[カリフォルニア・スィート] | 力道の映画ブログ&小説・シナリオ

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ハーバート・ロス監督。ニール・サイモン脚本。デヴィッド・M・ウォルシュ撮影。クロード・ボリング音楽。78年、アメリカ映画。

スカパー、ムービープラスの録画にて鑑賞。暖簾さん、ありましたよ。これ一度観たのかな。抜群に面白かった。
 [グッバイ・ガール]のハーバート・ロス、ニール・サイモンの黄金コンビによる同時刻、カリフォルニアの豪華ホテル訪れた四組の集団によるオムニバス・コメディ。

 まず、ニューヨークから仕事中毒で編集者のヘレン・ウォーレン(ジェーン・フォンダ)と元夫でロスに住む脚本家ビル(アラン・アルダ]の物語。十七歳の娘ジェニーが母親のやり方に反発家出9年前に別れた元夫を頼り、それを取り返しにくるエピソード。
 次にイギリスからの訪問者。イギリス女優ダイアナ・バリー(マギー・スミス)が独立系映画で初めて、アカデミー主演女優賞にノミネートされ、夫で隠れゲイの骨董品屋のシドニー・コクラン(マイケル・ケイン)と受賞式にやってくるエピソード。この二つのエピソードはニール・サイモン得意の粋な台詞のやり取り、皮肉合戦で見せてくる。
 3組目はフィラデルフィアからやってきた中年実業家のマーヴィン・マイケルズ(ウォルター・マッソー)のエピソード。女好きの兄ハリー(ハーブ・エデルマン)は早速女をあてがいい。翌朝、テキーラを一本明け動けなくなり、妻ミリー(エレイン・メイ)が訪れ、大騒ぎになる。
 4組目はシカゴからやってきたチョーンシー・ガンプ医師(リチャード・プライヤー)と妻ローラ。ウィリス・パナマ医師(ビル・コスビー)と妻べッティナが繰り広げる大ドタバタ劇。後半の二つのエピソードは大爆笑の連続だ。
 前半と後半で趣向を変えながら、凝縮された脚本と、演技力確かな役者たちが繰り広げる演技に泣き笑いさせられる。
ハーバート・ロスの絶妙なバランス構成。本作の演技でマギー・メイはアカデミー助演女優賞を受賞した。ジェーン・フォンダ、マイケル・ケイン、アラン・アルダ、それぞれが最高の演技で見せてくれる。
 黄金コンビによる珠玉の名作。