カルト村の子守唄 高田かや | [ridiaの書評]こんな本を読んだ。[読書感想文]

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著者がカルト村に生まれることになった原因━━著者の父母それぞれの青春時代から結婚、出産、著者が幼児の頃までの記録。

 

著者の両親はフラワーチルドレン世代なんですね。

 

    

フラワーチャイルドもしくはフラワーチルドレンは、1960年代から1970年代にかけてムーブメントを起こしたアメリカのヒッピーのことで、ベトナム戦争を背景に、平和と愛の象徴として花で身体を飾っていたためにこう呼ばれた。

『武器ではなく、花を』は、彼らの有名なスローガンである。 ウィキペディア

 

理想を夢見た世代。

平等や平和や愛を本気で具現化しようとした世代。

 

ある世界を変えようとした人たちは大学に火を放ち飛行機をハイジャックし山で総括した。

魂の救済の方向にいった人たちは教祖のもとで祈り、その教え広めようとした。

 

著者の両親たちが惹かれたのは、ユートピアを自分たちで作りそこで生活していこうとする団体だった。

 

 

創成期のそこには厳格なルールもなく、躾の名を借りた暴力もなかったようです。

家族は共に暮らせていたし、それなりに自由もあった。

 

 

集団が大きくなっていく過程で縛りが強くなっていったようです。

 

家族単位で暮らすのは俗っぽくて理想からは遠く感じたのかな?

子どもは自分だけの子ではなく「村の子」で、親は実の親だけではなく村の大人全員が「みんなの親」なのだという。

 

著者は親と離れて暮らすのが寂しくてつらくてそれがいちばん嫌なことだった。

 

幼少期はいっしょに暮らせていたから、よけいに離れ離れになったのがつらかった。

 

 

血を分けた兄弟(妹)については同世代の友だちよりも少しだけ気にかかるくらいで関心は薄い。

家族単位で生活したことがないと家族の実感がわかないのかもしれない。

親が同じっていう共通点のある人、というような、独特の距離感。

 

『無所有・共用・共活』という理念に沿うならば、家族すらも所有せずみんなと共有するものなのかもしれない。

 

そしてその基本の部分(家族を所有しない、離れ離れに暮らす)ことが著者には耐えられなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 








 


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