今年の1月から、わたしは介護休業をとっていた。
まさか、自分が介護休業をとるとは思わなかった。
というか、介護休業なんてあったの?ってくらい、自分の会社にそういう制度があることも知らなかった。
「介護休業ってあるのかな?」
と両親のガンがわかったときに友人にきいたくらいで、、
友人も
「あるんじゃない?」
としか返事が返ってこなかった。
最初、介護休暇を取りたいと言ったのは、妹2号で・・・。
彼女は大手で働いているので、そういう福利厚生はしっかりあるだろうと思っていたが、
「まず、どうやったらその休暇がとれるのか?調べておきな。
明日から、介護休業を取りたいといって、はい、そうですか。という会社はないと思うから。」
とわたしは妹2号に言ったはず。
人には言ったけど、自分の会社がどうなっているか?は、知らなかった。
そんなゆとりがなかったから。。。
なんとなく、組合関係の書類でリサーチはしてみて、存在があるらしいというのはわかったが必要書類までは、わたしもわからなかった。
直属の上司も「育児休業はあったけど、介護休業は、まだ経験したことないな~」という程度で、本当に行き詰るまでわからなかった。
たぶん、まだ、介護休業は育児休業ほど浸透していないので、各会社によって仕組みは違うはず。
そして、介護休業は育児休業より、手薄なはず。
厚生労働省のHPでは、両方が並んでいるけどね。
わたしも初めて知ったのだが、
・介護休暇
・介護休業
と2種類、存在する。(はず)
これも本社に問い合わせて知ったことだ。
「介護休暇」というのは、(うちは)年に5日間を1人の介護に対して取得できる。
これは、とくに必要書類がなくて、「親」「義理の親」「兄弟」「義理の兄弟」「子ども」と結構、曖昧な対象者でとれるようだった。
継続しても、1日ごとでもよいようだった。
ただし、欠勤控除の対象になった。
母5日、父5日で、2週間は欠勤控除はつくけど形式上は休むことができる。
義理父母もいて、みんなが介護が必要だとすれば、4週間は形式的には休むことができるらしい。
でも介護って、そんなに単発ではないので、継続的に休むとなると「介護休業」を申請することになる。
こっちは、うちは必要書類が必要だった。
このあたりは会社によって違うと思う。
ちなみにわたしが用意しろ!と言われたのは、
・介護する人の医師による診断書(ただし、介護保険の区分などは関係ない)
・介護する人と従業員との関係を証明できる公的書類
をそろえて申請書とともに提出し、それを上長が認めて、本社が認めて初めて「介護休業」が取れた。
介護休業はもちろん、無給になり、社会保険料などは自己負担が発生する。
雇用保険を1年以上かけていると雇用保険から手当金がでるらしいが、これはまだ、1円もいただいていない。(逆を言うと雇用保険を1年以上かけていないと取得できない)
期間については、うちの会社は1人につき365日まで休業可能だったが、365日、休んだら、絶対にもどれない!と思い
とりあえず、お終いの設定が一番悩んだ。
終わりが見えないからね。
死亡しない限り・・・。
で、期間変更が一度だけ出来るので、(繰り下げ、繰り上げ)
「とりあえず、補てんが出る3カ月で、申請したら?」
と上司に言われて3カ月で申請を出してみた。
正直、この「介護休業」は、籍は残せるけど、「休業」だったのでいろんなものを会社に返還しないといけないなど・・
思った以上にリセット的な扱いだった。
ただ、1月なんて、「とにかく今はここをなんとかしなきゃ!」の世界だったので後先、考えている余裕がなく言われるままに書類を揃えて出してみた。
これらの書類が揃えられるか?
というのも取得できるか?という際になる。
結構、面倒くさかったから。
そして、復職するのも手続きが必要で・・・。
結構、大変なものをとってしまった。と思った。
し、ものすごく、リセットした仕事にもどるのは今、
大変なことになっている。
まだまだ、介護休暇や介護休業は取得できる人が少ないし、取得している人も少ない。
育児系とちがって、介護のラストは「死亡」なので、メンタル面でも重いと思う。
取得年齢層が40代、50代の世代になると長期休業も難しいし、代替えの人権費やまわりに対する仕事の負荷もあるので非常に難しいのかもしれない。
育児休暇をとったことはないのだけど・・・
今後、この超高齢化社会の日本ではどうしても「介護」って避けて通れないと思う。
人は樹の股から生まれてくるわけではないので、必ず親がいるわけで・・・
「働け」「働け」といって人間を社会に出す以上、こういう制度も、もっともっと普及しないと・・・
とても「働くこと」が難しい社会になると思う。
子どもを産め、子どもを育てろ。
老人の面倒をみろ。
その上で働け。というのなら、人が働いていく上で絶対に出会う難局に対する制度は必要なのではないでしょうか?
と、しみじみと思いながら、今回、「介護休業」を取得することを認めてくれた上長たちに感謝をする。
鈴 真由.