コスタ・デル・ソル(3)オテル・レアル・コスタ・イン | Que sais-je? ク・セ・ジュ――われ何を知る

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エルサルバドルに単身赴任中(7/15~8/5一時帰国)。
気候が良く日本より健康的な生活を送っています。
ドライブ旅行をぼちぼちしていますが、
この国で最も注意すべきは交通事故。
今や治安以上に大きなリスクです。

なおヘッダーは2020年に新潟県長岡市にて撮影。

 

2日目に泊った宿は、オテル・レアル・コスタ・イン (Hotel Real Costa Inn)。「オテル(ホテル)」と「イン(宿)」が意味上重複していますが、通称はコスタ・インで通っているみたいです。3食付きソフトドリンクお代わり自由で、消費税を入れても1泊75ドル(免税特権のある私の場合は64.27ドル)は、コスパが非常によろしい。

 

 

客室に囲まれた駐車場に私も停めます。なお、私の車はこの写真に写っていません。

 

 

長さ20mくらいの、この国にしては結構長いプールがあって、ここに通えたらエクセサイズとしての水泳をできるのだけどと思いましたが(日本に居る時はしばしば地元のプールで1キロ程度泳いでいます)、先の記事にも書いたように、ビーチまで来てプールというのは何か解(げ)せないところがありますし、今回は海水浴用のパンツは持って来ていても、水泳用のパンツは持って来ていません。

 

 

部屋は立派ではありませんが値段相応でしょう。広々としています。

 

 

では、夕暮れの浜に出てみることにします。宿を出たところの電線に留まっていたのはオリーブタイランチョウ (Tropical kingbird)。アメリカの海岸地域から南米の奥地まで広く分布する鳥のようです。夕陽に染まってオレンジ色に見えますが、実際には腹部はレモン色、頭部は灰色の鳥です。

 

 

宿はビーチに面していないので、道路をまたいで、この専用通路でビーチに出ます。その距離、約150m。行った先には、宿専用のソフトドリンクバーがあり、上に書いた宿泊パッケージに含まれているので飲み放題。私はコーラを。

 

 

今日の夕陽は昨日ほどではないけれども、かなり期待できます。

 

 

柵の支柱にやって来たのは、サンサルバドルの自宅でも毎日の常連のキバラオオタイランチョウ (Great Kiskadee)。大きさはムクドリくらいですが、貫禄があり、人に物怖(ものお)じしません。やはり彼(or 彼女)なりに、沈みゆく陽に感傷を覚えているのでしょうか。

本当に夕陽を見ているのですよ。

 

 

いい感じに陽が落ちて来ました。家族親戚連れっぽいグループも、夕日をバックに自撮りです。

 

 

昨日と違って、この薄雲が筋状にかかった日没も、また風流ですね!

 

 

夕食は、中庭に設置されたテーブルにて。音楽ビデオをプロジェクターで大画面に投影して流しています(私はもっと静かな方を好むけど)。私が食事をしている時は、ずっとクンビアを流していました。従業員にグループ名を聞くと、ラ・ソノラ・ディナミータ (La Sonora Dinamita) とのこと。ウィキペディア(英語版)で調べたら、実に1960年代からメンバーを入れ替えつつ活動しているコロンビアのグループで、このジャンルで国際的に有名になった最初のグループであるとのこと。

なお、私が食事を終えて部屋に戻った時には、この国ではよく流れる'80年代ポップスの、リズムをアレンジしたメドレーをずっと流していました。

 

 

食事は、牛肉の上に目玉焼きが乗ったもの、フリホーレス(豆のペースト)、(隠れていますが)白チーズにパンと、牛肉以外はこの国の典型的な朝食ではないか、と思いました。従って夕食としては量的にやや物足りないけれども、昼食を食べ過ぎた私にとっては、むしろこのくらいの方がいいです。

「フランス語はもっと好きですか? (¿Le gusta más francés?)」と聞かれたので、「なぜここでフランス語?」と思った私が「はっ?」と言うと、「フランス語 (francés)」を「パン (pan)」と言い換えたので、それで初めて「パンをもっといかがですか?」という意味だったことが分かりました。上の写真のような小型のパンのことを、当地では「フランスパン (pan francés)」と呼びます。最初の言葉は「パン」を省略したので、「フランス語」と誤解したわけです。

 

 

3日目の3月3日(日)、サンサルバドルに帰る日です。朝食も屋外です。昨夜の夕食と大して変わらないメニューです。玉子は目玉焼きかスクランブル・エッグのチョイスだったので、昨夜は前者を食べたので今日は後者を。ホットケーキとバナナ揚げが付いてる代わりに牛肉がありません。パンはありましたが取りませんでした。コーヒーが砂糖の入った状態で用意されているあたり、客層が高級ホテルのそれよりも低いレベルに設定されていることを窺(うかが)わせます。私はもちろん、砂糖なしで飲みたいところなんですがね。

値段が安いことを考えるとこれでもいいのですが、食事に関しては、私は高評価を与えられません。

エルビス・クレスポ (Elvis Crespo) が流れています。聴いたことのない彼の歌も流れましたが、その声と、「ペケーニャ (Pequeña)」(=「小さい娘」という意味ですが、愛(いと)しい女性に対する呼び掛けとして使われています)という独特の掛け声からして、彼の歌だと分かります。

日差しが強く暑いので、早々に平らげて冷房の効いた部屋に戻りました。今度は部屋の外から、当地に来てから知ってよく耳にするジョセフ・フォンセカ (Joseph Fonseca) の「ノチェス・デ・ファンタシア (Noches de Fantasía)」など、別の人のメレンゲが聞こえて来ました。エルビスもジョセフもプエルトリコ系のメレンゲ・アーティストです(なお、メレンゲのメッカはドミニカ共和国)。

 

 

午前中は部屋でネットをしながら過ごし(暑いのでビーチに出る気は起きなかった)、昼食はビュッフェ形式でチキンにパスタ。レタス中心のグリーンサラダは、野菜が欲しい私としては嬉しいです。飲み物はコーラ。

プールサイドの2階席で食べました。

このように、それなりにビーチを愉しんだわけですが、エルサルバドルで最も知られたビーチに来ましたので、そもそも海より山や森の方が好きな私としては、残り約1年の滞在期間で、海辺に行くことはあまりないかと思います。

更に、「全14県宿泊スタンプラリー」と自分で勝手に設定した目標に達成するまでの残り3県中、サンタアナ県とカバーニャス県は内陸県ですし、ソンソナテ県は海に面していますが山間のフアユアがちょっとした観光地なので、そちらに是非とも行きたいところです。

わざわざ暑いビーチで貴重な週末や休暇を過ごす動機は、私にはないわけです。ビーチは呑兵衛の日本人同僚であるN君に任せることにします。

しかし彼は波乗り専門で、しかも私のように好奇心で未知の場所を開拓・探検するような関心をあまり持っていないようです。ビーチと言っても、彼のフィールドであるエル・トゥンコにしかほとんど行っていないようです。

まあ、いいや。ビーチほど単調で俗物的な場所はありません(←偏見)。私は私で、山に森に、鳥に花に、そしてエルサルバドル各地の文化・社会状況取材に励むつもりです。