1週間くらい
たった頃
夢か現実か
昼か夜かわからない
朦朧とした
意識のなかで
わたしは
ふと
病院の談話室に
行った
そして
週刊誌が
乱雑に積まれた
カラーボックスのなかの
もう何年も
誰も触っていないような
一番下の段に
というタイトルの
古びた本を
見つけた
息子を
健常で産みながら
このようなことになり
親としての自分を
メッタ刺しにしていた
わたしにとって
その
タイトルは
希望の光で
わたしは
吸い込まれるように
それを手にし
そして開いた
でも
その最初の数行に
〝障害〟
という言葉を
見つけたとき
それは
その時のわたしが
一番見たくない
言葉で
ここにも
悪魔が
待ち構えていたという
恐怖に襲われ
わたしは
すぐに
その本を閉じた
でも
わたしは
入院の間に
なぜか
何度も何度も
それを
繰り返した
見たくないのに
それがなぜか
気になって
仕方がなくて
そして
治療も検査も
終わり
一ヶ月が経ったころ
何とか
自力で
歩けるようには
なっていたが
全盲で
コミュニケーションが
全く取れなくなった
息子は
様子を見ましょう
とだけ言われ
退院した