残り、2時間。




 アースデイ生まれのあのヒトは

 見果てぬ地でシルバーの山羊と共に

 今年もアースデイを過ごしていてね。



 それでも1年前のグレーの記憶から

 少しは学んでいたからね

 ちゃんと5文字を伝えられたんだ。




 1時間30分、フライングしたけどね。

 23時58分、には起きられなかったけどね。




 残り、2時間。




 電波を飛ばそう。

 雨の降る、旅人のいるところまで。





 おめでとう





 





 残り、2時間。




 このままの針の触れ具合だと

 1年前と変わらずに

 1年前と同じようなグレーの塊を吐き出して

 1年前以上に凹むことでしょう。




 たった5文字を伝えられず。




 吸い込め。

 吐き出せ。

 無になるんだ。




 残り、2時間




 





 非常ベルが鳴り響く。




 次から次へと転がってくる

 良くないこととか、凹むこととか、

 きっとまだまだ警告レベル。


 あまりにも薄らぼんやり過ぎるから

 どこかの誰かが非常ベルを押したんだろうね。




 さぁ、眼を閉じて。

 さぁ、耳を澄まして。

 さぁ、意識を集中させて。



 受信アンテナを最大限に広げるんだ。




 自分史上最大の

 何か良くないことから逃れるために。





 拾え 、拾うんだ。





 





 3日後。

 今年も訪れる3日後。

 



 今年も訪れる3日後を想い描いて

 知らない間に集まった品々。

 小さな小さな低家賃住宅部屋では

 存在感が日に日に増していてね。


 そろそろその品々を

 綺麗な包み紙で包んで

 厳重に梱包して

 ドアの向こう側に送り出さねば。



 ねば。



 どんな顔をしながら

 どんな文字を添えればいいのか

 分からなくなってしまったから。



 溜息まじりのクシャミが酷い。




 ブッチ





 





 ボディーブローが見事に決まった

 枠の痛みが消える頃には

 ますますヒネくれていくんだろうね。




 今日の雨にだって

 流し切れやしないんだ。

 今日の雨にだって

 浄化しきれやしないんだ。



 

 この薄ら汚れたグレーの渦は。




 冷たい雨が染込んでいく。

 傷んだ枠の奥の底まで。




 沁みる




 





 ボディーブロー、再び。




 知らないことが

 悪いことじゃない時があること。

 知らないことが

 良いことじゃない時があること。




 学んだはずだけど。




 気になる?

 知りたい?

 分かりたい?

 覗きたい?



 

 すべてが本当じゃないとしても

 すべてが嘘じゃないとしても

 すべてがジリジリと響く。




 K.O.寸前




 

 





 「どうして?」と問われても

 「忘れてた。」としか答えられなかった。



 半分は、嘘じゃない。

 もぅ半分は、本当じゃない。



 

 1ヶ月以上も前の小さな小さな出来事を

 「どうして?」と問われる瞬間まで

 忘れていたから、嘘じゃない。


 1ヶ月以上も前の小さな小さな出来事を前に

 すぐにでも伝えたくなったし

 忘れるどころの話じゃないから、本当じゃない。





 事実を知ることが、怖かったんだ。

 事実を知ることが、耐えられなかったんだ。

 事実を知ることから、逃げ出したかったんだ。



 小さな小さな出来事よりも前に

 自分に興味関心を持たれていないことを

 知ることを。




 それが じゃないこと。





 





 薄ら明るくなってから起きてみたり

 薄ら曇っていても洗濯をしてみたり

 薄らダルくても掃除をしてみたり

 ガッツリと本を読んでみたり。


 変わらぬ行動。

 変わらぬペース配分。




 けれども、今日は日曜日。

 けれども、今日は日曜日の休み。





 いまさら気付いてみる。




 休み明けの日は得意じゃないのに

 月曜日と名の付いた休み明けは

 もっと気分が悪くなる。




 起きたくないから、寝ないでいよう。




 日曜日





 





 大きく空気を吸い込む。

 大きく空気を吐き出す。




  が切れてから随分経つけど

 輪の変わり着けているプラチナの輪は

 それよりもずっと前から着けている。



 

 ゴッツい輪と繊細な輪。




 気付いたら繊細な輪が

 腕からスルリと堕ちていて

 ゴッツい輪がひとり淋しそうだった。




 ずっと身に着けていたもの

 ずっと肌に触れていたものが

 離れていったことが淋しい。






 キミ がいなくて。









 損した気分。




 帰り道にあのお店に寄ったら

 今日は込んでいるんだろうな。

 帰り道にあの路を使ったら

 今日は込んでいるんだろうな。


 それでも明日は休めるんだ。



 と、想ったけれど

 その想いは明日の土曜日にのみ

 適用される想い。



 今日は土曜日なんかじゃなかったんだ。





 13日の金曜日。





 ある意味、リアル