ドミニカ共和国旅行(9)植物園の帰り | Que sais-je? ク・セ・ジュ――われ何を知る

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エルサルバドルに単身赴任中。
気候がいいので日本よりよほど健康的な生活を送っています。
ドライブ旅行をぼちぼちしていますが、
この国で最も注意しなければならないのは交通事故。
今や治安以上に大きなリスクです。

なおヘッダーは2020年に新潟県長岡市にて撮影。

植物園を出た私は、宿に直行せずに、翌日のサンチアゴ行きバスの切符を買いに、そこから歩いて40分余りの所にある長距バス会社「メトロ・セルビシオス・トゥリスティコス (Metro Servicios Turísticos)」(訳すと「都市観光サービス社」)のターミナルに向かいました。

しかし実際には、ターミナルを見落として通り過ぎてしまい、人に聞いて折り返して、行き着くまでに、結局1時間以上かかってしまいましたが。

 

 

途中、リカ (Rica) という乳製品会社の工場の脇を通りかかって、目にしたこの大看板が印象的だったので、立ち止まって写真を撮りました。

 

「リカ」とは、スペイン語で「美味しい」という意味です。

この看板の何が印象的だったかというと、縮れ毛の浅黒い女の子――典型的なドミニカ人の顔と肌の色をしています――が国旗を胸にして、いかにもこの国を象徴しているかのようだったから。

それにしても、どこの国も子供の笑顔って可愛いですね! 明るい未来への希望を象徴していると言うか。

 

 

上に書いたように一旦は通り過ぎて戻ってたどり着いた「メトロ」のターミナル。首都と第二の都市であるサンチアゴをつなぐ幹線バスの割に、他社と競合しているためか、意外と小ぢんまりとしており、人は少なく静かでした。

 

 

メルセデス・ベンツの白くて新しい大型バスに明日乗るわけです。この車体なら、安全面でも安心して乗れます。

ちなみにサンチアゴまでは150キロで約2時間半、運賃は450ペソ(約1,150円)。日本の長距離バス運賃と比べて安いですね。

 

翌日はサンチアゴでしばし観光した後で、北部海岸のソスアに行ってそこで宿泊します。

ターミナルで切符を買った私は、地下鉄2号線のウリセス・フランシスコ・エスパイヤ駅 (Ulises Francisco Espaillat) にて再び地下鉄に乗り、ジャンクションのフアン・パブロ・ドゥアルテ駅で1号線に乗り換え、3駅ほど南のホアキン・バラグエール駅 (Joaquín Balaguer) が宿への最寄り駅なので――とは言っても2.7キロで徒歩40分弱なのですが――、そこで降りました。

実は、本日最初に地下鉄に乗ったラファエル・フェルナンデス・ドミンゲス大佐駅――いちいち駅名が長くてごめんなさい――も宿まで40分弱なのですが、敢えて違う駅で降りたかったのは、好奇心旺盛な私としては別経路を見てみたかった――特に乗り換えの様子を見たかった――からと、個人的興味としては、ホアキン・バラグエール駅のすぐそばに、これがあったからです。

 

 

教育省 (Ministerio de Educación) です。

私は今までに、パナマ、ホンジュラス、エルサルバドル、エクアドルと中南米の教育省舎を4つ見ていますが、このドミニカ共和国教育省舎はエクアドルに次いで立派です。威厳があります。

さて、教育省舎は外から見ただけで終わりで、そこから閑静な住宅街であるサンチアゴ通りを歩いて約30分、エル・コンデ通りで夕食を取ることにしました。

 

 

宿の近くにあり、雰囲気が良さそうなので入ってみたのは、ペトルス (Petrus) というレストラン。私が入ろうとしたら、日本人風男性の一人客もほぼ同時に入り、近くのテーブルに座りました。しかし、食事を終える最後まで、結局、声を掛ける機会を逸してしまいました。

店の向かいでは年配のストリート・ミュージシャンがギターの弾き語りをしていて、行き交う人々の、時に関心を買ってチップをもらい、時に無視され、時に何かのメディアの取材を受けつつ、しばらく歌い続けていましたが、日が暮れるとそのうちにお開きにして、商売道具一式を片付けて去って行きました。

 

 

この店では、まずは当地の定番ビール、プレシデンテ (Presidente) のノーマル(250ペソ=約640円)を。度数は5.0%とやや強め。ピリッとスッキリ、冷たくて、ああ〜、美味しい! たくさん歩いてくたびれた体にご褒美の、癒しを与える液体です!

 

 

食事はメロのタコス (Tacos de mero)、650ペソ(約1,460円)。観光地とだけあって、結構高いです。メロとは白身魚の一種。その他の中身はレタス、紫玉ねぎ、マヨネーズ。野菜が多くてスッキリ系タコスです。

 

 

しかし物足りないので、追加で飲み物とつまみを注文(汗)。酔って追加で頼んでしまうのは健康を考えると良くないことではありますが、観光旅行に来ているのだし、ここはちょっと自分に甘く。

 

フローズン・モヒート (Mojito Frozen)(400ペソ=約1,020円)とモッツァレラのステック揚げ (Mozzarella Sticks)(350ペソ=約790円)。モヒートは甘酸っぱ過ぎるか。

ドミニカ共和国と言えばそこらじゅうでメレンゲがかかっているかと思っていました。しかし店内もそうですが、例えばタクシーなどでも、意外とサルサがかかっています。サルサとメレンゲの比は、私の耳にした範囲で大体2:1くらいでしょうか。

音楽もそうですが、街の雰囲気も、人々も、予想外に落ち着いていて、それほど「弾けて」いなかった。

こういう、先入観が現地で覆されるという経験も、旅行の醍醐味の一つだと私は思っています。