『公園からの手紙』(1988年)/キューバ=スペイン/ドラマ | MARYSOL のキューバ映画修行

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【キューバ映画】というジグソーパズルを完成させるための1ピースになれれば…そんな思いで綴ります。
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公園からの手紙(原題:CARTAS DEL PARQUE )1988年/キューバ=スペイン/ドラマ/88分

*新ラテンアメリカ映画基金がスペインテレビ局と組んで製作した「愛の不条理シリーズ」(ガルシア・マルケスの原案または脚本による6か国の作品)のキューバ編。

日本では1990年10月に開催された「新ラテンアメリカ映画祭’90」で上映された。

監督:トマス・グティエレス=アレア
原案:ガブリエル・ガルシア=マルケス
脚本:エリセオ・アルベルト、T.G.アレア、G.G.マルケス
撮影:マリオ・ガルシア=ホヤ
編集:ミリアム・タラベラ
音楽:ゴンサロ・ルバルカバ

出演:ビクトル・ラプラーセ(ペドロ)、イボンネ・ロペス(マリア)、ミゲル・パネーケ(ファン)、ミラグロス(ミルタ・イバラ)、アドルフォ・ジャウラード(レネ・シモン)、ダゴベルト・ガインサ(郵便配達夫)、パウラ・アリ(養母)


     


ストーリー
1913年のマタンサス。叔父の薬局で調剤師として働くファンの夢は空を飛ぶこと。ある日、レネ・シモンというフランス出身の男が気球に乗って空を飛ぶのを見に行った所で美しい娘マリアを見初める。ファンは代書屋をしている詩人のペドロにマリアに送る手紙を書いてもらう。それを読んだマリアは心をときめかせ、偶然にもペドロに返事の代筆を頼む。こうしてペドロの手紙に導かれ、若い二人は恋を育んでいく。だが、いつしかペドロもマリアに恋していた……

*登場人物の補足情報
マリアの実の両親はすでに他界していて、養父母と暮らしている。
養母は、マルセロという、米国の大学を出て米国企業で働く青年とマリアを結婚させようとする。

ファンは気球作りに夢中になるあまり、ボヤ騒ぎを起こしては叔父を怒らせ、遂には消防車が来る事態を招き、追い出される。

ペドロは新婚早々に妻を黄熱病で亡くし、今は娼婦のミラグロスのもとに通っている。一方、ミラグロスは客に求婚され、承諾するかどうか迷っていた。
 
*オープニング・ロールの終わりにG.ガルシア・マルケスの「コレラの時代の愛」の次の文言がテロップで出る。
…そして彼に教えた。愛のために学ばねばならない唯一のことを。それは、誰も人生を教えてくれないということだ。

Marysolより
去る22日に亡くなられたマリオ・ガルシア=ホヤ氏(前列の座っている男性)と、彼を看取った愛妻のイボンネ・ロペスさん捧げたくて紹介しました。

Youtubeで本作を観ているうちに、ペドロがガルシア=ホヤ氏に重なりました。