

I’VE GOT YOU UNDER MY SKIN
アイヴ・ガット・ユー・アンダー・マイ・スキン
~あなたはしっかり私のもの~
1936年
作詞・作曲/ コール・ポーター Cole Porter
コール・ポーターの名曲といえ前回取り上げたば『Love for sale』、『Night and Day』、『I concentrate on you』、『You’d be so nice to come home to』などなど数知れませんが、その中でも、私自身が大好きな歌がこの『I’VE GOT YOU UNDER MY SKIN』。
邦題では『あなたはしっかり私のもの』というような訳で有名です。
直訳すると『私の肌の下にあなたを取り込んだ』というようなものですが、実際には『あなたにすっかり夢中になってしまっている』、というような意味合いや、『まるで体の一部のようになる程、私の中に閉じ込めてしまった』というような意味になると思います。
この歌はミュージカル映画『Born to dance』で使われ、その後は10年後の1946年のコール・ポーターの自伝・評伝映画『Night and day』でも使われましたが、一躍有名にしたのはこの人!!
フランク・シナトラです。
ネルソン・リドルの編曲にのって、熱く切ない思いを堂々と歌い上げ、後世に残る名スタンダードへと導きました。
恋の障害は二人にとって、冷める原因になるのか、それとも、さらに乗り越えようという本当の愛へと変わるのか。
諦めるべきか否か。
そんなすべての雑音が自分の中でピタッと止まり、本当の自分の心の声が聞こえた時に、確かな愛が見える。
恋の障害は二人にとって、冷める原因になるのか、それとも、さらに乗り越えようという本当の愛へと変わるのか。
諦めるべきか否か。
そんなすべての雑音が自分の中でピタッと止まり、本当の自分の心の声が聞こえた時に、確かな愛が見える。
しかし、女性の立場からすると、あのままの堂々と歌い上げる雰囲気では合わない気がしていました。
この歌の持つ、心の葛藤や切なさを描くのに、男性的に堂々と歌い上げる感じがどうもしっくりきませんでした。
もっと静かに覚悟を決めるような、あえて熱い感情を控えめに、ギリギリに表現することで、切なさとか、恋の行く末の危うさ、などが伝わるような気がしていました。
そういうなかで、ジュリー・ロンドンやジョー・スタッフォードなんかの録音が近い雰囲気だったのですが、近年では、ジョニー・マンデルの編曲で、超スローテンポで、オーケストラとカルテット、パーカッションも加わった豪華な編成で、せつせつと歌うダイアナ・クラールの録音はこの歌の持つ魅力を引き出しているし、華やかでアップテンポでラテンの雰囲気で歌われることの多いこの歌に、新たな可能性を教えてくれる仕上がりになっています。
まず男性では、ストレートど真ん中でフランク・シナトラを!
同じような華やかな雰囲気ですと、
サミー・デイヴィス・ジュニアやマイケル・ブーブレ、
それよりもオーケストラをバックにしっとりと歌うのは
ジョン・ピザレリ!
女性では、軽快な雰囲気でダイナ・ワシントンやぺギー・リー、ヘレン・メリル、エラ・フィッツジェラルド、アニタ・オデイ、ジュリー・ロンドンはテンポが少しあっても、しっとり感と切ない雰囲気を残しています。
あとはオススメのダイアナ・クラール。
作りこんだオーケストラのアレンジと、心地よいパーカッションが良い仕事をしています。
さぁ!!
この歌のお気に入りを探して、どうぞこの歌をしっかりと皆さんの胸の中に取り込んでしまってください
それでは『I’VE GOT YOU UNDER MY SKIN』
(アイヴ・ガット・ユー・アンダー・マイ・スキン)
~あなたはしっかり私のもの~
ですっ!!
どうぞっ!!!
やっぱり、男性ならフランク・シナトラ!オーケストラを従えながら堂々とスカっときっぱり歌う感じが、この曲の持つ雰囲気にもぴったりです。
《英語歌詞》
I’ve got you under my skin
I have got you deep in the heart of me
So deep in my heart, you’re really a part of me
I’ve got you under my skin
I tried so not to give in
I said to myself “This affair never will go so well”
But why should I try to resist when, daring, I know so well
I’ve got you under my skin
I’d sacrifice anything, come what might,
For the sake of having you near
In spite of a warning voice that comes in the night
And repeats in my ear
“Don’t you know, little fool, you never can win
Use your mentality, wake up to reality”
But each time I do, just the thought of you
Makes me stop before I begin
‘Cause I’ve got you under my skin
私のライブから。やはりしっとり歌いたくて、ボサノバで。
あなたを、しっかりと私の肌の中に閉じ込めてしまった
あなたを、しっかりと私の心の奥にまで取り込んでしまった
それは私の心の奥深く・・・
まるであなたが私の心に宿って
私の体の一部になったみたいに
しっかりとあなたを私のものにしてしまった
何度も思ったわ
これ以上、あなたのことを好きになっちゃいけないって
何度も自分自身に
『いい?この恋は絶対にうまくいきっこないのよ!』
って言い聞かせたわ
でもどうして自分の気持に逆らわなくっちゃいけないの?
あなたをどれだけ愛しているかは
この私が一番良く分かっているのに
もう、あなたを離さないわ・・・
どんな犠牲を払ってもいい
どんな困難も乗り越えてみせる
あなたと一緒にいられるのなら
たとえ夜にあの声が耳元で何度も忠告してきても
『いいこと?そこの理性をなくしたおバカちゃん?
この恋はどうやったってうまくいきっこないのよ?
もっと冷静になって考えて!!
もう、いい加減目を覚まして!!
現実を見なさい!!』って
私もそうしなくちゃ・・・、とも思ったけど
あなたのことを思うと
そんなお告げも雑音もすべてストップ!
何も聞こえないわ
だってもうすでに
しっかりとあなたを
私の肌の奥にまで取り込んでしまったから・・・