プラチナ賞を受賞したパベル・ジルー監督の言葉 | MARYSOL のキューバ映画修行

MARYSOL のキューバ映画修行

【キューバ映画】というジグソーパズルを完成させるための1ピースになれれば…そんな思いで綴ります。
★「アキラの恋人」上映希望の方、メッセージください。

イベロアメリカ映画の各部門における最優秀作品に授与される「プラチナ賞」。
第10回目となる今年度のドキュメンタリー部門では、パベル・ジルー監督の『パディージャ事件』が受賞しましたが、監督の受賞の言葉が注目されています。

2023年4月22日 マドリッドにて


「本作はある詩人の実話を映画化したものです。彼は1971年に体制に批判的な作品を書いたという理由で刑務所に入れられ、その後公の場で作品の撤回を余儀なくされました。最悪なことに、私の国では半世紀以上を経た今も同じことが起きました。
それゆえ、私はキューバ人の名において、本作に投票してくれた審査員の皆さまや関係者の方々に感謝申し上げます。
私たちは、我々の国がイデオロギーもしくはユートピアのテーマパークとなっていること、キューバ人の抱える痛みが他の国々が味わった痛みと同じ強さで伝わらないことにうんざりしているのです」。

会場には1800人を超える招待者と200人もの記者が来場していた。

上の動画では、ベニチオ・デル・トロ(前列)やホルヘ・ペルゴリア(中央列)の姿も見える。

 

Marysolより

昨夜のBS1「国際報道」で〈キューバ、国外脱出30万人〉というリポートを見ましたが、取材された女性が〈一昨年の7月11日のデモ参加者への弾圧〉で(変化への)希望を失ったと言っていました。

まさにパベル・ジルー監督(スペイン在住)が指摘している通りです。

 

日本も報道の自己規制や圧力が強まっているようで心配…。

キューバ映画を通して、表現者の抵抗の仕方や精神を学びたいと思います。

 

 

追記:イアン・パドロンのYouTubeチャンネルで受賞やスピーチについて話すジルー監督