「鑑定士と顔のない依頼人」
ジュゼッペ・トルナトーレの新作!
やっと劇場に観に行けましたー。
今作は、マレーナや題名のない子守唄に続く系譜。
大人のためのミステリ。
真と贋
そして偽りの内にあるかもしれない一筋の真実。
冒頭より、
重厚感のある映像に惹きつけられ
物語の中にどんどん飲み込まれていく感じが良かった。
(観る人によっては)
後味の悪さの残る結末なのかもしれません。
・・・・・これから見る予定のある人は、
ネタバレありなので、ご注意を。
これ以下はもう見たという人だけ、是非ー。
もう途中からは、8時だよ、全員集合!でいう
「志村、うしろ、うしろ!!!!」状態・・・・・。
ラスト。
色々な解釈があるようだけど、
プラパに居を移し、ナイト&ディで彼女を待つのは回想シーン。
結局彼女は現れず、不自由な体で一人施設に暮らすというのが
現在の彼の状態なのだと私は理解しました。
これは一番救いがないように感じられるけれど。
私は、一概にそうとは思わない。
その代償は大きかったかもしれないけれど、彼が得たものも確かにあったと思うから。
長い人生の中で、愛も、女も全く知らず、
愛蔵の名画の中の女性達に囲まれて生きることが真の幸せなのか?
一度でも、絵の中ではなく、生身の女を愛し、交わる。
長い間、情熱と資金をかけて収集したコレクションと引き換えにしても
それは彼の人生に彩りを加え、
ひと時、それまで得たことのない充足感と幸福を与えたのではあるまいか。
たとえ一瞬にして、裏切りとともにすべては奪い去られるとしても・・・。
手袋とともに心の殻を脱ぎ捨てて、その素の両手で得たもの、それはー。
もう一度、見直してみるのも面白そう。
気に入りました。
愛の真贋の見極めは、芸術のそれより遥かに深く難しい。




