[ビッグ・マグナム77] | 力道の映画ブログ&小説・シナリオ

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映画ブログです。特に70年代の映画をテーマで特集しています。また自作の小説、シナリオもアップしています。

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  マーティン・ハーバード監督。ウ゛ィンセント・マン。フランク・クラーク脚本。アントニー・フェード撮影。アルマンド・トロウ゛ァヨーリ音楽。76、カナダ・イタリア合作。

 僕が最初に70年代の特集として提示した最後の作品。当時、試写会に当たりヤクルト・ホールで見た。

 ACDCさん。野良犬さん。これ、抜群に面白いですよ。忘れてました。

 トロントで起こる連続殺人と主人公トニー刑事(スチュアート・ホイットマン)の妹・ルイーズ(カルロ・ローレ)の謎の死が絡んでくる巧緻に組まれたプロットを生かした脚本が良く。
 妹の正体が明かされるにつれ、その真実を知る友人ジュリーに迫る犯人の魔手。スリリングなサスペンス感が絶妙。 [ブリット]顔負けのトロント郊外における凄まじいカーチェイス。 ラストに意味を持ってくる44マグナム。
 アクション映画の面白さを随所に盛り込んだ秀作。

 物語。犯人を追うトニー刑事の元に、妹・ルイーズから連絡が入る。駆け付けた時、妹は死んでいた。死因を不審に思ったトニーは、葬式で鑑識に調査を依頼。看とった医者・トレーシー(マーティン・ランドー)を逮捕する。
 調査を開始すると妹は恋人で医者の息子・フレッドとは別れており、トニー刑事は妹の友人だった目の不自由なジュリー、スージー(ゲイル・ハニカット)から、除々に妹がバラバラ殺人事件に絡んでいることが解ってくる。
 ゲイのケリーが殺され、残された黒真珠のネックレスから、ケリーがスージーの弟で、妹が絡んでいた。
 釈放された医者トレーシーは身近の事を何も知らないとトニーをなじる。
犯人は真実を知る人間を消そうと動きだし、スージーが殺され、犯人と思われた義足のテレンスも自殺に見せかけ殺される。
 いよいよ、最後の対決が近付いていた…。

 ハーバード監督は、最初に派手なアクションで観る側を引き込み、一転、複雑に絡む二つの殺人事件の謎解きで見せる。
 ド派手なカーチェイスにペキンパーばりのスローを使用。ラストにはヘリに対して、マグナム44の威力を遺憾なく発揮させる。まさにアクション・サスペンスに必要な要素が全て織り込まれている職人的な演出ぶり。


 実に面白かった!

  DVDがないのが残念。