様子を見る
ということは
息子のことがわからない
ということだった
それは
宇宙にポンと
放り出され
何も
しがみつくものがない
ということで
それは
世の中で
わたしや
わたしたち家族にだけ
光が当たらず
今まで生きてきた
全てが無駄だった
そう思えた瞬間で
と思った
そして
それは
今まで
コツコツと作ってきた
砂の城が
一瞬で
波にさらわれたような
喪失感と絶望で
何度も
胸が張り裂けそうで
わたしは
二度と心から
笑うことはないのかもしれない
と思った
そして
周りのひとに
支えてもらいながら
小学校に入学した
長女と
幼稚園に入園した
次女と
息子の障害に
生きる希望を失い
その後どんどん
酷い鬱になっていく夫