気持ちしか浮かばなかった……のは差別だろうか?

 

 

 

 

  それこそ今なら「ポリコレ」に引っ掛かるのかも知れないが、私の経験上「ビザ問題」に関しては……もっと若くて、でも若過ぎない相手……中年前後の男性を相手にするのが例え内容的には「それなり」ではあっても

 

 

 「打てば響く」

 

  …という感じ?

 

 

 

 

  「こんな」……と言っては本当に失礼だが、コノ国に生まれてコノ国に育って、「ビザ」どころか「人種差別」も受けては来なかっただろう女性……多分年代的にも雰囲気的にもそうバリバリ働いて来た、という感じも全くない……

 

 

  『気の良い隣のバアちゃん』

 

  …が出て来られても、ね~?

 

 

 

 

  いや、まあでも「全く判らない」からこそ、

 

  「じゃあ、私では判らないから~」

 

 

 

  …となって『次』=直接面接を組んでくれる!……ということもあるか?……と考え直し、そっちに持って行こう!と考えた私。

 

 

 

  「で~、どんな御用件かしら~?」

 

 

  「え~とですね、

 

   ビザに関して

 

   政府からこういうことが発表されたのですが……

 

 

   ……これに対して

 

   私が個人的に用意しなければならない

 

   資料等を詳しく知りたいんですけどね…」

 

 

 

  …と、持参した資料を指差しながら説明し出した途端、「バアちゃん」が笑顔で口を挟んだ。

 

 

  「あ~、あのねえ~、

 

  アタシねぇ~、耳が遠いんでねぇ~、

 

  アナタの口元を見ながらじゃないと

 

  ナニ言っているか良く判らないからぁ~、

 

  顔を向けて喋ってくれる~?」

 

 

 

……Σ(・ω・ノ)ノ……!!

 

 

 

  いや、

 

 

 

   ……( ̄_ ̄|||)……!

 

  ……だったかもしれない。

 

 

 

 

  見た瞬間から「期待」は出来ない相手ではあったけれども、その瞬間私の気持ちが一気に「絶望」、いわゆる

 

 

  「奈落の底」

 

  …まで落ちたことを、皆さん理解して頂けるだろうか……??