ダ・ヴィンチ・コード

著者: ダン・ブラウン, 越前 敏弥
タイトル: ダ・ヴィンチ・コード (上)
フランスの首都パリにあるルーヴル美術館。<モナ・リザ>や<ミロのヴィーナス>といった作品が収蔵されているこの世界で最も有名な美術館で、殺人事件が発生します。被害者は、館長のジャック・ソニエール。襲撃された彼は、死の直前数々の不可解なメッセージを残して息絶えます。その一つが、<ウィトルウィウス的人体図>。宗教象徴学の教授であるロバート・ラングドンは、その知識を役立たせるため、フランス警察の招聘を受けます。しかし、被害者の孫娘であるソフィーの登場によって、事態は思わぬ方向へ…ソニエールが伝えようとしたメッセージとは?残された多くの謎を解明してゆくラングドンとソフィー。そこには、キリスト教の根幹を揺るがす大いなる秘密が隠されているのでした。
アナグラムや暗号の解読といった謎解きの面白さ、そしてキリスト教や象徴に隠された様々な知識など、読者を引き込んでしまう要素がたっぷり詰まった作品です。何より興奮を与えられるのが、この作品における芸術作品、建築物、文書、秘密儀式に関する記述が、全て事実に基づいているということ。フィクションとノンフィクションが見事に融合した本作は、最高にスリリングな衝撃と感動を与えてくれます。超オススメ!
義経

著者: 司馬 遼太郎
タイトル: 義経〈上〉
言わずと知れた、日本の歴史上最初に登場する英雄、源九朗義経。別名「牛若丸」とも呼ばれ、武蔵坊弁慶との対決は能などの演舞で有名です。彼は源家の御曹司、頼朝の弟して生まれ、一の谷で、屋島で、壇ノ浦で、奇襲作戦という当時確立していなかった戦術を用い、終に平家を滅ぼします。しかし、戦術に関しては脅威の能力を発揮する天才も、政治的な駆け引きには同一人物かと思えるほどに、無能力でした。英雄として祭り上げられた義経を、頼朝は自分の政権を奪う敵と見做し、あらぬ疑いをかけて死に追いやってしまいます。
そんな悲劇の主人公義経の喜悦・苦悩・煩悶が、生き生きと描かれています。武家統治の先駆けとなった鎌倉幕府の成立を知る上でも、興味深い作品と言えるでしょう。