ドミニカ共和国旅行(10)サンチアゴの上 | Que sais-je? ク・セ・ジュ――われ何を知る

Que sais-je? ク・セ・ジュ――われ何を知る

エルサルバドルに単身赴任中(7/15~8/5一時帰国)。
気候が良く日本より健康的な生活を送っています。
ドライブ旅行をぼちぼちしていますが、
この国で最も注意すべきは交通事故。
今や治安以上に大きなリスクです。

なおヘッダーは2020年に新潟県長岡市にて撮影。

3月25日(月)。ドミニカ共和国第2の都市、サンチアゴ、正式にはサンチアゴ・デ・ロス・カバジェロス (Santiago de los Caballeros) に移動です。そこを観光してから更に本日の宿泊地、イスパニョーラ島北海岸沿いのソスア (Sosúa) へ。

正式名の意味は「紳士のサンチアゴ」。由来は調べていませんが、それはともかく、私が生まれて初めて行った中南米の都市はチリのサンチアゴですし、ボランティアで2年間滞在したパナマの町もサンチアゴ。それ以来、訪れる国でこの名を見つけるにつけ、行ってみたくなるのです。一種の「サンチアゴ訪問」コレクションと言えるかもしれません。

恐らく「サンチアゴ」の総本山は、巡礼の地として有名なスペインのサンチアゴ・デ・コンポステラでしょうが、今までに幾つも「サンチアゴ」を訪れているのに、まだその「当の」町は行っていないんですよね。

ちなみに、それ以外の町では、キューバのサンチアゴ(ここも同国第2の都市)、そしてエルサルバドルではウスルタン県のサンチアゴ・デ・マリアとアワチャパン県のバラ・デ・サンチアゴを訪れたことがあります。特に最後のバラ・デ・サンチアゴは、町の守護聖人であるサンチアゴの縁日に業務で訪れ、町の祝日だったにもかかわらず、職員や生徒を駆り出して業務を行ったのでした。それがつい最近の、今年の4月。

それはともかく、この日の行程を書いていきますね。

宿のそばでウーバーが見つからなかったので、コンデ門まで歩いてタクシーを捕まえてメトロ・セルビシオス・トゥリスティコスのターミナルまで行くと、運賃は500ペソ(約1,280円)。ウーバーだったら300ペソ(約770円)程度で済んだはずだけれども、見つからなかったんだからしょうがない。しかし知らない土地だと、こういうところで経費が嵩(かさ)むんだよなぁ。

ターミナルの売店で朝食にクロワッサンを買いました。コーヒーが飲みたかったのだけれども、コーヒーサーバーの機械が「Fuera de servicio(故障)」。「来たか、やはり途上国」と一瞬、心の片隅で思いましたが、まあ、こんなことに腹は立てていられません。十分想定内です。「そうですか」と言って水を購入、合わせて190ペソ(約480円)。

それにしても、この売店のオバサンといい、他の客対応の人といい、人々の対応は概ねぶっきらぼうです。

もっとも、ターミナルへ行くタクシーの運ちゃんは、話し始めたらどんどこどんどこ、訛りの多いスペイン語で私に話してきました。語尾の「s」が抜けるのは、私のかつて暮らしたパナマの訛りに近く慣れているのですが、語尾の「r」もよく抜ける。現地に生活しているのではなく観光客として来てこの訛りを聞くと、結構厳しいものがあります。

出発時刻前になってバスに乗る列に並びます。私の前に立っていたおばさんが蘭の鉢植えを持っていました。(私が前日に訪れた)植物園で買ったのか聞くと、「そうなの」。この週末は春の初めのフェリアだとのこと。

バスの乗り口で係員に切符を見せると、「これはダメだ」と。えっ、昨日買ったんだけど?!

 

そこで慌てて切符売り場に行って、「これを確かに昨日ここで買ったのに、受け付けてもらえなかったんだけど」と言うと、「そりゃあそうよ。だって地下鉄のレシートだもの」と。

 

ありゃ。似て非なる物でした。もう一度財布の中を探すと、ありました。正しい切符が。

 

そして問題なく乗車。いやあ、マヌケでお恥ずかしい。

バスの切符も、レジのレシートみたいのじゃなく、ちゃんと切符らしい姿をしていろ!(と心の中で逆ギレ)

さて、出発したバスは高速道を爽快に進み、予想通り快適な2時間余りの乗車を経て、サンチアゴの町中にあるターミナルに予定時刻よりやや早く到着です。

市内の移動手段を事前にしっかりと確認できませんでした。互いに数百メートルから2キロ程度離れている二三の観光ポイントを、スーツケースを引きずって歩いて巡ることになれば大変だと若干心配だったのですが、とにかくバスターミナルの脇にタクシーが停まっていたので、それに乗って最初の目的地に向かいました。

 

 

中南米で初めて行く町ならまず行ってみるべき定石の場所は、市の心臓部にある中央公園と大聖堂 (Catedral Santiago Apóstol) ですな(ターミナルから250ペソ=約640円でした)。大聖堂はその町の「顔」です。だから、まずはお顔を拝見して挨拶をする、そのような気分で町のシンボルを訪れます。

私はこのことを、ホンジュラスの滞在中に学びました。

外壁を塗り替えたばかりなのか、清楚で清潔な印象を与える教会です(ただし周辺の街路は若干ごみごみしています)。

 

 

 

中央公園は、ドミニカ共和国独立の英雄の名を採ってドゥアルテ公園 (Parque Duarte) と呼ばれています。この一角も清潔な感じがします。

 

 

当然のことながら、フアン・パブロ・ドゥアルテ (Juan Pablo Duarte) の銅像が立っています。しかし2018年建立ですから、意外と新しいです。

 

 

公園を取り囲む建物群の一角に旧市庁舎 (Palacio Constitucional) の博物館があり、惹(ひ)かれるものがありますが、他に訪れたい場所が控えているので、時間を考えてパス。

 

 

……っと、その背後にケーブルが走っているかと思ったら、ゴンドラが現れてびっくり。

後で現地の人に聞いたりネットで得たりした情報によると、このロープウェイ (teleférico)、何と一週間前の3月18日に開通したばかりで、5月の本格的な営業開始まで無料で運行しているとのこと。サントドミンゴと同様、通勤用なのだそうです。

もっと情報を収集して計画的な旅行をしていたら、是非とも旅程を調整してこのロープウェイに試乗したかったところです。

旅行は事前調査をすればするほど、それだけ現地での体験の可能性も広がるということですね。

 

 

エルサルバドルの町とどこが違うのかと言いたいくらいに中米ではありがちな街路(ちなみにこれは「太陽通り (Calle del Sol)」)を経て……。

 

 

次の目的地、サンルイス砦までは約600m。徒歩10分弱で着きました。ただし、私はゴロゴロ、すなわちスーツケースを曳(ひ)いています(笑)。