今日こそは、今日こそは、

 と毎日のように呟いて。

 それでも今日までやってきた。


 脳ミソ内に留めたまま。




 脳ミソ内に浮かんだものを

 脳ミソ外に零したとしても

 それが伝わるとは思えないけど。


 脳ミソ内に浮かんだままにしていたら

 ますます伝わらないんだけど。





 けど、が並ぶ。




 えぇい、ココまで来たんだ。

 えぇい、ココまで来れたんだ。


 初めから何にもなかったのだから

 何かをなくすこともあるワケがないんだ。




 けど。





 けど ね。





 





 シンプルでフラット。

 それがビジョン。


 簡素で起伏がない。

 それが構想。



 

 飾り気がなくて様々な変化がない。

 それがこれからしようとすることの骨組み。




 

 手の中に。

 鳴らない小さな箱と共に。

 

 枠の中に。

 燻ったグレーの渦と共に。




 

 明日も、明後日も、明々後日も、その先も。




 

 





 眼を開けてから

 昨日の記憶を探してみる。


 酷いもんさ。




 だからお日様が出ているうちに

 小さな箱に向かって吐き出す

 文字を選んでみたのさ。


 最強に最悪な文字でも

 少しはマシになるかもしれないからさ。




 お天気は曇り。




 お日様の光は届きませんでした。

 お日様の屍骸線は届きました。


 

 音楽に逃げる。

 本に隠れる。




 小さな箱 を鳴らしてみせてよ。





 





 そぅ、そぅ。



 どこの誰よりも欲張りなんだ。本当はさ。

 どこの誰よりも想われたがりなんだ。本当はさ。



 そぅ、そぅ。


 でもちゃんと知ってるよ。



 自分で想っているほど

 自分で想っている以上に

 想ってもらえることなんて

 あるわけがないって事ぐらいさ。



 そぅ、そぅ。




 だからすべてを手放すのさ。

 だからすべてを塞ぐのさ。 




 何でも欲しいから

 何にもいらないよ。





 

 ゼロ以下





 





 軽く、折り返ししてた。




 グレーの渦から発生した

 薄らぼんやりとした文字を

 枠の外に吐き出すための

 音声変換機能をやめたのは。



 善くないこととか、悪くないこととか

 枠の外に音声として飛び出した瞬間に

 すべてが本当のことになる気がするから。


 善くないこととか、悪くないこととか

 枠の中だけにとどめておいて

 それを自分で消去してしまえば

 すべてが本当のことにならない気がするから。




 想っていることを言わないことは

 想っていないことと同じ事。


 それだけを信じてるのかもしれない。




 無声





 





 多分と絶対の中間地点。




 このまま今の距離感で

 このまま時計の針を進めて

 このまま暦を重ねてくとね。


 グレーの渦から発生した

 薄らぼんやりとした文字を

 枠の外に吐き出すための

 音声変換機能を忘れてしまいそうだ。




 文字を発生させても

 文字のまま消滅させる。

 

 その繰り返しだから。




 多分と絶対の中間地点。





 折り返し てるのかも。



 





 夜に手紙を書いてはいけない、

 グレーの塊になってしまうから。


 いつ、どこで眼にしたんだろう。

 いつ、どこで耳にしたんだろう。




 たぶん、本当。




 でも、今なら。



 お日サマが昇っていようと

 お日サマが沈んでいようと

 この枠から染み出した文字は

 グレーの塊以外なんでもないんだろうね。





 24時間、1秒も無駄にせず、灰色





 





 眼を開ける。

 カーテンを開ける。

 窓を開ける。

 洗濯をする。

 洗濯物を干す。


 いつもじゃない時間帯に。



 そして再び布団に潜り込む。



 眼を閉じる。

 光が差し込む。

 風がそよぐ。

 洗濯物がカヲル。

 

 遮断機の警報が鳴る。

 鳥が小声で叫ぶ。

 車が路を走る。

 飛行機が空を飛ぶ。


 いつもじゃない時間帯に。




 鎖骨がきしむ。

 無性にひとりが沁みてきて

 無性に誰かに逢いたくなってしまってね。




 いつもじゃない時間帯 に。




 





 不愉快じゃないことも

 楽しくないことも

 良くないことも

 悪くないことも


 たぶんいろいろあるんだろう。



 

 でもさ。




 そのどれもを感じなかったことにして

 そのどれもをなかったことにしてるから

 そのどれもを吐き出す必要がないんだ。




 そぅ、何にもないんだもの。

 そぅ、何にも発生してないんだもの。



 どうしよう。




  

 伝わらないんじゃなかったんだ。

 伝えるべきものがなかったんだ。


 空っぽ





 





 残り、45分。




 想った通り、大逆転。

 想った通り、ドツボ。

 想った通り、木っ端微塵。




 0:20の電波は

 眠の国に片足を入れていたから

 ほとんど記憶になくってね。


 だからさ。


 23:15の電波に

 何かを乗せようと想ってね。




 でもさ。


 何にも想い浮かばなくて。

 何にも言葉にならなくて。

 何にも伝えられなくて。




 その何にもないことだけが

 電波に乗ってしまったんだ。




 どんなに時間を共有しようとも

 これっぽっちも空間を共有できなければ

 それは何にもないのと同じコト。




 きっと酷いことを吐くよ。

 準備は良いかい?




 本当 に良いかい?