生徒の1時間が3コマある、計3時間にわたる
ピアノ発表会があった。
午前中にジャズアンサンブルがあったので、まだ、全然、
間に合っていないチックコレアのLithaを
見なければいけないと、前日の夜はヘッドフォンをつけて
午前1時過ぎまで練習していた。
そのときは、80パーセントくらいのゆっくり目のテンポだと
8分の6拍子のところのは弾けるようにしたが、
4分の4拍子のところはまだ手を付けていなかったので、
この夜中に音をとってリードシートに書き込んだ。そこを
翌日できたら30分でも弾きこみたいと思っていたのだ。
そうしたら目覚ましよりも早く目が覚めた。
まだそんな状態でも、休むよりアンサンブルに
参加した方がいいと、できているできていないは
気にしない精神で出かけた。アンサンブル授業と
編曲の授業でのことは別の記事に書く。
生徒の発表会場に着いたら、右往左往の後で結構疲れていた。
もう、男性の同僚がプログラムから、椅子の設定から
なにからなにまでやってくれていたので、
熱いお茶を飲んで気を落ち着かせることにした。
ちょっと落ち着いてから、時間前に会場まで降りて行って
生徒の演奏を聞いた。
緊張した面持ちの生徒たち。
わたしが低音部を弾く四手連弾も多く取り入れたのだが
生徒たちは わたしと連弾するのが大好きだ。
お母さんからわざわざ、連弾曲も足してくれて
ありがとうございます、もう娘が先生と連弾すると
この曲がすごく面白いと、喜んでいますと
メッセージがきたくらいだ。別の家庭からは発表会の
二日前にビデオが送られてきて、どうしても娘がこのビデオを
先生に送ってほしいというのでと書いてあった。見ると、
そこには、まだあるよ、まだあるよ。と曲が終わるたびに
コメントしながら、今まで弾いた曲をどんどんメドレーで
弾いていく7歳の女の子のほほえましい姿が映っていた。
その子のお父さんに発表会の後で会うと、
表情が幸せでいっぱいだった。また、今年ピアノを始めた
女の子が弾きたいと言った曲を連弾する前に、弾く前の
用意ができたら、おたがいに顔を見あって、できたよっていう
笑顔をくださいというと、幸せいっぱいの天使の笑顔を
くれた子がいて、もう、世の中が幸せで満たされるほどの
威力を持っていたことを、わたしはここで証言する。
帰ってから夫にも話したが、あの笑顔をあの瞬間に見させて
あげられなかったのが残念だ。
今年始めた大人の生徒さんでギロックのBy a Sylvan Lakeを
弾いた女性がいるが、前回、小さな発表会弾いた時は、
うまくいかなかったので、もう一度この曲を弾きたいと
言われて参加したのだが、今回は終わってから、わたしは
彼女の両手を握りしめ、Excellentを連発していた。
そこには彼女の音楽があった。すべてがうまくいっていた。
理系の彼女は、ニコッと笑って、「先生のおかげ!また明日!」
と言って上機嫌で会場を後にした。
コーラスの伴奏には発表会の後、休みなく続けて
入らないといけないので、
晩御飯を、3コマの発表会の合間に食べることにした。
休憩が15分あったので、持っていたお弁当を早く食べた。
『ご飯はゆっくり味わって食べたいよな~』と、内なる声が
言っているのが聞こえた。でも、わたしは、食べる時に
食べていないと、しっかりしていられないので、時間が
ある時に食べることにした。
コーラスの伴奏に入る前はさすがに、半分眠っている
ような状態だったので、コーラスの指導者が、先に
伴奏なしに単音で音取りをするから、30分後に
来てくれたらいいと言ったので、ありがたや!と
飲むと15時間眠れなくなる
のが普通のコーヒーを休憩室に行って飲んだ。
スキッと目が覚めて、伴奏できた。夜は眠れるか
少し心配だったが
さすがに疲れていたのだろう、すぐに休めた。
連弾がよく書かれていて楽しい教則本はこれ。
わたしがフランスで買ったこの第1巻、第2巻
それぞれ、レッスンブックとパフォーマンスと言う
ものだ。日本では第一巻は日本語バージョンがあるんだね。
第2巻はアマゾンでは英語版しか見つけられなかった。
日本語版があるかどうかは他でも検索してみてほしい。
わたしはフランス人の子ども達とレッスンで、タイトルを
翻訳して楽しんでいる。
わたしの生徒たちは、この教則本をとても喜んでいる。
伝統的なメトッドと言うのがどこの国にもある。
進むのが速い生徒は、
よくピアノを実践している、弾いてくる生徒で、与えられた
曲の中で、自分で弾いている曲の中の音に集中し、
ハーモニーの色や
リズムの面白さを自分で見つけていく。
でも、わたしの周りにいるこどもたちは、なにか、
意外なこと、サプライズや、ウィットにとんだ事、
その曲にストーリー性があったり、
ハーモニーに関しては3和音だけでなく、
4和音のもっと複雑な色合いに、そしてリズムに関しては
よりリズミックなものに惹かれているような気がしている。
このメトッドは使い始めたばかりだ。ピアノの練習は
楽しいばかりではないので、それを忘れてはいけないが、
ここにある曲の多くが、まるでクリスマスの日の気分の
ようなハッピーな気分にさせてくれるので
こどもの、モチーベーションに関しては、今のところ
この2巻が他の曲集に比べてダントツなレベルだ。
さあ、他の巻も見ていこう。