京都の名所、二条城の道路を挟んだ向かいに神泉苑はある。





天長元年(824年)全国的な旱魃の中、淳和天皇の命を受けた空海が、法力によって善女龍王を勧請し雨を降らせたという。(ちょうど1200年前!)






お祭り。



美しい初夏の神泉苑。



コイさんのエサあります。


ごはんに群がるコイさんたちと横取りするカルガモさん。


今は東寺真言宗のお寺。

中に空海さまもいらっしゃった。



空海の法力で雨が降った。

ほんとか?

と思わないこともないが、そういうこともあるだろうと思う。

だって空海なんだから。


長岡京駅から徒歩で10分ほどのところに勝龍寺はある。



大同元年(806年)空海が開基とされる。

元の寺号は、恵解山青龍寺。

空海が大唐長安で密教を授かった恵果和尚の青龍寺と同じ名を付けたそうだ。

大干ばつ大飢饉の年に、住職千観上人の祈祷で雨が降り、龍に勝ったということから、勝龍寺と改名された。


現在は、勝運とぼけ封じのお寺として親しまれている。



修行大師。


梵鐘。


弥勒地蔵さま。
なんか珍しい。


ご本堂。


私がお参りしたときは、静かな佇まいのお寺だったが、ご祈祷や各種行事、寺ヨガなどで近隣の勝龍寺城公園とともに地域の方々が集う場所となっているようだ。


勝龍寺城公園。



元亀2年(1571年)織田信長の命を受け細川藤孝が築城。

天正6年(1578年)藤孝の嫡子忠興と明智光秀の娘玉(ガラシャ)との婚礼がこの城で執り行われた。



忠興と玉は美男美女のカップルだったそうだ。



お城を模した管理棟の2階は、歴史ミュージアムになっており、発掘調査で発見された瓦・輸入磁器や細川藤孝書状などの展示がされていた。





毎年11月第2日曜日には、「長岡京ガラシャ祭り」が催されるそうだ。

明智玉と細川忠興の婚礼を再現した華やかな行事のようだ。

機会があればみてみたい。

JR長岡京駅からバスで北に向かい、長閑な住宅地の中に乙訓寺はある。



秘仏の特別公開中。



乙訓寺については、前回お参りしたときの記事にも記載。






今回公開中の仏さまはこちら。


十一面観音さまは、文永5年(1268年末)制作の一日造立仏。

右手に錫杖をお持ちになり、「長谷寺式十一面観音」と呼ばれている。


毘沙門天さまは、平安時代後期の寄木造。

凛々しい表情。


前回の記事にも書いたように、空海の時代、乙訓寺にはみかん(柑子)の木があった。

このお寺の別当だった空海は、お寺の庭でみかんが取れましたよ、と、嵯峨天皇にみかんを献上したのだ。

あれから1200年。

まだあるのか、みかんの木。

前回来た時は見つけられなかった。

今回はみかんの木発見しました!



白いお花と小さな橙色の実。

甘い香りに誘われてハチさんがブーンと飛んでいる。

空海の時代の柑子の木の子孫ということだ。





みかんの木と貴重な仏さま。

長い時代の流れの中でしっかり守って下さっているお寺の方々に感謝🙏