私自身は『まだ』信じてはいない こちらの方は「一応」変わったとは思う ④ | コノ国の体裁(カタチ) ~幻像『大英帝国』の住人達~

コノ国の体裁(カタチ) ~幻像『大英帝国』の住人達~

 閃いて、まさに!という想いでつけたのですが……司馬遼太郎さま、ごめんなさい……!
 

 

 

 

  年明け早々、『カミ』にはちょっとした緊張感が続いていた。

 

 

 

  それは、今の場所で開店した時以来の(食品衛生審査の)「監査」が入る、という事が判ったからだった。

 

 

 

 

 『カミ』の名誉の為に先に言っておくと、『カミ』は(在庫や備品は結構ゴチャゴチャしていたものの)「衛生面」では十二分に綺麗な職場だと思う。

 

 

 

  何と言ってもオーナーである「ジョー」や「サラ」が『率先して』積極的に丁寧に掃除をしているのが偉い。

 

 

  「口ばっかり」で自分はロクに動かず、自分がやりたくないことは全部「下」に丸投げしてはその不備を「指差し」して怒るのがアタリマエ!……という「上」は万国共通幾らでも居るし、そういう店は「一見」が良かろうと……であるのも万国共通。

 

 

 

 

  さて。

 

 

  「監査」が来週入る、という事だけが知らされた週のこと。

 

 

 

  規定が変わって「義務」になっていた、ということで従業員全員に「帽子」が配られた。

 

 

  もちろんそうした職場専用の品でかなり「マチ」がある品だが、当然それまではいわゆる「まとめ髪」でやっていた私や「ジュリー」もその黒いキャップ型の中に髪を全部突っ込まねばならなくなった。

 

 

 

  「ジュリー」も中々髪の毛が多いのだが、御存知のように私のソレは……である。

 

  特に今は「ヘアドーネーション」の予約が5月に控えている……というタイミングなのよね、と言えば判って貰えるだろうか?

 

 

 

  「ジュリー」も「まち」が結構膨れ上がって

 

 

  「『エイリアン』みたい~!」

 

 

  …とお互い笑っていたのだが、最初私などはまさに

 

 

 

   「帽子が乗っかっているダケ」

 

   …状態になっていた。

 

 

 

   「あ~、直ぐ『ネット』を注文しておくわ!」

 

  …と「ジョー」が言ったくらいだったのだが、私はその

 

 

 

  「髪の『山』の上に帽子が乗った状態」

 

  …のまま、

 

 

   「見て見て~!」

 

 

  …と言いながら部屋を回ってみせた。

 

 

 

   全員が笑っていたのだが、その中で一人「キヨさん」だけが、妙に真面目くさった顔で近付いて来てこう言ってくれた。

 

 

 

 

  「前髪も、入れなきゃダメなんですよっ!」

    (注;「もちろん」日本語で言われました…!)

 

 

  ……(;^ω^)……!

 

 

 

 

   アナタ、ねえ……????

 

  「もちろん」私は返事の一つもしなかった。

 

 

 

 

 

   だってえ。

 

   言わば「河童に水練」「猿に木登り」……そう、まさに

 

 

   『釈迦に説法』

 

 

  ……としか言えないモノだよね?と思ったのですが、如何でしょう???

 

  (因みにその後私は「ネット」が来る前に専用の「カバー」を作って被り、その上に「帽子」を被るようにしています。

 

  あと衛生の評価はもちろん?『5』=一番上を頂きましたよ!)